サイマルラジオ

 サイマルラジオという、一部のコミュニティ放送局のネット放送サイトがあります。
 現在試験運用中なんだとか。


 このサイトを知ったのは、鴻巣に引っ越すのもいいなぁなんて考えていたときです。

 鴻巣市にあるフラワーラジオ(エフエムこうのす)が、サイマルラジオに参加していたのです。


 高崎にいるとラジオ局の選択肢があまりなく、こういうネット放送の存在はありがたかったりします。
 全国のコミュニティ局のネット放送の存在が1か所のWebサイト上で分かる、というのも便利です。

 サイマルラジオには、フラワーラジオのほかに、エフエムいるか(北海道函館市)、湘南ビーチFM(神奈川県逗子市・葉山町)の2局が参加しています。
 特に湘南ビーチFMは深夜のフィラー番組も含めて24時間番組を提供しているうえ、落ち着いた雰囲気の番組も多いので、高崎にいながらにして聴けるのは重宝です。

 とはいえ、本当に必要なのかな、と疑問にも思ってしまう私がいます。


 まず、サイマルラジオが旗振り役にならなくても、やりたいところはできるのでは、と思うのです。

 かつて、ラジオ局の番組をネット配信するには、音楽著作権の問題がありました。
 が、JASRACがネット配信用の著作権使用料を決めたことからほぼ解決し、既存のラジオ局以外にもネット放送を行うWebサイトが登場し始めました。(たとえばこことか)

 サイマルラジオが一元化して取り扱う必要がどこにあるのか、と。
 ただコミュニティ局の番組の場合、CMが流れるのが普通なので商用配信なのか、ネット配信用の広告料金を取っていないから非商用配信なのか、という議論はありそうです。その面でJASRACとの折衝窓口としての存在意義はあるのかもしれませんが。


 次に、インターネットで全世界に配信している放送局が、本当に地域の放送局なのか、ということです。
 むしろこちらの方が重要と思います。

 まぁ、地域に特化した情報を流しているんだからそうだ、といえばそうですし、私のように住み慣れた土地を離れた者にとっては、いちかわエフエムがネットで聴けたら楽しいのに、とも思います。
 鴻巣に引っ越そうかな、なんて考えていると、鴻巣市民を疑似体験できるような気がして、それはそれでいいような気もします。

 しかし、市川とその周辺でしか聴けないから、いちかわエフエムなんだ、というのも、コミュニティ放送局の存在意義ではないかと思うんです。

 鴻巣でしか聴けないからフラワーラジオ、葉山と逗子でしか聴けないから湘南ビーチFM。

 フラワーラジオ聴きたさに鴻巣を訪れたって、いいじゃないですか。
 湘南ビーチFMのある生活を求めて葉山に引っ越したって、いいじゃないですか。

 逆に、大して面白い放送局があるわけでもない高崎から人が離れるのも、ありだと思います。

 だいいち、鴻巣鴻巣といいながら、鴻巣駅で降りたことは一度もないんですから。
 葉山だって行ったこともないんですから。

 何のためのコミュニティ放送局か、ということになります。



 ……まぁ、サイマルラジオに参加しているのが、日本初のコミュニティ局と、某著名ニュースキャスターがやっているコミュニティ局と、あと一つだけ、なんていう状況だから、別にあなた方がやらなくたって、と思ってしまうだけなのかどうか分かりませんけれども。

 なんだかんだいって、ラジオ聴取の選択肢が広くなるのは楽しいと思っているわけですから。
author by よんなん
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