北海道の「軍艦島」その2 築別炭鉱

IMGP0982.jpg さぁ、やってまいりました、今回の北海道旅行最大のメインイベントです!

 築別炭鉱、それは北海道の山奥に眠る廃墟中の廃墟といえるのではないでしょうか!

 厳密には、羽幌炭鉱に3つあった「羽幌抗」「築別抗」「上羽幌抗」のひとつですが、地名が「築別炭鉱」なのでこう呼ぶことにします。


 築別炭鉱には10年前に名羽線跡をたどるついでに一度来ていたのですが、9月の築別炭鉱はバッタが大量に飛び交って窓も満足に開けられない状況で、早々に引き返したのでした……。


 11月になってムシの心配はないですが、冬眠前のクマの心配と、何より人が住んでいない地域なので道路がすでに冬期通行止めになっている心配がありました。

 ……が、築別から道道356号に入るところの看板には「築別炭鉱築別(停)線 全区開通 通行注意」の文字! よしきた!!


 とはいえ、この時期の北海道は16時半には真っ暗になるというのに、時計はすでに15時半を過ぎています。

 脇目も振らずに築別炭鉱を目指しました。


 さて、築別炭鉱と羽幌炭鉱鉄道は会社そのものが消滅したので、全て放置されたままです。

 なんと言ってもメインは、写真の社宅と思われる住宅団地跡。

 ……鉄筋コンクリート5階建てのアパート(というかマンション)が6棟(くらい)あります。


 クマが怖くて、STVラジオ「日高晤郎ショー」を音量最大でカーラジオから放ちながら、クルマを降りて住宅団地へ足を踏み入れます。……頼みますよ晤郎さん。。

IMGP0992.jpg 築年は不明ですが、ダストシュートがあるほか、入口から少し中をのぞくと集合ポストもそのままです。

 中にほんの少しだけ足を踏み入れると、トイレは水洗です。……台所がどのあたりだったか、風呂はあったのかは不明ですが、トイレが水洗という時点でかなり文化的に思えます。

#というか、集合住宅で水洗ではないトイレというのも考えにくいですが

 東京の明治公園わきにある、都営霞ヶ丘アパートに非常によく似ている気がします。

 おそらく、40年前の1970年に閉山してから放置されっぱなしだと思うのですが、躯体はいまなおしっかりしているように感じました。


IMGP0998.jpg アパート群から見た、消防署跡と、火力発電所跡の煙突。

 16時が近づくにつれて辺りは日暮れ感が次第に増す一方で、本当は、診療所の跡や小学校の跡など、見どころは満載なんですけれども、本来なら複数人で来るべきところへ一人で来ている時点で危険です。

 このままクルマへ戻って、来た道を引き返すことにしました。


IMGP1000.jpg 道道はちょうど診療所のところ(団地跡や消防署跡への曲がり角があるところ)で通行止めになっていました。

 誰も住んでいないんだし、なにしろ自分みたいな人が興味本位にやってきて危険なんだから、もっと手前にゲートを置くべきでは、、、と思うものの、一部のサイトの記述によれば、診療所跡や消防署跡を地元の方が農機具等の倉庫に活用している模様で、その関係でここまで道路をあけてあるのでしょう。


 ……と、ここで、一台のクルマがやってきてすれ違います。

 二人以上揃えば、単独では危険なところにも行くことができるじゃないですか!


 あわててクルマをUターンして診療所付近へ戻ると、向こうもさっそく引き返してきました。…窓を開けると、なんと向こうは外国人!

「Lost town?」
「Yes, ghost town.」

思わず「ゴーストタウン」と言ってしまいましたが、確かに先方は「ロストタウン」と言ってたんだよなぁ……どちらにしろ意味は合ってる(はず)と思いますが。

 そのまま外国人さんは行ってしまい、自分が再び取り残されてしまいました。

 そうか……外国人にまで知られているのか、、って、一人で右ハンドルのクルマを平気で左側通行で運転している時点で、おそらく北大あたりの留学生じゃないかという気がしますが。


IMGP1026.jpg ついでに、築別からの道道の沿線には、羽幌炭鉱鉄道跡の鉄橋がそのまま残っています。

 築別炭鉱への道を曙という集落から分かれて別の方向へ行くと、国鉄名羽線の未成線跡があります。

 ……名羽線跡のほうは、簡単に行けるところは撤去がほぼ済んでおり、営林署から林道の鍵を借りてクマ対策も万全に行かねばならないようなところにドーンと立派なコンクリート橋やトンネル群が残っているそうです。


 築別炭鉱ともども、いずれもう一度、日帰りではなく腰を据えて見に行きたいところです。
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「最北の料金所」と「最北のインターチェンジ」

IMGP0513.jpg 現在、高速道路としての道央自動車道は士別剣淵ICまでで、ここの料金所には「日本最北の料金所」という看板があります。

 ……が、道央自動車道そのものは稚内方面を目指して着々と工事が進んでおり、部分的に完成した区間は順次

・「国道40号線 名寄バイパス」
・「国道40号線 幌富バイパス〜豊富バイパス」(区間は連続)

として無料供用されています。


IMGP0947.jpg きょう、豊富バイパスの豊富北ICから幌富バイパスの幌延ICまで乗ったら、看板類は思いっきり高速道路仕様です。

 キロポストの数字は、どこが起点なのかなぁ…と思ったら、「200.0」のところにドーンと

「旭川まで200km」

の大看板……って、これ、旭川起点のキロポストじゃんよ!


 士別剣淵までの道央道を延ばして来る気満々だよ!!


IMGP0955.jpg 高速道路料金を無料にするのしないの、東京の国会で政権与党や野党のセンセイ方があーだこーだ騒いでいるじゃないですか。

 その一方で、新規区間は北海道の最北の地で着々と「国道のバイパス」と称して建設・供用が進んでいるんだってさ!

 この写真、見てくださいよ。幌富バイパスの起点(幌延IC)で「198.4」キロポストですよ?

 NEXCO東日本の公式ページでは「NEXCO東日本以外の道路 建設中路線」とされている区間(のさらに先)ですよ??

 これ、何かの高等なギャグ・笑い話以外に、何だというのでしょう。


 だって、「新直轄方式」の区間ですらないんですから。

 というか、小泉内閣当時の「道路公団分割民営化」って、何だったんでしょうね。

 もう面倒だから全部直轄にしてガソリン税値上げしちゃえよ。
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「喫茶お天気屋」初履修

IMGP0913.jpg 稚内の「喫茶お天気屋」は、存在は前から耳にしていたものの、まだ行ったことがありませんでした。

 稚内駅・稚内フェリーターミナルに近く、利尻・礼文島へ渡る旅人が多く立ち寄る店です。


 今回、島へは行きませんが、お店は履修してみるべくナビをセットして向かいました。


 名物という「リシリアンカレー」は、利尻富士をかたどったキーマカレー。

 店主は鉄道がお好きなようで、店内には途中で挫折したという天北線(=平成元年廃止)各駅の駅舎模型や、数々のHO鉄道模型が飾ってあります。


IMGP0911.jpg 店主曰く「運がいいね、明日で店を閉める予定だったんだ」……って、なんだってー!

 店仕舞いではなく、大家さんの都合で引越をする由。


 大家さんの急な体調悪化で早めに資産を整理したいという都合も都合であんまり立ち退き料をゴネられなかったらしく、店主と昨晩の宿のオーナーとで少しずつ引越をするので、再開は1月になるのでは、とのこと。

 あと数日ずれていたら来ても空振りだったばかりか、仮に再開していてもカーナビではたどり着けないところでした! なんという強運!


 ここで運を使い果たした、なんてことのありませんように……ナムナム。
author by よんなん
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宗谷岬バス待合所の悲劇

IMGP0900.jpg 兜沼の宿を後にして、豊富温泉、大規模草地牧場を通って一路宗谷岬を目指します。

 ……宗谷岬といえば、あのバス待合所の落書き。


 10年前に書いた天井の落書きは……もし残ってたらその上から今の名刺貼ってやる、とワクワクしていたら


 きれいになってるーーー!!!


 まぁ、バスにも乗らずにレンタカーやマイカーで来た挙句に落書きして帰っておいて、文句言えた立場ではありませんが。

 せっかく来たのにな。。。
author by よんなん
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