『捨てる! 技術』

 あまりに高崎の寮の部屋に物がたまりすぎているので、参考になるだろうかと買ってきました。
(高崎市内のブックオフで105円)

 野口悠紀雄さんが『「超」整理日誌』のなかで批判をしていましたが、程度の差こそあれ、物を捨ててしまって後で困る度合いは、実際にはかなり低いのだ、という点に言及しているのは同じように思います。

<個人的備忘録>
●『「超」整理法』80ページ
「辞書でさえ、一回引いたら捨てればよい」というエピソードの紹介
●『続・「超」整理法・時間編』184ページ
「これを捨てたことで私が被り得る最悪の結果は何か?」「それが震え出したり、冷や汗をかいたり、息切れがするのでないかぎり、安心して捨てよ」という言葉の紹介。

 確かに、社会人生活を3年近くしていてうすうす感じているのは、「捨てて後で本当に困るものはあまりない」ということです。

 11月に書いたこの話も、結局のところ、実務面では何ら困りませんでしたし。


 ただし、やはり「あなたが死ねばみんなゴミ」というフレーズ(78ページ)は受け入れ難いものがあります。

 いや、実際にはたぶんそうなんですよ。

 コレクターの収集物と同じで、傍から見ればハッキリ言ってゴミでしょう。

 私がこの生涯で何かを残しても、関係ない人にはゴミでしょう。

 私がいなくても、困る人は(両親などはともかく)いないでしょう。


 それは、極論すれば、「私の存在そのものもゴミ」ってことじゃありませんかね。

 「これでお荷物が減るからね」と書き残して首を吊った中学生に通じるものがある、と私は感じたのですけれども。

 そんなふうにしか思っていない人の成果物としての(きっと著者本人にとってもゴミの)この本って何なのかなぁ、と。


 確かに、28ページからのアンケートなんて、サンプルは「宝島社編集部や著者周辺のネットワーク」でしかないのですし、何の意味もありませんよね。

 書評とずれますが、著者の本業は「マーケティングプランナー」だそうで、こういう職業の人達はそんないいかげんな数字で商売してるのかどうか。


 その点だけ除けば、、まぁ、野口悠紀雄さんの「紙情報」を捨てるノウハウとは別に、「モノ」を捨てるノウハウとして少しは役に立つかな、と思います。
author by よんなん
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