次の所用まで時間があったので、小学生のころに塾通いをしていた八丁堀で電車を降りました。
かつて八丁堀には「TAP進学教室」(
Wikipedia)という塾がありました。
自分が通っていた小学5年生のとき(1989年)に先生方が分裂して、日比谷線で2駅となりの人形町に「SAPIX」を立ち上げてからTAPは次第に凋落してゆき、15年後の2004年に栄光ゼミナールに吸収されて消滅しています。
SAPIXが立ち上がったとき、上位クラスの子も先生方に声をかけられて移る現象があり、自分と同じ小学校から3人TAPへ通っていたうちの1人がそれで移ったのですが、近所で小学校も同じで親同士も知っている環境下で自分には声がかからなかったことを叱責された(嫌な)記憶があります……。
(というか、自分のクラスでは主要科目の先生が移らなかったことが大きい)
(余談)SAPIXのやり方は現在も全盛期のTAPのものを継承していて、
・教材:TAP「レベルアップ」→SAPIX「Daily SAPIX」
・講習中の教材:TAP「レベルジャンプ」→SAPIX「Summer SAPIX」
(SAPIXの冬・春休み講習の教材名は「Winter SAPIX」のように差し替わる)
・小学6年生後期の日曜志望校別クラス:TAP「超特」→SAPIX「SS特訓」
・月1回のクラスが上下するテスト:TAP「昇降テスト」→SAPIX「マンスリーテスト」
(→上下するクラスに上限下限がある)
・およそ3ヶ月に1回のクラス分けテスト:TAP・SAPIXともに「組分けテスト」
(→クラスが白紙から再編成される、入塾テストも兼ねる)
・クラス分け:TAP・SAPIXともに下から「A」「B」「C」……
・上位クラス名:TAP・上から「S1、S2…」→SAPIX・上から「α1、α2…」
(自分は結局入れなくてPクラスとかQクラス止まりだった……けど楽しかった←重要)
……など、TAPとSAPIXでそっくり対になるものが存在します。
(教材名だとかどうでもいいことばかり覚えている……)
さて、TAP東京校は全部テナントビルへの入居だったので、建物は全て現存します。
上の写真は、一番よく通った3号館。6年生最後の授業が終わったあと先生方総出で「追い出し」という恒例行事(といっても自分は1回しか経験してない←当たり前)があったのをよく覚えています。
#戻ってくるな、という趣旨だそうでその通り高校受験のお世話にならずに済みました。
(TAPは中学生向けの高校受験塾もやっていた)
現在「カフェ・ド・クリエ」があるのが、本部教室だった場所です。
地下に教室があって1階は受付と講師室だったのですが、小学生の頃はもっと奥行きがあるように感じていたんだけどな……こんなに狭い空間だったかしらん。
こちらは教室のほかに「TAPホール」や「TAP BOOKS」があった4号館で、ここにもよく通いました。
参考書専門店だった「TAP BOOKS」の跡は花屋さんになっています。
「TAPホール」は保護者向けの説明会などが行われていた場所です。
ここは次第に建物が減ってゆく中で最後までTAPとして残っていた2号館。自分が通っていた頃は中学部の教室で、入ったことはありませんでした。
ちなみにこの交差点にはいつもTAPの腕章をしたおじさんが小学校の「みどりのおばさん」のように立っていて、SAPIXの校舎がある西船橋でも同じように腕章をした人が立っていたのを見て、こんなところまでSAPIXは当時のTAPと同じかと思ったものです。
この建物は栄光ゼミナールに吸収されて看板が掛け替わってからもしばらくは栄光の教室でしたが、現在の栄光ゼミナール八丁堀校は移転しています。
このほか、第5教室、第6教室がありましたね。「○号館」「○○教室」の違いは、ビルを1棟借りているか、一部フロアだけ借りているかの違いです。
3号館と4号館は特に当時の面影がよく残っており、いまでも教材を抱えた先生と小学生どもがワイワイ行き交う光景が目に浮かぶようですが、栄光ゼミナール八丁堀校は少しはなれた場所にあり、現在はすっかりオフィス街です。
栄光ゼミナールの公式ページを見ると、
八丁堀校の受付電話番号が当時のTAP進学教室と同じ、という一点だけに当時の名残が見受けられます。
(ほかに
市川校も番号の末尾が「2001」なのでTAP市川校のものを引き継いでいる模様)
TAPを傘下におさめたのちに吸収した栄光ゼミナールは、10年ほど前に別の校舎でほんの一時期先生をやった経験がありますけれども、やり方はTAPと全然違います。
このあと、新富町へ歩いて有楽町線に乗って、有楽町のビックカメラで買い物をしたのちに次の所用の集合場所、高田馬場へ向かいました。