「二度と来るか!」

DSC04097.jpg 今回は不平不満を書きます。

 12月9日の早大鉄研60周年団臨の下見も兼ねて、「SLみなかみ号」に乗ってみなかみ町へ行きました。

 なんでこのSLにリピーターがいるのか不思議なくらいの思いをしたので書きます。

 ただし列車そのものに不満はありません。(←重要)


 「SLみなかみ号」は水上に12:04に着き、折り返し高崎行きが15:30に発車するまで、3時間半ほどあります。……やることは「食事をする」「温泉に浸かる」です。

 不満は、なんといっても

1)公共の日帰り入浴施設がしょぼい
2)食事をするところが少なすぎる+散らばっている

に集約されます。

 食べ物屋さんに関しては、群馬在勤時から水上駅周辺には満足な店がないと思ってましたが、

・3連休なのに店を閉じているところが多い
・のれんを出しているのに営業していない店まであった(←なにそれ!)
・東京じゃないのに客単価が高崎駅周辺の倍近い
・上州名物焼きまんじゅうを出している店がない

と、ひどいものです。……スキー場のぼったくりメニューみたいな「ダムカレー」なんかより焼きまんじゅうとか上州由来と分かる食べ物が食べたいです。

 高崎駅や水上駅などでこんなマップ(←PDF)が配られているものの、載っているのは広告協賛しているお店なのかどうか(推測)選択肢が必ずしも揃っているわけではありません。

 なによりランチで客単価1000円前後って、東京価格じゃないですか。群馬在勤時のランチ価格帯って高崎駅周辺でも500円前後だったように記憶しているのですけども。


 あと、ほとんどの店で「店に入るまでメニューが分からない」つまり、「席に着いてお茶を出されてメニューを見てから店を出ることなんかできない」ので、こんなハイリスクな街歩きはありません。(せめて店頭に出しておいてほしい)

 スイーツ食べ歩きならさておき、食事なんて3時間に何食もできませんから一発勝負です。


DSC04165.jpg そんななかで1000円でハズレをつかまされたときの不満ったら大きいですよ。
(写真は大ハズレだった「みなかみ丼」1000円……なぜ群馬の山奥で海の幸を食べねばならんのか)

 「(次回もハズレかもしれないのに)何度もみなかみに来て店をいろいろ試してる義理なんかあるか!」であります。……自分は諸般の義理があるので来ますけど、レジャーの行き先なんて他にもある人はそうやって逃げてゆくと思うのですね。


 あと、日帰り温泉施設「ふれあい交流館」がしょぼいことこの上ないです。

 お風呂は露天風呂もなく5人も入ればいっぱい、座敷には給食サービスもなく(入口のフロントでカップラーメンは売っている)、クルマだったら群馬には他にまともな日帰り温泉がいくらでもあります。

 おそらく、大規模旅館・ホテルの日帰り入浴(1000円くらい)という「民業」を圧迫しないように、いろいろ事情ってものがあってのことなのしょうけれども、前項で書いたような、慰安旅行で羽振りのよい客なんかどんどん減っているのだよ。

#社員旅行(福利厚生費)の場合「使わなければ税金で持っていかれるお金」ですから、彼らの実質的な負担は半分くらいなので、実質半額だったら羽振りがいいのは当たり前です。


 かように、お風呂も食事もハズレだったので、東京近郊から150キロくらい移動してやって来たのに散々でした。

 一人だからハズレだったと思うのは自分一人ですが、家族でのレジャーだったら、お父さんのメンツ丸つぶれです。


 出かける側にとって、クルマはもちろんのこと、電車だけで行ける日帰り温泉だっていいところは他にいっぱいあります。

 今回の日帰りでは「みなかみに二度と来るか!」と思いましたし、人によっては「SLみなかみ号でレジャーなんか二度と出かけるか!」と思われないかが(鉄道マニアとして)心配です。

 JRも、こんな受け入れ態勢のまちでなくて、走らせるんなら他にもっと鉄道のお客さんをもてなしてくれる場所があるんじゃないか……という気がします。
(唯一、水上駅にSLの向きを変える転車台が残っていたのが強運でしたね)


 まぁ、このご時勢、食べ物屋は「食べログ」のクチコミなどで下調べできるんだし、事前のリサーチ不足を棚に上げて不満並べてもね、と、むしろそっちでしょうかどうでしょうか。
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ぶりっとちゃんと別所温泉(4)

DSC04014.jpg 上田駅に着いて、ようやく最初に目指した上田電鉄です。別所温泉に着く頃には日が暮れてました。

 さて上田電鉄は、電車は東急の中古車とはいえ東急線でもバリバリ現役のピカピカな電車ですし、具体的な廃止の噂も聞こえてこないのですが、何気なく運営は厳しいようです。

 鉄道マニアとして自分にできるのは、運賃を払って乗って、グッズを買って、お金を落とすことです。

c1k32.jpg 別所温泉まで往復して駅前の日帰り温泉「あいそめの湯」に入りたいので、「あいそめ湯ったりきっぷ」(往復運賃1140円+入浴500円→1300円)がちょうどいいのですが、ちょっと頭の悪そうな(←ほめ言葉)CDつきの片道キップを売っていたので今回はそちらを購入。1000円。

 「別所線にのろう!」という上田市の企画らしく、何をどう間違えたらこんなキャラが……と思ったら、2005年に市職員有志でひねり出したキャラクターを、2011年にプロのイラストレーターがバージョンアップした、ということらしいです。(参照

 6年前6年後を比較すると、プロの仕事ってのはすごいなぁと思います。

 上田電鉄には「鉄道むすめ」の「八木沢まい」()というキャラが何年も前からあるのですが、「バスむすめ」のキャラデザインを手がける宙花こより氏が上田市在住とあれば、理由付けもバッチリというわけですね。

 CDには、このキャラの声(声優までいる!)で吹き込まれた上田駅の構内アナウンスなどが入っています。(実際に使われている)

DSC04036.jpg 駅にこんなふうに立っていて、2次元に興味ない人は苦々しく思っているのかどうか知りませんが、市役所職員が生み出したキャラクターを市内在住のプロのイラストレーターがアレンジした企画とあれば、悪くない話ではないかと思います。

 で、結局「北条まどか」グッズはキップのほか、メガネ拭きも買ってしまいました。会社で使おうか…。
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ぶりっとちゃんと別所温泉(3)

DSC03999.jpg 小諸からしなの鉄道に乗り換えて上田へ向かいます。20分ほどで着きます。

 しなの鉄道はJR信越本線だった路線で、新幹線の開業と引き換えに地元が経営を引き継いだ「平行在来線」です。

 新幹線開業前は特急「あさま」がびゅんびゅん走っていた路線で、設備は重厚長大なのですが、現在は貨物列車のほかは各駅停車と快速電車だけが走るローカル線です。

 エイチ・アイ・エスから転じた杉沢社長のコストカットぶりが注目された時期もあり、JRが引き続き運営している高崎・横川間とはだいぶ違いがあります。


DSC04005.jpg 運転席のうしろでかぶりついて見ていたら、発車時の力行は3ノッチまで。……まぁ、起動時はそうだよな、と思ってら55km/hでノッチオフしてあとは次の駅に着くまでブレーキしか扱いません。

 小諸から上田へ向かっては連続下り勾配の区間なので、その後は放っておいても転がって加速するとはいえ、(確か)100km/hまで出せる路線なのにこの経済運転ぶりには、ちょっぴり舌を巻きました。

 ちなみに115系の3両ワンマン運転ですが、駅によって運転士用のモニター(死角を映すテレビみたいなの)がホームに建っていて、意外なところにお金をかけるんだなと素人目に印象をもちました。

DSC04009.jpg あと、キロポストが高崎起点より明らかに小さい数字になっていて、軽井沢起点に建て直した(か塗り替えた)みたいです。(時刻表を見ると、確かに上田駅は軽井沢からちょうど40キロ)

 お金かけるところが違うんじゃねぇかと思わないでもないですが、部外者なんだし本来そんなの知ったことではない話であります。
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ぶりっとちゃんと別所温泉(2)

DSC03981.jpg 小淵沢で、小海線に乗り換えました。

 目当ては、JR東日本が言うところの「世界初のハイブリッド車両」キハE200です。

 ディーゼルエンジンを直接の動力としないで、いったん発電してモーターで走る……って、それってただの電気式ディーゼルカーではないのか、と思うのですが、JR東日本が言うには、バッテリーを積んで回生電力を使用できるところが違うのだとか。

 とはいえ、電気式内燃車は機関車しか採用例がないので、機関車に引かれる客車ではなくエンジンやモーターの真上に客室があるディーゼルカーで乗れるのですから楽しみであります。


 登場したのは2007年で、そのうち乗ろうと思ううち5年かかってしまいました。


 さて、「ハイブリッド車両」の運転時刻を調べたとき、小淵沢まで来るのが1日1往復しかなくて、そのほかは小諸〜中込で往復しているのはなんでかなぁと思ったんです。

 で、その1日1本の小海線全線をハイブリッド車両で乗り通せる列車に乗ってみたら、その理由が分かりました。小海線は日本で一番標高の高いところを走る路線で、清里〜野辺山に最高地点があるのであります。

 つまり……最高地点の清里、野辺山へ向かって登っているわけでして、小淵沢を発車して小海線に入るなりずっと発電用のエンジンがブルンブルンうなりっぱなし……

 って、これでは普通のディーゼルカーが坂を登っているのと変わらんよ、、、(´Д`;)


 小淵沢場面で2両編成の車内が満席だったほどの乗客は清里・野辺山でほとんど降りてしまい、たぶん、JR東日本が一番見せたくない部分だけを見て降りて行ったのではないか……という気がします。

 小諸まで小海線全線を乗り通そうという酔狂な客の自分は、野辺山を出てから小諸に着くまでおよそ2時間、ときおりエンジンが始動する以外は旧来のディーゼルカーに比べればはるかに静かな、新型電車と同じインバーターとモーターの音しかしないハイブリッドぶりを堪能しましたよ。


3jQ4D.jpg 表題の「ぶりっとちゃん」とは、JR東日本の黒歴史(と自分が勝手に言っている)小海線のキャラクターです。(ほかに「こうみくん」がいる)

 名前の通り、ハイブリッド車両キハE200とともに登場しました。(特設サイトまである)

 本当にJRの黒歴史だったらとっくに引っ込められていると思うのですが、何年経ってもポーズが最初の2つから増えていない様子なので、「ぶりっとちゃん」の使い道の広がり方にはおのずと限界がみえているのが残念です。

#群馬県庁職員による作品でいくらでもバリエーションが増やせる「ぐんまちゃん(2代目)」や、さかざきちはる(Suicaのペンギンの人)が多様なポーズを用意した「チーバ君」と対照的
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ぶりっとちゃんと別所温泉(1)

 日帰りでどこかへ行きたくなりました。

 4月以降、休みは基本的に自宅周辺で休養するのが精いっぱいだったので、自分から遠出をしたくなるとは、回復基調にあるんだと思ってよいのでしょうか。

 12月の早大鉄研60周年記念団体貸切列車の準備も、ヘッドマークを発注し終えて一山超えた感があり、1日くらい出かけられそうです。

 新幹線でぴゃっと行ってぴゃっと帰ってこれるようなところがいいな……と考えて思いついたのが、上田電鉄。

 実は乗ったことがないのです。


 それだけでもよいけれど、土曜日では郵便局もやってないから、上田電鉄の履修そのものには時間がかかりません。

 そこで、小海線のハイブリッド車両で運転される列車の時刻を調べたら、小淵沢13:16発の小諸行きというのがあって、新宿11:00の「あずさ」に乗ればちょうどよいことが分かり、中央線+小海線+しなの鉄道経由で上田へ向かうことにしました。


DSC03967.jpg 無事、土曜日でも朝ちゃんと起きられて9時半頃に家を出られたので、新宿11:00発の「あずさ13号」車中の人になりました。

 新幹線ではないJRの在来線特急に自分で乗るのも久しぶりです。……できれば振り子車両の「スーパーあずさ」に乗りたかったのですが、小淵沢には停まらないのと、1時間早い新宿駅10時の「スーパーあずさ」に乗るなら普通列車で間に合うのでまたの機会に。


iZkmF.jpg 前回中央線に乗ったときは高尾から普通列車で延々と塩尻(で乗り換えてさらに名古屋)まで乗ったので、特急はちょっぴり楽しみだったんですけども、スピードは控えめです。

 徒歩ナビを持ってきたので窓際に置いてみたら、GPSをもとに画面に出る速度はほとんどの区間で2ケタ台です。100km/h出てないどころか、70〜80キロ台。

 ちなみに「あずさ」号の最高速度は130km/h。……確かにごくまれにぎゅーんと加速して瞬間的に130km/h出る箇所がまったくないわけではないのですが、ほんのわずかです。


 高尾を出ると山あいのカーブが多い区間に入るから遅いのか、と思って時刻表を見ても、カーブを速く通過できる振り子電車「スーパーあずさ」と新宿・甲府間の所要時間は3分しか違わないので、あまり関係ないのかどうか。

#とはいえ、九州とか北海道へ行くと、所要1時間半前後の区間では同じ区間でも振り子とそうでないのとで10分くらい差があるんですけども。


 もちろん、八王子から甲府までノンストップなぶん(+α)普通列車よりは速いので、1時間以上遅く家を出ても目当ての小海線列車に間に合う、という点ではもちろん有用な乗り物ではあります。


 ただ、中央線「あずさ」はJR東日本のなかで常磐線「ひたち」と並んで在来線特急の中では重点系統のはずなので(新車も真っ先に投入される等)、次なる展開にもうちょっと期待……できたらいいなぁ。
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新発田−新津−長岡−水上−高崎−上野

DSC02730.jpg 墓参りを済ませて、新発田13:19発の列車で帰途につきます。

 新潟から新幹線に乗っちゃえば東京駅まで2時間の世界ですが、急ぐ道理もないので普通列車でゴトゴトと。

 「青春18きっぷ」ではなく普通乗車券を買ったので、どうしてもだるくなったら越後湯沢や高崎から新幹線の特急券を買い足してワープしちゃう選択肢も残してあります。


 ……で、時刻表を調べたら新潟14:05発水上行き(水上着17:25)というのがありました。

 水上までのりかえなしは普通列車だけの旅行には便利ですし、時間帯もよいです。

 乗車券は白新線新潟まわりではなく羽越線経由で買ってしまったので、新津から乗ることにします。


DSC02734.jpg しかし、新津で40分くらいの待ち時間を待合室で待ってたら、水上行きの前に快速「くびき野2号」(写真)が来ると分かり、長岡まで先行してしまいます。

 疲れが溜まっているのか、長岡まで特急型のリクライニングシートでウトウト。

 快速「くびき野2号」は新津を水上行きの12分前に発車したのが長岡には30分以上早く着くことができました。


DSC02735.jpg 長岡で時間を作ることができたので、水上行きが来るまでに駅ビル「CoCoLo長岡」のフードコートにある「フレンド」でイタリアン(→Wikipedia)を履修。
(写真は餃子とのセット)

 ……以前は長岡駅で降りたら延々歩いていかないと店がなかったのですけども、駅ビルに出店してくれてありがたいです。

 水上行きでは、今年の大雪で上越線の沿線がどうなっているか見てみたかったのですが、さすがに3月下旬ともなると「窓の外は雪の壁」というほどではなく、越後湯沢近辺では雨まで降ってました。(写真も撮らなかったです)

 雪が見たければ2月中に来るべきだったかなという気もしますが、今シーズンばかりは新潟県内のJR線が平野部でも不通になる日があったので、用もないのに物見気分でやってきて帰れなくなるなんてことにならなかっただけよかったです。


 水上から高崎行き、そして新前橋から快速「アーバン」号にすぐ乗り継ぎができて、時刻表で上野へ着く時間を調べたら高崎から新幹線に乗り換えても30分しか変わらなかったので新幹線代を払ったと思って「アーバン」号はグリーン車にしました。

 高崎線なんて群馬在勤時に数え切れないくらい乗ったのに、窓の外を過ぎてゆく駅の順番がなかなか思い出せず、ちょっぴり凹みました。


 自宅の最寄駅には21時ごろ到着。昨日の朝の秋田駅から、普通列車と快速電車だけで帰ってきたことになります。

 ……というか、2日前に新幹線を新青森駅で降りてから、特急に乗ったのは「あけぼの」号の大鰐温泉〜秋田だけでした。
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秋田−酒田−村上−新発田

DSC02691_2.jpg きょうは羽越線を南下します。

 今日の目的地の新発田には、特急「いなほ」号に乗れば3時間少々で着いちゃいますが、夕刻までに着けばよいので普通列車でのんびり行くことにしました。

 ホテルの朝食を済ませ、昨日はバスで来た道を歩いて戻って(30分くらいだった)秋田駅9:50発の酒田行き電車で出発します。


DSC02710.jpg 酒田から乗り継いだ村上行きはディーゼルカー。

 村上駅の北側で直流電化と交流電化が切り替わるものの、このあたりには普通列車用の交直両用電車がないので、こうして「架線の下を走るディーゼルカー」の出番というわけです。

 かつてこの区間は50系客車をEF81型(交直両用の電気機関車)が牽引して走っていたものですが、秋田周辺の50系を一掃するのに新製された701系電車は交流電車であります。

 国鉄型ディーゼルカーなんて、中学・高校生の頃はあちこちで当たり前のように乗ったもので、近郊型のキハ47は急行型キハ58みたいに広々としてないしあんまり好きなほうじゃなかったんですけども、いまや東北地方で定期列車に充当される国鉄型はキハ40・48かキハ47だけになっちゃいましたね。


 このあたりの車窓は、越後寒川〜越後早川付近の「笹川流れ」が特に見どころという以外は、日本海を右手に見ながらの景色は大きく変わりばえしないので持ってきたマンガを読みながら過ごしていました。(2冊読み終わった)

 村上から電車に乗り換えて、新発田駅へ16:37に着いてからは雨が降っていたのでタクシーで父方の実家へ向かいました。
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東京−新青森−津軽鉄道−大鰐温泉−秋田

 「JR線は全部乗った」と自称していた(=過去形)私ですが、2010年度に開業した九州新幹線と東北新幹線の新区間はまだ乗ってなくてタイトル返上状態です。

DSC02562.jpg 今回はまず東北新幹線の八戸〜新青森を履修しに、東京駅8:56発「はやて19号」の車中の人になりました。

 ……このはやて号はE5系電車で運転なのでグランクラスに乗ってみようかと思ったものの、株主優待割引すら適用されない料金にヒヨッてグリーン車へ転進。

 グリーン車も自分には充分すぎるほど快適でありました。


 新青森からは、日本海側を回って寄り道をしながら3日かけて戻ることにします。


DSC02617.jpg 新青森から奥羽線と五能線を乗り継いで、五所川原から津軽鉄道を履修。……これだけ長く鉄道マニアをやってて、津軽鉄道って乗ったことがなかったんですよ。

 ストーブ列車(旧型客車)はてっきり過去帳入りしたのかと思いきや、300円追加で乗れるようになっていて、走行中もドアが開く旧型客車も初体験です。

 もうちょっとやる気があれば金木で降りて太宰治の生家でも訪ねたのでしょうけれども、津軽中里まで単純に往復して奥羽線の旅を続けます。


DSC02631.jpg きょう中に秋田まで到達すればよいので、大鰐温泉で途中下車。

 大鰐温泉といえば適度にさびれた(=ほめ言葉)温泉街で、駅から少し歩いた「若松会館」(写真)はNHK「ふだん着の温泉」に出てきそうなたたずまいが好きな共同浴場ですが、今回駅を降りたら目の前にパチンコ屋かと思うような広い駐車場つきの立派な建物ができてて、何かと思ったら「鰐come」(わにかむ)という新しい日帰り入浴施設でびっくりしました。

 時間があったので「鰐come」と「若松会館」の両方を履修。

 「鰐come」はどこにでもありそうな最近の日帰り入浴施設といってしまえばそれまでですが、露天風呂の広さは特筆に価して、実用面でも駅に近いですし、若松会館へ行く理由が「中学・高校生の頃から東北旅行の折や北海道へ行く夜行に乗る前に入ってきた思い出に浸る」以外になくなってしまったのは複雑なところです。


DSC02654.jpg 大鰐温泉から秋田への移動には、寝台特急「あけぼの」号を利用しました。

 かつては、ブルートレインが末端区間で昼の特急の一部に組み込まれて下り列車は立席特急券(空席に座ってよい)、上り列車は指定席特急券で乗れる、通称「ヒルネ」は全国至るところにあったものですが、もはや「あけぼの」号の羽後本荘〜青森だけです。

 「ゴロンとシート」を取れば、同じ料金でゴロゴロしながら移動できますが、ここはあえてヒルネを選びました。

 秋田では駅に近いビジネスホテルが軒並み満室で、路線バスで5分くらい移動したところを取りました。

 なんでこんなに賑わっているのか……と思ったら、秋田新幹線「こまち」号でも東京から片道たっぷり4時間かかるので、日帰り出張はちょっと厳しいエリアのようです。


 寝台特急「あけぼの」号も意外と利用が多い(らしい)のは、そういう事情もありそうです。
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ニコニコレンタカー

 きのう、せっかく平日の休みを使って出かけたので、レンタカーを借りて局モス活動をしました。

 篠ノ井駅から徒歩5分のところのニコニコレンタカーが前日でも予約できて(さすが平日!)、格安レンタカー初デビューです。料金は12時間まで税込2525円。

DSC02322.jpg ニコニコレンタカーやバリューレンタカーといった格安レンタカーは中古車というイメージでしたが、今回のニコニコレンタカーはホンダフィットがきましたよ。(写真)

 そういえば我が家の近所にあるバリューレンタカーの営業所にも新型マーチが並んでましたっけ。(たまに旧型も置いてあるけど)

 このフィットは出発前のチェックで1か所擦った跡と2〜3か所石か何かが跳ねた跡がありましたが、大手レンタカーでもこのくらいはあります。ODOメーターは7万キロ台でした。

 カーナビ別料金(+1050円)なので、マイカーを手放してから家でホコリをかぶってたポータブルナビを持ち込みました。……全車禁煙車なのでシガーソケットもなかったらどうしようと思ってましたが、カーナビ別料金ということはニコニコレンタカーが用意してるカーナビもポータブルなわけで、ちゃんと電源が取れました。
(そういえばソケットのフタにはタバコに火をつける電熱のグルグルがついてなかった)

 ガソリンスタンド併設の営業所なので、給油しないで帰着してOKです。……むしろ、給油しないで戻るのが推奨です。

 格安レンタカーの営業所をガソリンスタンドがやっているところは、借りた車に給油するなら割引を受けられるケースが多いようです。……これが大手レンタカー会社だと、給油しないで返せば「給油手数料」と称して市中のガソリン代よりべらぼーに高い燃料代を取られるところです。
(ただ、大手では燃料計が「F」のあたりを指してればいいので、給油したあとそれなりに走ってから平気で返しちゃうこともゲフンゲフン)

 今回も、店頭価格はレギュラー1リットル155円でしたが、明細を見たら1リットル151円になってました。……ビューカード(=ガソリンスタンド系ではないクレジットカード)で払ったのに。

 土地勘のないエリアでセルフの安いところを探す手間も省けましたよ。


 格安レンタカーの難点を挙げれば、週末は予約が取りづらいこと、大手レンタカーでは当たり前の標準装備(カーナビなど)がオプションで別料金であること、などでしょうか。

 今回はポータブルナビを持ち込みましたが、ナビは近々実家で活用してもらうことにする予定なので、そうするとあんまりお得感がなくなっちゃうかもしれないです。
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長野電鉄屋代線

DSC02330.jpg 今月末で廃止になる長野電鉄屋代線に日帰りで乗りに来ました。

 ……鉄道マニアをやって長いのですし、本当は、廃止が決まる前のマニアで賑わう前に乗っておきたいものですが、JR以外の民鉄線なかなか網羅できてないです。

 せめて、ということで有給休暇を使って平日に来ました。


chizu.png それにしても不思議なのは「なんで屋代と須坂を結ぶ鉄道路線なんかがあるのか(失礼)」ということです。鉄道線としてペイできるほど乗りっこないじゃないですか。

 と、何も知らないでいると思ってしまうわけです。

 その答えは、松代駅に貼ってあった、松代中学校生徒会の「ありがとう屋代線新聞」に書いてありましたよ。

 長野電鉄(地図の緑の線)の運行系統は

・長野線(長野〜須坂〜湯田中)
・屋代線(屋代〜松代〜須坂)

ですが、もともとの路線は

・河東線(屋代〜須坂〜信州中野〜木島)
・長野線(長野〜須坂)
・山の内線(信州中野〜湯田中)

で、長野線は後からできたんだとか。(信州中野〜木島は2002年廃止)

 なんで屋代始発なのかというと、信越線が屋代を出ると信濃川(千曲川)を渡って向こう側へ行ってしまう(路線名「河東線」は信越線に対して信濃川の東側を走るからでしょう)ことと、屋代駅が東京と長野電鉄沿線を結ぶジャンクションとして機能しえたんでしょう。きっと。……国鉄の急行が屋代から長野電鉄に乗り入れて上野と湯田中を結んでいた時代もあったのです。

 在来線時代の特急「あさま」は屋代に停まる列車もありましたが、新幹線(地図のピンクの線)は上田と長野の間に駅ができませんでした。


 こちらも今月末で運行をやめる十和田観光電鉄と同じで「新幹線ができて人の流れが変わってしまった」という事情ですね。


 長野新幹線沿線では上田電鉄や長野電鉄長野線といったローカル私鉄ながらも比較的堅調と思われる路線があるにはありますが、どちらも上田駅や長野駅という「新幹線が停まる駅」へ直接乗り入れている点が共通です。


DSC02369.jpg そういう観点では、長野新幹線ができて信越線がJRから経営分離されたときに、しがみついてでも屋代からしなの鉄道へ乗り入れて乗り換えなしで沿線と上田を結んでおくべきだった気もします。

 ……まぁ、しなの鉄道と長野電鉄が同じなのは電化方式と軌間くらいで、車両の保安装置(ATSなど)も違いますし、屋代駅の改良だって必要になりますし、自分でも思いつくような話くらいはもちろん当局の人だって考えたとは思いますが。

 4月から走り始める路線バスも、鉄道跡をなぞるのなら近ごろ話題のBRTにでもするだとか、あるいはバスの機動力を生かして松代から長野や上田へ向かうだとかしなければ、残念ながら先が見えている気がします。


DSC02318.jpg ちなみに、しなの鉄道は車両の検査を長野電鉄グループに委託していて、その工場が屋代にあるんですけども、屋代線が廃止になると飛び地の事業所ということになります。

(写真はしなの鉄道の電車……検査表記が「屋代工」(屋代工場)になっている)

 しなの鉄道を介してJR線と物理的にレールがつながっているのは屋代駅だけなので、長野電鉄の新車の回送も屋代駅経由でしたが、これからは陸送になるのでしょう。
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