『がん治療・検査と仕事の両立、7割が「困難」』という新聞記事がありました。(
ヨミウリオンライン)
がんはもはや余命いくばくもない病気ではなくなり、生活費に加えて医療費も稼ぎながらこの先長いこと生きていかなければならない人が増えた、ということのようです。
お前は恵まれた環境で何を甘ったれたことを言っているのか、とツッコミがあるのは承知で書きます。
がんに限らず月〜金のサラリーマン生活で持病を抱えてしまうと、月〜金しかやっていない病院へ月数回ペースで通い続けるのは、年20日の有給休暇を完全消化できる(恵まれた部類の)環境でも持続するのは難しい計算です。
自分は、幸いなことに主治医の先生が土曜も診療をしているので月2回(=年24回)、土曜に通えていますが、土曜にやっているようなところは、個人開業の診療所くらいだろうと思います。
重い病気になればなるほど、大きな病院へかからなければいけないわけで、早晩に休みが足りなくなる計算になります。
労働法上の休日はちゃんと日曜日にもらえていて、つけ加えて土曜日、祝日にも会社を休めている……と、労働者を労働の緊張と疲労から解放する、という意味での休日は確かに与えられています。
世の中には、土日の休みすら休むこともできずに働きづめの人たちもいるのです。それは知ってます。
さらに有給休暇も全部消化できているなら、雇用側としてこれ以上何をしろというのかという話なのかもしれません。……休みの日も休めず働いている人たちからは石が飛んでくるに違いないです。
しかし……土日+祝日で月8〜10日もの休日があっても、全部病院が休みの日なのでは、、、体を休めることはできても、「治療」と両立なんかとても難しいです。
有給休暇を病院へ通うのに使い切ってしまっては、もはやカゼ一つひけないことになってしまいます。……ただでさえ病気を抱えて万全でない体で、それを定年まで何十年と続けられる人なんて、、、一握りだと思うのです。
私の勤務先には半日単位で有給休暇をとれる制度があるので、そうすると平日に年24回お医者さんへ通っても8日残る計算ですが、職場の行事やら連休の谷間やら(自分の体調などと関係なく)職場全体で有給休暇を取る日もあるので、事実上、皆勤賞(せいぜい精勤賞)でなければ続きません。
元気だった頃は皆勤賞なんか当たり前でした(中学・高校6年間の皆勤賞をもらった過去もあります)が、実際に体を壊してみると、精勤賞(年3日……でしたっけ?)すらとてつもないハードルです。
じゃぁ、病院が土日に診療をすればよいではないか、という話かもしれません。……市中のサービス業で土日に休んでいるところなんかなくて、むしろカレンダー上の休みはかき入れ時です。
……ただ、上に書いたように私の主治医の先生は土曜も診療していますが、土曜は混み合って予約が取れないこともしばしばです。(そういうときは平日に休暇を取得して行く)
ホワイトカラー職場は、全員が一同に会して同じ曜日・同じ時間に業務をするからうまくまわる、という一面もあるのだとは思います。チームで仕事をしているから各々が勝手なことをするよりも大きな結果が出せる、それが会社なのだ、という効用もあるのは認めます。
ですが……週休2日のうち1日でも平日に指定されれば、フルタイムの業務と持病の治療を両立できる人ってのはだいぶ増えるのではないか、、、と思うのです。
てめぇダイバーシティとかワークライフバランスの意味を履き違えてんじゃねぇぞ、そんなに土日休みが嫌なら今の会社辞めてそういう仕事探せ、という話なのかどうか。。。
(就職したときは「土日休みとは限らない会社」を選んだつもりだったんだけど)