市街地で初めてバスに乗る
2007.06.18 Monday | よんなん的日常
群馬に来て以来、群馬県内では草津温泉とJR駅を行き来するバス以外に乗ったことがありませんでした。
きょう、勤務終了後に前橋市役所へ所用があり、初めて市街地のバスを使いました。
前橋市役所やその斜向かいの群馬県庁は、JRの前橋駅や上毛電鉄の中央前橋駅からは離れたところにあります。
職場で前橋市役所への行き方を聞いても、クルマで行く道順が返ってきましたし。
(前橋駅から歩けば30分以上かかるとか)
新前橋にある職場には電車で通っているので、クルマで行くには高崎の寮に一旦帰ってそれから、になってしまいます。
確かバスがあったのでは、という言葉を頼りに、ひとまず両毛線で前橋駅に降り立ちました。
駅前広場にコミュニティバスの「マイバス」南循環が停まっていたので、停留所の路線図に「県庁前」というバス停があるのを見て、県庁方面へ行きますか、と運転手に尋ねます。
運転手は少々怪訝な顔をして15分くらいかかりますよ、と言います。
歩けば30分以上と言われていたのですし、運賃は100円なんだし、私には御の字なんですけど、ほとんどそういう利用者がいないということなんでしょうか。
まぁとにかく発車の時間ですし、他に県庁方面へのバスがあるのかもよく分からないので乗ってしまいました。
車両は浦安市や桶川市のコミュニティバスと同じクセニッツ。(これ)
浦安の「おさんぽバス」は大繁盛していますが、今回乗った9:45発の乗客は私を含めてたったの4人です。
高崎の「ぐるりん」みたいに2〜3時間に1本しか来ないようなインチキなコミュニティバスではなく、ちゃんと浦安のと同じように20分おきに走ってるんですけど。
北循環と重なる「銀座通り」は、マイバス以外の車両通行止めという「トランジットモール」になってますが、肝腎の銀座通りに「貸店舗」「テナント募集」の看板が目立ちます。
…トランジットモールを導入しているなんて、日本国内では相当な先進事例のはずです。
(帰宅してWikipediaを見たら、国内にはまだ3例しかありません)
なのにこの寂れようと、バスの乗客の少なさといったら!
それとも、まだ午前10時になったばかりだからでしょうか?
さて、「県庁前」というバス停があるのに、なぜか運転手から県庁なら1つ手前の「群馬会館北」で降りてくださいと言われてそこで降ります。
市役所の駐車場は満車で、駐車待ちのクルマが20台くらい渋滞してました。
へっへっへー、ざまーみろ、と、群馬では珍しく公共交通を使って“勝ち組”になった気分で市役所へ。
所用を済ませ、こんどは一般バスのバス停へ行ってみると、ほとんどの系統のバスが前橋駅を経由するようで、10:30発の永井バス玉村ゆきがすぐやってきました。
(前橋市や高崎市の隣に、玉村町という町があります)
市街地の足というより、前橋と玉村を結ぶ路線の、始発(前橋公園)から前橋駅までのおまけみたいな区間なのでしょうか。
乗客はゼロで、県庁前から私ともう一人が乗ります。
永井運輸は公式サイトがないらしく、Wikipediaによれば撤退した大手バス事業者の代替路線を運行している会社らしいです。
車体の表記をよく見てなかったんですけど、永井バスは全部「21条バス」(道路運送法21条に基づく、貸切バスでのバス路線営業)なんですね。
…とすれば、出入り口の横には「貸切」と書いてあったはずです。
日ごろ、前橋の市街地を走るバスにほとんど乗客がいないのを見て、運転手の賃金すら賄えないのではと思っていましたが、21条バスは自治体から委託金が出ているはずですから、道理で、と納得です。
運賃は前橋駅まで150円で、所要時間は10分ほど。前橋駅近辺は100円で乗れるようです。
…マイバスの運転手が変な顔をしたほど、時間に差があるようには見えませんでしたが。。。
このあと、前橋駅から電車に乗って帰りました。
マイバスも一般バスも、使ってみれば利便性は悪くないように思えたのですけれども、冒頭のように群馬の人には「バス」という選択肢が最初からないようです。
まぁ確かに、電車と違って道路を走る乗り物なら、お金を払って乗らなくたって自分で運転すれば済む、というものなのかもしれませんが。
東京都心などと違って、商業施設には無料の大規模駐車場があるのが普通ですし。
(駐車場待ちの渋滞なんてふだんは無縁で、きょう初めて見ました)
前橋には、10〜20分おきに走る路面電車とかコミュニティバスとか、公共交通と歩行者の「トランジットモール」とか、学生時代に勉強したいわゆる中心市街地再生の施策(←機械科出身ですが、卒論も修論も内容はこっちでした)でよく取り上げられていた事例がちっとも通用していない姿がありました。
大学などの研究機関や行政の取り組みの無力さというものを感じてしまいます。
彼らのやってることって、というか、自分が大学で勉強してきたことって何だったんだろう、なんて。
「机上の空論」という言葉が頭をよぎります。
いや、中心市街地に駐車場を設けてクルマでの来訪を促すのではなくて公共交通や徒歩空間を充実させる、というのは、処方箋として間違ってないはずなんです。
脱クルマで先行するヨーロッパのまちづくりは、だいたいそういう方向性です。
私も、学者とか評論家とか公務員ではなく民間のサラリーマンになったんですし、営利事業者の立場で、机上の論理だけでは通用しない世界でやってやろうじゃん、と意気込んではいるんですけども…。
あ、写真がないのはデジカメを忘れたからです。(ぉぃ)
きょう、勤務終了後に前橋市役所へ所用があり、初めて市街地のバスを使いました。
前橋市役所やその斜向かいの群馬県庁は、JRの前橋駅や上毛電鉄の中央前橋駅からは離れたところにあります。
職場で前橋市役所への行き方を聞いても、クルマで行く道順が返ってきましたし。
(前橋駅から歩けば30分以上かかるとか)
新前橋にある職場には電車で通っているので、クルマで行くには高崎の寮に一旦帰ってそれから、になってしまいます。
確かバスがあったのでは、という言葉を頼りに、ひとまず両毛線で前橋駅に降り立ちました。
駅前広場にコミュニティバスの「マイバス」南循環が停まっていたので、停留所の路線図に「県庁前」というバス停があるのを見て、県庁方面へ行きますか、と運転手に尋ねます。
運転手は少々怪訝な顔をして15分くらいかかりますよ、と言います。
歩けば30分以上と言われていたのですし、運賃は100円なんだし、私には御の字なんですけど、ほとんどそういう利用者がいないということなんでしょうか。
まぁとにかく発車の時間ですし、他に県庁方面へのバスがあるのかもよく分からないので乗ってしまいました。
車両は浦安市や桶川市のコミュニティバスと同じクセニッツ。(これ)
浦安の「おさんぽバス」は大繁盛していますが、今回乗った9:45発の乗客は私を含めてたったの4人です。
高崎の「ぐるりん」みたいに2〜3時間に1本しか来ないようなインチキなコミュニティバスではなく、ちゃんと浦安のと同じように20分おきに走ってるんですけど。
北循環と重なる「銀座通り」は、マイバス以外の車両通行止めという「トランジットモール」になってますが、肝腎の銀座通りに「貸店舗」「テナント募集」の看板が目立ちます。
…トランジットモールを導入しているなんて、日本国内では相当な先進事例のはずです。
(帰宅してWikipediaを見たら、国内にはまだ3例しかありません)
なのにこの寂れようと、バスの乗客の少なさといったら!
それとも、まだ午前10時になったばかりだからでしょうか?
さて、「県庁前」というバス停があるのに、なぜか運転手から県庁なら1つ手前の「群馬会館北」で降りてくださいと言われてそこで降ります。
市役所の駐車場は満車で、駐車待ちのクルマが20台くらい渋滞してました。
へっへっへー、ざまーみろ、と、群馬では珍しく公共交通を使って“勝ち組”になった気分で市役所へ。
所用を済ませ、こんどは一般バスのバス停へ行ってみると、ほとんどの系統のバスが前橋駅を経由するようで、10:30発の永井バス玉村ゆきがすぐやってきました。
(前橋市や高崎市の隣に、玉村町という町があります)
市街地の足というより、前橋と玉村を結ぶ路線の、始発(前橋公園)から前橋駅までのおまけみたいな区間なのでしょうか。
乗客はゼロで、県庁前から私ともう一人が乗ります。
永井運輸は公式サイトがないらしく、Wikipediaによれば撤退した大手バス事業者の代替路線を運行している会社らしいです。
車体の表記をよく見てなかったんですけど、永井バスは全部「21条バス」(道路運送法21条に基づく、貸切バスでのバス路線営業)なんですね。
…とすれば、出入り口の横には「貸切」と書いてあったはずです。
日ごろ、前橋の市街地を走るバスにほとんど乗客がいないのを見て、運転手の賃金すら賄えないのではと思っていましたが、21条バスは自治体から委託金が出ているはずですから、道理で、と納得です。
運賃は前橋駅まで150円で、所要時間は10分ほど。前橋駅近辺は100円で乗れるようです。
…マイバスの運転手が変な顔をしたほど、時間に差があるようには見えませんでしたが。。。
このあと、前橋駅から電車に乗って帰りました。
マイバスも一般バスも、使ってみれば利便性は悪くないように思えたのですけれども、冒頭のように群馬の人には「バス」という選択肢が最初からないようです。
まぁ確かに、電車と違って道路を走る乗り物なら、お金を払って乗らなくたって自分で運転すれば済む、というものなのかもしれませんが。
東京都心などと違って、商業施設には無料の大規模駐車場があるのが普通ですし。
(駐車場待ちの渋滞なんてふだんは無縁で、きょう初めて見ました)
前橋には、10〜20分おきに走る路面電車とかコミュニティバスとか、公共交通と歩行者の「トランジットモール」とか、学生時代に勉強したいわゆる中心市街地再生の施策(←機械科出身ですが、卒論も修論も内容はこっちでした)でよく取り上げられていた事例がちっとも通用していない姿がありました。
大学などの研究機関や行政の取り組みの無力さというものを感じてしまいます。
彼らのやってることって、というか、自分が大学で勉強してきたことって何だったんだろう、なんて。
「机上の空論」という言葉が頭をよぎります。
いや、中心市街地に駐車場を設けてクルマでの来訪を促すのではなくて公共交通や徒歩空間を充実させる、というのは、処方箋として間違ってないはずなんです。
脱クルマで先行するヨーロッパのまちづくりは、だいたいそういう方向性です。
私も、学者とか評論家とか公務員ではなく民間のサラリーマンになったんですし、営利事業者の立場で、机上の論理だけでは通用しない世界でやってやろうじゃん、と意気込んではいるんですけども…。
あ、写真がないのはデジカメを忘れたからです。(ぉぃ)