日本中央バス「シルクライナー」

IMGP7106.jpg 京都からの帰りに利用したのが、前橋に本社がある日本中央バスの夜行「シルクライナー」。

 この便の始発は大阪(なんば)で、京都でも乗車ができて群馬県内では富岡・藤岡・高崎・日高パーキング(=前橋市内)・前橋、と乗客を降ろしていきます。

 シルクライナーは他に4便あり(=合計5往復)、それぞれ関西圏での停留所と群馬・栃木県側の停留所が違って、たいていの群馬県内〜関西圏の夜行需要には対応しています。


 今週、関西を2往復して、

「プレミアムドリーム号」(プレミアムシート)
「サンライズ瀬戸・出雲号」(ノビノビ座席)
「ぷらっとこだま」(グリーン車)

と利用して、あーだのこーだの、家で横になって寝るのと比べて不満を述べましたが……


も 、 、 、 申 し 訳 あ り ま せ ん で し た ァ ッ


 あらためてスタンダードな夜行バスを利用してみると、こんなに窮屈だったっけ? と思い知らされます。

 初めて夜行バス「ドリーム号」に乗ったときは、鉄道の座席夜行(「ムーンライトえちご」とか急行「能登」とか)と比べてはるかに楽だと思ったんですけどね。


 座ると、シートピッチ(=前後の座席間隔)は鉄道のほうが広いですし、リクライニングも新幹線「MAX」の普通車のほうが倒れるのでは…という気がします。

 というかですね、発車後の車内アナウンスで「背もたれを目いっぱい倒しますと後ろの方のひざに当たりますのでおやめください」って、夜行バスでリクライニングを目いっぱい倒さなくてどうするんだー!!!

 あと、「禁酒禁煙」の旨アナウンスがあり、禁煙は分かるものの禁酒は公共の乗り物ではあんまり耳にしないですね。……ましてや夜行バスです。


 鉄道と違ってレッグレストはあるんですけど、脚が載るほど伸ばせませんし、結局使いませんでした。


 逆に鉄道と違ってよいところは、

・大きなフットレストがある(靴が脱げる)
・カーテンの遮光性が高く、照明も足元灯だけなのでほぼ真っ暗で眠れる
・毛布が備え付けられている
・シートベルトで体を座席にしばりつけるので、寝ている間に体勢が崩れにくい

…でしょうか。


 もともと疲れていたこともあって、断続的に目を覚ましはしたものの途中休憩も気づかず眠れましたが、翌日はやはり少々疲れが残っていました。


 ところで、JRの夜行バスは三ヶ日に営業所があって交代の乗務員が待機している(仮眠している?)のでワンマン運行ですが、日本中央バスは途中に拠点がないのでツーマン運行で交代しながら運転するんですね。

 運転しない乗務員は、ただの便乗者なのか、車掌扱いなのか、どうなんでしょう?

 大型二種の教習所に通って初めて知ったんですが、バスに車掌が乗っていると、バックするときや警報機のない踏切を通過するのに車掌の誘導が「義務」なんですね。
(↑観光地の駐車場でバスガイドが笛を吹きながら誘導するのをよく見るのはこのため)

 まぁ、高速道路のSAで大型バスが駐車するのにバックが必要なところもないでしょうし、ましてや踏切、しかも警報機もない踏切を夜行高速バスが通過することもないのでしょうが。


 あと、路線バスは早発禁止が交通法規で決まっている(←これも大型二種の学科教習で初めて知った)んですが、降車専用バス停はどうやら早発OKなのか、富岡・藤岡…とどんどん早く発車して、高崎バスセンターには6:20着のところ5:45には着いてしまいました。
(早発不可なら、群馬県側最初の富岡で所定の時刻まで時間調整するはず)

 しかも、京都を発車した時点で、順調に走ると早着することと、各停留所の早着見込み時刻もアナウンスしていて度肝を抜かれました。


 ……降車側停留所は、到着のたびに室内灯を点けて車内アナウンスもするので、6時過ぎまでグースカ寝ている算段だったのが5時過ぎには起こされてしまい、その後再びウトウトしても停留所の都度起こされてしまいました。orz

 東京などの大都市発着ではない以上、こうしてこまめに需要を拾っていかないといけないわけで、分かるとはいえつらいです。

IMGP7108.jpg 一方、日本中央はタクシーもやっている(というか、もともとタクシー会社)ので、頼んでおくと降車側停留所では早朝でもタクシーを確保して待っていてくれるんですね。

 ようやく朝早くから明るくなる季節になりましたが、まだ薄暗い時期は、人通りの少ない道を歩いて帰るのに抵抗がある人にとってありがたいサービスでしょう。きっと。


 それはそうと、大阪・京都から群馬まで、てっきり東名道〜関越道かと思いきや、名古屋から中央道〜長野道〜上信越道経由だったんですね。

 在りし日の急行「ちくま」から長野新幹線に乗り継いで帰るルートですか。
(↑鉄道に置き換えないと分からない人)

 シルクライナーには京都始発〜金沢・富山経由(京都駅18:00発→高崎駅4:55着)もあって、鉄道で言えば京都から特急「サンダーバード」に乗って金沢で急行「能登」に乗り換えるようなもの(京都19:54発→高崎4:05着)です。

 東京近郊で育った身には、高崎も「東京駅から所要1時間の場所」という認識で、どこへ行くにも(どこから戻るにも)東京を経由するもの…という頭しかなかったりすると、群馬に本拠地があるバス会社が取るルートは新鮮です。
author by よんなん
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