10年のブランク

 「その仕事ぶりじゃ企画部門で通用しないぞ」

 このところ、このように上司から忠告を受ける機会が増えた気がしています。

 総合職の異動はおおむね3年おきくらいの企業に勤めながら、私は現在の職場に5年半いますから、やはり何かしらの事情があって異動させるわけにはいかないのだろうとは(いくら鈍感な自分でも)察しがつきます。

 前の職場で2012年に病気休職から復職はしたものの、ずっと「出勤するのが仕事」のような状態だった自分が、自分にも何かしらの成果が出せる業務を、と希望したところ、2013年の9月に異動先として命じられたのが現在の職場です。

 それ以来、徐々に復調をして、2015年には通院が終わり、2017年には(同期諸君から5年遅れましたが)係長級に昇級をして、歩みは遅いけれども少しずつ復活してきていると思っていました。

 ただ、現在の職場で業務に求められるハードルは、ほかの総合職諸君に与えられる業務に比べてかなり低く設定されていることは確かです。(だから2013年当時の自分でも成果が出せる場所として異動してきた……はず)

 そういう場所に5年半いた結果が、冒頭の上司の言葉になるのでしょうか。


 匿名掲示板の煽り文句に「>>1がクソスレ立てている間に文明はどんどん発達してゆく」というのがありますが、「タカハシが病気でぼんやりしている間に、周囲はどんどん経験を積んでゆく」というやつだなぁと思い知るわけです。

 2009年に前職場に赴任してから半年ほどで病気を発症して以来、総合職として期待される(であろう)経験値はほとんど増えていないまま、2019年を迎えました。
(表題を「10年」としたのは2009年の異動から数えてそろそろ、という意味です)

 それでも入社から15年が経ち、見かけの経験年数だけは増える一方ですから、「2004年入社でその仕事ぶり!?」「2004年に入社したのに、いまになってそんなこともできないの?」「あなた40歳でしょう?」「それでも総合職?」というぐあいに、「2004年入社の総合職」という前提で私を見る人をがっかりさせてしまうことはこれからも増えることでしょう。

 ……そうするとなおのこと「その仕事ぶりではほかの職場で通用しない」となって、ほんとにどこへも異動で行けないんじゃないか、という気がするきょうこのごろです。

 といって、伝え聞くような過酷な状況に身を置いたら、そう時間をおかずにメンタルに不調をきたしそうな気もします。……そんな状況で勤め続けられるなんて、ほんとにほかのみんなはスーパーマンなんじゃなかろうか、、、というくらい不思議です。
author by よんなん
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