国立歴史民俗博物館
2011.08.31 Wednesday | よんなん的千葉
佐倉市内にあるクレーン学校の教習が朝の9時半で終わったので、帰りに佐倉城址公園にある表題の博物館を見て帰りました。
博物館にしてはめずらしく本物より再現資料の展示が非常に充実していて、古墳が作られた頃(写真右)と現在の姿(写真左)の対比などは、模型ならではです。(古墳のふもとに鳥居が半分にカットされて立っているのも興味深い)
そのほか、縄文時代の地層から発掘された骨を観察するだけで
・鹿の骨に石器が刺さっている → 当時の人がすでに狩りをしていた
・人間の骨に石器が刺さっている → 狩りの際の事故か、人どうしの争いがあったものの毒矢はまだ使われていなかった
こんなことが分かるという説明には、すげええ!! と感心しきりでした。
さて、この博物館といえば昨年の第6展示室「現代」開館の際になにやら物議を醸したような記憶があります。
古代日本だけでものすごいボリュームで、この調子で見ていくと現代にたどり着く前に頭がパンクしそうだったので、飛鳥時代から江戸時代まではすっ飛ばして歩きます。……文明開化のあたりで鉄道に触れられているのが鉄道マニアには少し興味深かったですが。
さて「現代」ですが、個人的に目を見張ったのは同潤会アパートと公団住宅の再現模型です。
あと、「衣食の変遷」というフィギュアの数々。
パンタロンってはじめて見ました。面白い服ですねー。
あと、このケース内に展示してあるトヨタカローラと日産サニーとスーパーカブの模型は、この博物館が独自に作ったんだって! Nゲージも少しやる身としてこれはすごい! の一言です。
話を住宅に戻して、前に江戸東京たてもの園を見に行ったとき、集合住宅はどう移築・保存するのだろう……と思いましたが、こちらの博物館が実物大の再現模型を作ったのですね!
同潤会アパートは通路から見るだけですが、公団住宅は中に入れます(DKとベランダだけ入れない)。
物議を醸した本題はおそらく戦前・戦中の旧軍についてだと思うのですが、個人的には客観的な資料の展示が中心だという印象を受けました。(あくまで展示を見ての印象で、多様な立場からのさまざまな評価まで調べてそれぞれ論評することまではやりかねますが……)
日本軍・米軍がばらまいた伝単(ビラ)の数々は興味深かったです。……米軍の伝単に対して、日本軍が沖縄の人たちに敵軍の言葉を信用してはいけない! と喧伝したのも戦時であれば当然であるようにも思います。
結果として沖縄の非戦闘員の人たちが米軍を前にしてどのような道を選んだかは、さまざまなケースがあったことでしょう。
関東大震災後に広まった在日外国人に関するデマの資料も、「大災害時に発生するデマ」は東日本大震災でも同様のことが起きました(ガスタンク火災で有毒ガスが云々とか、避難してきた被災者から「放射能がうつる」とか)し、揺れや火災による直接的被害はもちろん、この点についても学ぶところは多いと思います。
そのほか、平時の徴兵制(徴兵〜除隊)についての様子を紹介する当時の絵はがきを見ていると、食事や訓練を通じた成人の体格向上はもちろん、炊事当番・洗濯当番で家事の習得にも一定の役割を果たしていた様子がうかがえました。
……現代よりむしろ、戦前の除隊後の市民のほうが家事分担できる素養があったのでは? なんて思っちゃったりも。
戦争はまっぴらですが、「きちんとした食事を摂って、身の回りのことを自分でこなし、仕事をする(←重要)」経験を積めるシステムは、必要としている人がいるのでは、、、という気がしました。
まぁ、現在の日本でも26歳までに自分で志望すれば自衛隊に入れますし、それ以前に、本来であれば(少なくとも建前上は)そうした技能は義務教育修了までに身についていなければならないはずなんでありますけれども。
博物館にしてはめずらしく本物より再現資料の展示が非常に充実していて、古墳が作られた頃(写真右)と現在の姿(写真左)の対比などは、模型ならではです。(古墳のふもとに鳥居が半分にカットされて立っているのも興味深い)
そのほか、縄文時代の地層から発掘された骨を観察するだけで
・鹿の骨に石器が刺さっている → 当時の人がすでに狩りをしていた
・人間の骨に石器が刺さっている → 狩りの際の事故か、人どうしの争いがあったものの毒矢はまだ使われていなかった
こんなことが分かるという説明には、すげええ!! と感心しきりでした。
さて、この博物館といえば昨年の第6展示室「現代」開館の際になにやら物議を醸したような記憶があります。
古代日本だけでものすごいボリュームで、この調子で見ていくと現代にたどり着く前に頭がパンクしそうだったので、飛鳥時代から江戸時代まではすっ飛ばして歩きます。……文明開化のあたりで鉄道に触れられているのが鉄道マニアには少し興味深かったですが。
さて「現代」ですが、個人的に目を見張ったのは同潤会アパートと公団住宅の再現模型です。
あと、「衣食の変遷」というフィギュアの数々。
パンタロンってはじめて見ました。面白い服ですねー。
あと、このケース内に展示してあるトヨタカローラと日産サニーとスーパーカブの模型は、この博物館が独自に作ったんだって! Nゲージも少しやる身としてこれはすごい! の一言です。
話を住宅に戻して、前に江戸東京たてもの園を見に行ったとき、集合住宅はどう移築・保存するのだろう……と思いましたが、こちらの博物館が実物大の再現模型を作ったのですね!
同潤会アパートは通路から見るだけですが、公団住宅は中に入れます(DKとベランダだけ入れない)。
物議を醸した本題はおそらく戦前・戦中の旧軍についてだと思うのですが、個人的には客観的な資料の展示が中心だという印象を受けました。(あくまで展示を見ての印象で、多様な立場からのさまざまな評価まで調べてそれぞれ論評することまではやりかねますが……)
日本軍・米軍がばらまいた伝単(ビラ)の数々は興味深かったです。……米軍の伝単に対して、日本軍が沖縄の人たちに敵軍の言葉を信用してはいけない! と喧伝したのも戦時であれば当然であるようにも思います。
結果として沖縄の非戦闘員の人たちが米軍を前にしてどのような道を選んだかは、さまざまなケースがあったことでしょう。
関東大震災後に広まった在日外国人に関するデマの資料も、「大災害時に発生するデマ」は東日本大震災でも同様のことが起きました(ガスタンク火災で有毒ガスが云々とか、避難してきた被災者から「放射能がうつる」とか)し、揺れや火災による直接的被害はもちろん、この点についても学ぶところは多いと思います。
そのほか、平時の徴兵制(徴兵〜除隊)についての様子を紹介する当時の絵はがきを見ていると、食事や訓練を通じた成人の体格向上はもちろん、炊事当番・洗濯当番で家事の習得にも一定の役割を果たしていた様子がうかがえました。
……現代よりむしろ、戦前の除隊後の市民のほうが家事分担できる素養があったのでは? なんて思っちゃったりも。
戦争はまっぴらですが、「きちんとした食事を摂って、身の回りのことを自分でこなし、仕事をする(←重要)」経験を積めるシステムは、必要としている人がいるのでは、、、という気がしました。
まぁ、現在の日本でも26歳までに自分で志望すれば自衛隊に入れますし、それ以前に、本来であれば(少なくとも建前上は)そうした技能は義務教育修了までに身についていなければならないはずなんでありますけれども。