東京R不動産

IMGP9048.jpg 先々週末、ルミネ10%引きのときに、新宿ルミネのブックファーストで見つけて「」を買いました。

 世間一般では借り手や買い手が見つかりそうにない(=既存の不動産屋があまり扱わない)物件を、デメリットではなく特徴ととらえて価値を見いだして仲介する不動産屋(で合ってますか?)が、これまで扱ってきた物件を紹介しています。

 制約をどう克服して価値ある製品にするか、は、三谷幸喜の初期の映画作品に通じるものがあって、そういうノリは大好きです。

 あっという間に読み終えて、文庫になった「」(というか、数字なし)を買い足しました。


 大半は、元工場や元倉庫をオフィスや店舗にコンバージョンした例です。
(もちろん住宅もあります)

 あれ、この手法って、こないだ「めざましテレビ」で紹介していた、夕刊フジの印刷工場を複合施設「タブロイド」(参照)にコンバージョンした事例に似てないか? と思ったら、それもそのはず、この案件を手がけた建築事務所(ここ)の代表と「東京R不動産」を立ち上げた人は同じ人だったんですね。


 自分も、築38年の築古マンションなんか買っちゃいましたが、この本に出てくる物件の数々に比べたら、なんてかわいらしいんだと思っちゃいました。


 それにしても、この本に出てくるオフィスは築年数のわりになんて魅力的なんでしょう!

 そのほとんどは建築家の事務所だったりして、見栄えがするのもそりゃそうか、という気もするんですけど、大半の物件に共通する手法は「天井を取り払っている」ことです。
(もちろん、鉄筋ビルでは上の階の床は残している)


 天井裏のダクトや配線は露出するわけですが、開放感はグンとあがります。

 オフィス設計は理想を言えばキリがないものの、とりあえずこのくらいだったら、勤務先の築30〜50年クラスの建物ならまず手始めに流用できる手法なのでは? という気がします。

 というか、勤務先の関連事業部門のショッピングセンターでもときどき見かける改装手法ですよね?


 それと、社内には役目を終えたあと使い道がなくて放置されている物件って、わりとあるんですよ。

 この本に出てくる多くの物件と同じように、単にオフィスや店舗でテナント募集したのでは、とても借り手や買い手が現れないような物件ばかり眠っています。

 関連事業部門は、東京近郊でこそ改装してテナントをごっそり入れ替えるとか更地にしてビルを新築するとかして収益を上げているようですが、現状では郊外まで手が回っていないみたいです。


 群馬県内で、市街地のちょっと奥まった土地にひっそりと残っているあの鉄筋の建物をどうしてくれようか、と妄想するのは非常に楽しいです。

 ……誰か一緒に案を練って社内ベンチャーに応募しませんか?(ぇ
author by よんなん
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