TBS「ニューイヤー駅伝」と日テレ「箱根駅伝」

 きのうは、初めてニューイヤー駅伝をテレビ観戦しました。
(去年までは、勤務先が用意する応援バスに乗って現地で応援していた)

 社会人になるまでは新年に見る駅伝といえば箱根駅伝で、ニューイヤー駅伝はほとんど見たことがありませんでした。


 勤務先は、応援バスを仕立てて沿道で会社名入りの横断幕や旗を立て、テレビ中継にちゃっかり映してしまおうとやっているわけですが、見ている人ってどれだけいるんだろうなぁと思うわけです。

 ちゃっかり会社名の横断幕を映す、という点ではNTT西日本はかなり研究してノウハウを持っているのか、だいぶ目立つ場所で何度も映っていた気がします……。

#それ以前に、勤務先のチームが年々順位を上げて、選手そのものが画面に映る時間も結構あったのはいい傾向だと思います。


 ニューイヤー駅伝中継と箱根駅伝中継の明らかな違いは、事前に用意した素材の量でしょうか。

 箱根駅伝は、中継の合間にVTRを流す時間が多いんですよね。(「今昔物語」とか)
 駅伝中継と言いつつ、中継映像の時間とVTRを放映している時間の比率は結構いい勝負じゃないでしょうか。

 それと、アナウンサーの実況も箱根駅伝は事前に入念に取材して用意した原稿が結構あるような気がします。

 駅伝とはまったく関係のない沿道のスポットの紹介(スタート直後だと東京駅とか皇居とか)でも、あらかじめ調べておかないと分からないデータ(東京駅の一日の列車発着本数とか、元日の皇居一般参賀の人出とか)がさりげなくアナウンサーの口からポンポン出るんですよ。

 こういうのが箱根まで延々と続くからか、陸上競技そのものにはあまり詳しくなくても、テレビの前で延々とゴロゴロしながら見ていてちっとも飽きないんですね。

 それと、実況そのものでも、何かこう悪く言えば美化するような、よく言えば見る人を思わずひきつける文句が結構出ます。

「○○選手、4年生、最初で最後の箱根。浪人生活を経てスポーツ推薦ではなく一般入試で△△大に入学しました、卒業後は××業界に進み陸上生活はこれでピリオドを打ちます、4年間をともにして別の×区を任される同級生□□選手は彼をこう語ります、『○○がいるから自分は安心して×区を走れる』……(以下延々と)」

 実況と言いつつ事前に用意した原稿なのでしょうが、こういうこと言われちゃ見てるほうはつい感情移入しちゃってチャンネル変えられないんじゃないでしょうか。


 残念ながら、TBS(と群馬テレビの共同制作)のニューイヤー駅伝中継はVTRも、沿道紹介も、実況そのものも、箱根に比べてしまうといまひとつに思えます。

(事前取材VTR云々では一応、特定の選手にスポットを当てた見どころ紹介的な番組が12月中に何度か放送はされているんですが)


 たぶん、37チームある出場企業・団体の社員・家族だけでも全国に何十万人〜何百万人、ヘタすれば何千万人といて、勤務先が出場しているだけでテレビをつけてくれる(私のような)社員が一定数いるはずですから、それだけでもある程度の視聴率はガチ、ってことなのかなぁ、と少々うがった見方をしてみたりみなかったり。

#箱根駅伝のテレビ観戦が、実は関東地方以外では正月の風物詩とは限らない(らしい)……というのとは対照的です。

 社会人野球でも、都市対抗・日本選手権のどちらも毎日新聞社が主催して他紙とは比べ物にならない詳細が載る(というか他紙にはほとんど載らない)=企業関係者による一定の購読が見込める、という似たような構図が見えます。

 で、企業関係者ってどうせ自分の会社のことしか見ちゃいないんですから、別に私の勤務先の名前がチラチラ映っても、あんまり関心を持って見てもらえないんだろうなぁ……と思うのです。


 あと、箱根駅伝は中継途中に入るコマーシャルも独特なんですよ。

 ソフトバンクのCMでは犬のお父さんが「選手は箱根まで走っているんだぞ!」と言ったり、サッポロビールのCMでも田村正和が「駅伝見たいなァ」とつぶやいていたり、箱根駅伝中継でしか流せないCMも結構あります。

 ニューイヤー駅伝のTVCMは…別に駅伝とは特に縁のないものばかりのような。。。


 …要は、直接広告費の要らない企業コマーシャルとしてのニューイヤー駅伝テレビ中継って、そんなに世間一般の人は見てないんじゃないかなぁ、、、とふと思ったわけです。
author by よんなん
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