海外派遣報告会

 今年の浦安市青少年海外派遣の報告会に、派遣生OBということで行ってきました。

 …以前は、(言ってしまえば)仲間内で適当に発表しておしまい、という感じだったのに、5分ほど遅れて文化会館の会議室に入ったら市長やら教育長やら来賓がずらりといたのでびっくりしてしまいました。


 私のときは夏休み期間中の12日間派遣でしたが、いまは春休みを使った派遣に変わっており、期間は10日間と少し短くなりました。

 それと、中学生の派遣生は公募ではなく市立各中学校からの推薦になっています。

 私のころは中学生も公募で、結果として平成5年(1993年)の派遣生で中学生6人のうち市立中生は半分の3人(確か入船中と富岡中と美浜中)しかいませんでしたが、現在は市立中学8校から1人ずつ参加して帰国後に各中学校で報告会を開いているそうです。

 「浦安市と姉妹都市の交流」を考えれば、私立中の生徒を行かせても帰国後の浦安市民全体への波及効果はあまり見込めませんから、費用対効果を考えれば妥当な施策でしょう。


 公募の高校生は7人で、今回は15人の応募があったとか。

 え? 15人? 倍率2倍って少なくない?? と思わなくはないものの、おそらく中学で私立校生を排除したことから「(私立中学によくある)学校の海外研修プログラムで行かせるより安価」という動機で応募する親御さんがグッと減ったということなんでしょうか。
(分かりませんが)


 発表会後の懇親会も含めて感じたのは、プログラムが私のころより充実したのと、派遣生のモチベーションが高い、ということでしょうか。

 たとえば、春休みの派遣に変わったので、日本の学校は年度変わりで休みでもアメリカの学校は授業をやっています。

……私たちは夏休みで誰もいない学校を見学して終わりでしたが、いまは中学ではまる一日、高校でも数コマの授業を一緒に受けて、姉妹都市の同世代の生徒がどんなふうに勉強しているのか肌で知ることができます。
(そのほか、日本でいう学童クラブのような施設にも顔を出している)


 派遣生の自己紹介も、「どうしても行きたかった」「去年だめだったので今年もう一度応募して云々」という熱意あふれる人が多かったように思います。

 また、派遣生がみんな周囲を巻き込んだりキャラを補い合ったりして(いい意味で)個性的なんですよ。

 引率した浦安市こども部の職員さんは相当苦労されたような顔つきでしたが、彼らを推薦した各中学校の先生方の見識には頭が下がります。
(特に富岡中学校)


 公立校の「ゆとり教育」「個性を伸ばす教育」と聞くと、私でもマユをしかめるイメージを持っていたものの、彼らを見れば少しは考え方が変わるんじゃないでしょうか。

(とはいえ、何千人といる市立中の生徒から選りすぐった人たちなので、逆に私はよい部分しか見ていないのかもしれませんが)



 むこうでやった日本文化の紹介の中に「アニメーションの紹介」という言葉があり、え、まさか浦安市当局公認でアキバ文化を……と思って派遣生に聞いたら、さすがにドラえもんやらポケモンといった作品の概要を、しかも上映ではなく(おそらく市販の)お面持参で彼らが体を張って紹介したそうです。(通じたのか??)(それ以前にそれってアニメーションなのか?)

 あと、「ソーラン節」と聞いて「YOSAKOIソーラン」を連想していたら、いまどきの浦安の市立中学では「ロックソーラン」なるものを踊っていて、それをやったんだとか。へー。

 私が小学生のころ学校で踊っていたのは「ジンギスカン」でしたかね。…ドイツ語の楽曲ですから国際交流向きではなさそうですけど。
(余談ながら、最近踊ってみたいと思うものの踊り方がまったく思い出せない)

 別に、外国の楽曲でも「Do Me」(=ヒゲダンスのテーマ)のように、この曲を聴くと“日本人だけ”が特定の仕草を始めてしまうような代物なら立派な日本文化だと思いますが……とはいっても21世紀の中学生や高校生はヒゲダンスを知らないでしょう。きっと。


 今年は浦安市とオーランド市の姉妹都市20周年だとかで、帰ってきて報告会をやっておしまい、ではなくいろいろなイベントに引っ張りだこになるようです。

 それと、メールの普及で、電話と手紙しかなかった私のころと違って帰国後にもホストファミリーだとか派遣生どうしだとかのやり取りが途絶えにくい、というのはよいことだと思います。

 携帯電話を中学・高校生から取り上げるほうがよいのかどうかは、一概には決められないかもしれません。(←よい結果を生んでいるケースしか見ないでこんなこと言う人)


 …にしても、派遣生15人中男子生徒が3人しかいないって、どうなんでしょう?

 まぁ、彼らを見ていると(特に)活動的なのは全員女子生徒でしたから、そういうのを選抜したら結果的にそうなった、ということなんだろうなと思いますが。
author by よんなん
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