山村留学

 きょうの東京新聞をひらくと、「サンデー版」のテーマが「山村留学」でした。

 小中学生が、山村地域へ移り住んで学校に通う制度です。


 4年前に1か月少々滞在した、北海道美深町仁宇布地区でも行われていました。
美深町公式ページ

 記事によれば、現在も美深町には、16人の山村留学生がいる由。


 確か、いまの仁宇布小中学校は、全校生徒≒山村留学生にほぼ近い状況だった気がします。

 何やら本末転倒のような気もしますが、世帯数35戸、美深市街地から20km離れた集落にとっては生命線のような制度です。


 山村留学の生徒は、親とともに移住するケースや、寄宿舎から学校に通うケースなど、さまざまですが、少なくとも生徒の数だけ人口が維持されます。

 ……ちなみに、寄宿舎は、かつて建設工事が行われた国鉄線の工事関係者の宿舎だった建物なんですね。


 おまけに、学校があれば、教員や職員が配置されます。

 各学年にまとまった数の生徒がいれば、学年ごとの教員が配置されます。

 さらに、中学生がいれば、科目ごとの教員も配置されます。


 最寄の市街地ですら20km離れていますから、仁宇布に移住する教員もいます。


 かつて、国鉄職員とその家族が人口のそれなりの割合を占めていた自治体が道内にはいくつもあったと聞きます。

 ビジネスにならない鉄道は次々と撤退しましたが、さすがに、義務教育に関しては採算が取りざたされません。


 「留学生しかいないに等しい山間の学校」が本当に必要か、にわかには判断しかねるものの、なかなか興味深い制度ではあります。
author by よんなん
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