越後湯沢駅からスキー場までの足が、南越後観光の路線バス。
バスの色が越後交通に似ていると思ったら、越後交通の地域子会社なんですね。
←ボール紙の運賃表は初めて見ました。
宗谷バスが手書きの運賃表なのにも衝撃を受けましたが、あれでも幕式でしたから。
で、今回は、田中角栄〜田中真紀子の会社……というイメージとは裏腹に、ひどい印象ばっかり残ったのが残念でした。
(本当は越後交通の現会長は田中真紀子衆院議員ではなく田中直紀参院議員なんですが)
JRや航空会社がいくらスキーキャンペーンをやっても、フィーダーのバス路線がこれじゃ、マイカーで来るほうが……とこんな私でも考え始めてしまうのです。
まず昨日、越後湯沢駅前でバス停に列を作っていたら突如女性の声でアナウンスが
「苗場方面をお待ちの方、列の作り方が違います! 駅を背にして1列に並んでください!!」
と、がなりたてるのに驚きます。
……いまどきJRだってもう少し穏やかな言い回しでアナウンスしてませんか??
声の主は…と辺りを見回すとバス案内所兼きっぷ売り場の模様です。
キップ売り場があるなら乗る前に買っておくかと思ったら、スキー板は持ち込み料100円。
足元見られた感が満々です。
本当はスキーバッグ(27リットル以上)も100円なので、運賃370円+100円+100円になるはずのところを、これでもおまけしてくれた模様なんですが。
きょうの帰りはみつまたスキー場バス停で18:18のバスを待ちました。
軽い吹雪のなか、5分前から待っていたらバスが1台やってきて、まさか早発だった? 早く来てよかった! と思ったら回送車。
時間になってもバスは来ません。
10分後、バスの営業所へ電話をかけると、個々のバスの遅れは把握できないがこの天気なので20分遅れのバスもあるからもう少し待って欲しい、という話。
……で、その20分後になってもまだバスが来ません。
通りかかった流しのタクシーが停まったので少し心を動かされますが、バスを待つことにしました。
弱ったな、、と再度電話をかけるも、この天気のなか申し訳ないですがもう少し待ってもらえませんか、の由。
まぁ、バス営業所の人も、バスの居場所がリアルタイムで分かるわけではないですから、そう答えるより仕方がないのだろうとは思いましたけれども。
ダメもとで聞いてみたものの、一旦旅館に戻るなどバス停から離れていると、やはりバスは通過するそうです。
ようやくバスが見えた! と思ったら、またしても回送車!!
バス停の斜向かいにある(泊まったのとは別の)旅館から人が出てきて、何十分も雪に降られてますけど大丈夫ですか? 何かあったら来てくださいね? なんて声をかけられました。
ついに30分経ってもバスが来やしないので、もはや怒ってではなく、バスが事故にでも遭っているのではないですか、ともう一度電話をかけたら…
「苗場で折り返すバスが越後湯沢駅を38分遅れで発車してます」
そういうことは、 も っ と 早 く 言 っ て 頂 き た か っ た !
寒さで歯をガチガチさせながらそう申し上げていると、ようやくバスが35分遅れで到着。
…そのバスは苗場からすでに乗っている乗客で満員。
なんとか詰めてもらって、まずステップで体じゅうに積もった雪を払っていたらドアが閉まり始めてしまい、ドアに挟まれながら、つい「ちょっと待ってくれるかーい!」と大声を出してしまいました。
社会人たる者、怒ったら負けですよ。
(運転手さんは私と営業所のやり取りなんて知らないんですし)
せめて待合室でもあれば雪に降られることはありませんし、市街地では当たり前になりつつあるバスロケがあればバスが来る頃合を見計らって旅館を出てくることもできるんですよね。
…とはいっても、スキーシーズン以外は閑散としているに決まっている路線で整備できるか、といえば、現実的ではないのかもしれません。
(個人的には、こういうのに道路特定財源を使ってマイカー利用を減らしてほしいと思う)
バス会社は、いまどき運賃370円なんてボランティア価格でそんな至れり尽くせりできるか! 本来ならタクシーの約3000円が正当な対価ですよ! と言える立場でしょう。きっと。
でも、これだけ混むなら、あの回送車2台は営業車にしてもいいんじゃないか、と当然考えるわけです。
都バスのコミケシフトを少しは参考にしたらどうなの、と、マニアのはしくれとして思ったり思わなかったり。
湯沢駅の案内所の人以外は、運転手さんも営業所の電話の人も受け答えは穏やかで、どこぞの鉄道会社のようにふんぞり返っているわけではないのが唯一よかったところでしょうか。