日経BPの社会調査

 先日寮に戻ると、ポストに日経BP社から真っ青な飾りっ気のない封筒が届いていました。

 おかしいな、こないだもう1年分の購読費を払ったばっかりなんだけど、手続きが間に合わなかったのかな、、、、と思いつつ封を開けると、「日経ビジネスアソシエ 読者調査のお願い」が入っていました。


 内容は、どの記事をどのくらい読みましたか? 役に立ちましたか? など。
 結構細かいコラム記事などについても聞いてきたので、結果次第で連載が終わるコラムもあるのだろうか…シビアだなぁ、と思ったり思わなかったり。

 図書カード500円分をくれるというので出しておきましたけど、つくづく見てみると、学生の頃「社会調査法」の講義でかじった通りのことをやっているなぁ、と気づくのです。


 こういうサンプル調査は回答率をあげないと母集団の縮図にならないので、なんとかして「回答しないと申し訳ない」気分になってもらうよう、一見、科学的でも何でもなさそうな地道な取り組みが行われます。

 えてしてコストとの兼ね合いで、できることとできないことが出てきますが。


 比較的大きな資金を使える新聞社などの世論調査では、調査員が対象者宅へ出向いたり電話をする「面接」や「電話」で行われます。
(当然、調査員の賃金や交通費はきわめて莫大になる)


 そのほか、アンケート用紙に記入してもらう方式だと、「留置」「郵送」などがあります。

 「留置」は、調査員が直接アンケート用紙を持っていって、後日回収に行くものです。「郵送」よりは無視されにくいです。……国勢調査が確かこういう方式でしたね。

 「郵送」はDM形式で一方的に送りつけて返事を待つので、コストが安くなる反面、一番無視されやすい方法でもあります。


 で、お礼(図書カードなど)をつけたり、依頼の文面に(わざわざ)社印を押してそれっぽく見せたり、場合によっては返信封筒は「料金受取人払」ではなく額面の切手を貼っておく(無視する度合いが減る…らしい?)、など、一見むなしそうな涙ぐましい努力が行われるのです。

 今回の依頼文を見返すと、やはり日経BP社の社印が押してありました……よく見ると朱肉ではなく印刷でしたけど。


 さらに、4日後には催促のはがきが届きました。

 「追伸」と称して、手書きのメッセージまでついています。
(これもよくよく見れば印刷なんですが)


 「社会調査法」の先生(=学部時代の指導教授でもある)のもとへ調査が届くと、質問文まで添削して送り返す、と言ってました(!)が、さすがに質問文が誘導になっていないか、などなどまでは分かりませんでした…。orz


 『週刊少年ジャンプ』のアンケートハガキなんて、当たるかどうか分からない景品だけで切手すら読者が買って貼るのに、そんな程度のアンケート結果いかんで連載作品の処遇が変わるんですから、漫画家さんは気の毒だなぁ……と思います。

(『日経ビジネスアソシエ』でも同様の読者アンケートは毎号の巻末に載ってますけどね)
author by よんなん
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