募集開始から1週間で申し込み

 貸家のリフォームが完工して、9/7(土)にリフォーム会社から引き渡しを受けたその足で駅前の不動産屋さんへ行きました。(前回の記事

 その翌週末(9/14)に、不動産屋さんの店頭に掲示が出て、不動産情報サイトSUUMOにも掲載されました。

 家賃は、前回まで月8万円だったところ、強気の月9万円、ペットを飼う方はさらに月5千円プラスという設定です。

 不動産屋さんは「これで『様子見』してみましょう」と言い、この家賃ですぐには決まらないと思っているふしがありそうでした。

 ……確かにSUUMOで調べると同じ最寄駅の徒歩圏で月9万円を払ったらもっと駅に近くて広い家に住めるので、8.5万円くらいにしておくんだったかな、、、とやや不安ではありました。

 もちろん不動産屋さんには菓子折りを持参して、とにかく内見をたくさんご案内してください、とお願いしておきました。


 ところがきょう(9/24)、SUUMOに載っていた我が貸家が掲載終了になっているではありませんか。

 いったい何があったのだろうと不動産屋さんに電話をしてみると、今週内見に来られた方がとても気に入って下さりさっそく申し込みをされ家賃保証会社の審査に進んだので掲載を取りやめたと言います。
(私には審査を通過してから連絡する予定だったそうです)

 しかもペットを飼う方だそうなので家賃は月9.5万円です。まじか。

 1時間ほどして、家賃保証会社の審査を通ったので10月1日から入居との電話が入りました。


 前回の募集時は、退去即募集開始して入居者が決まるまで5か月かかり、しかも1か月のフリーレントまで要求されて、家賃が入り始めるまで半年かかりました。
(しかもその翌月から滞納が始まったので、ほぼ最初から家賃を払う気がなかった客だった)

 それが、家賃を1万5千円上げた(19%の値上げ!)うえに、募集開始から1週間で申し込みが入るとは、リフォームをした甲斐があったというものです。

 妻に話すと「今度はちゃんとした人だといいね」とのことで、確かに入居が決まっただけで喜んでいてはいけないかもしれませんが、とはいえ嬉しいものです。
author by よんなん
- | trackbacks (0)

住居表示の戸番標と枝番

 貸家のリフォームで玄関のドアを交換することにしました。

 貸家は住居表示実施地域にあって、青地に白抜き文字で住所が書かれたプレート(「戸番標」と呼ぶそうです)がドアに貼ってありました。

 そのドアを交換してしまうのでどうしたものかなぁ……とGoogle先生に訊くと、自治体によっては市役所で新品をくれることが判明。

 貸家がある市のWebサイトにはそのことが書いてなかったので、問い合わせフォームから質問を送ってみると、来庁すれば無料ですぐ交付できますと返事がありました。

DSC03747.JPG サラリーマンが平日昼に役所へ行くのはなかなかハードルが高いのですが、ちょうど午後からの所用で休暇を取った日があって午前中に市役所へ行くと、その場で新品の戸番標をくれました。

 「住居番号設定通知書」はお持ちですか? いまお住まいですか? と聞かれたものの、前の持ち主から引き継いでいないこと、貸家の家主だが現在は空室でリフォーム中である旨を説明して済みました。

 ついでに、同じ住所に何軒も家が建っているのですが、枝番をつけてもらうには同じ住所の人たちが集まって申請しないといけませんか、と訊いてみたら、単独でも受け付けてくれると言います。

 ただ、「住居番号設定通知書」をお持ちでないのと、現在お住まいではないのなら、所有者だと分かるものをお持ちになってください、手続きそのものは20分ほどで終わります、ということで出直すことに。


 なかなかサラリーマンが平日昼に役所へ行くのは難儀なのですが(大事なことなので二度言いました)、「所有者だと分かるもの」って何だろうなぁ……と考えてとりあえず

・登記簿の写し(買ったときに司法書士がくれたもの)
・固定資産税の納付書
・登記識別情報(権利書)

を持って、再度市役所を訪れました。

 そうしたら登記簿の写しで用が済み、「-1」と書かれたプレートと、「住居番号変更通知書」が渡されました。この通知書は、もし今後売却することがあれば次の持ち主に引き継がないといけません。
(しかし登記簿の写しは最新のものでなくてよかったのかな)

 ところで、我が貸家は角から私道に入って数軒目なのに「-1」でした。

 角から「-1」「-2」「-3」……と振らないんですか、と聞くと「申請順に『-1』『-2』……とする決まりで、この住所ではあなたが最初の申請者でした」とのこと。

 ということは、今後もし近隣の人たちが個々に市役所へ行くと、建物の並び方とは関係なしに枝番がついていくということで、それは住居表示の趣旨と違うんじゃないのかな……とは思いました。

 あと、同じ住所にアパートも建っているので、アパートの部屋番号のつけ方によっては「-1」がかぶってしまう気もします。

DSC03755.JPG 通知書とともに渡された「お知らせ」には、「枝番号の申請をお受けできない例」が2つ載っていました。

・アパート名やマンション名で区別ができる共同住宅
・建売物件などで居住者が決まっていない場合

 建物の並び順ではなく申請順に「-1」「-2」…としているなら、大きな屋敷の跡に戸建を何軒も建てるミニ開発では開発事業者が申請しない限り建物の並び順にならないじゃないかと思いますが、あくまで住み始めた人が申請しないといけないようです。

 ……って、これから賃貸募集をする(居住者が決まっていない)貸家なのに私が申請しちゃったよ、と思いましたが、リフォーム工事をするのに電気と水道を契約したことはお話ししたので、その家を使っている人とみなしてくれたのかもしれません。


 それと、30年以上前に、当時入っていた趣味の会で住所録が作られたとき事務局が「マンション名はステータスを表すものであり、省略しても郵便物は届く」という考え方でマンション名を省略していて、その頃から今までずっと、なるほどそうなのかと思って私も郵便などの宛先はマンション名を省いて書いていました。

 でも市役所が「アパート名やマンション名で区別できる」として枝番を付与していないのなら、やはりアパート名やマンション名は郵便の宛先を書くのに必要なのかもしれません。


 いやいやしかし、枝番は付与してもらったものの、入居者が表札でも出さない限り、隣のアパートの1号室(があるのか知りませんが)との誤配があるような気がするなぁ。
author by よんなん
- | trackbacks (0)

貸家を売ってくれと手書きのDMが届いた

IMG_20240521_082901.jpg きのう帰宅時に郵便受をあけると、心当たりのない株式会社から手書きの封書が届いていました。

 宛先には私の住民票に書いてあるとおりの住所が書いてあります。差出人はきっと私の住民票か戸籍の附表か、あるいは不動産登記などを見た人でしょう。

 弁護士が職権で住民票を見たのなら手紙の中身は面倒なものが想定されるのでドキドキしながら家に戻りましたが、開封してみると千代田区の不動産業者からでした。それも空き家や瑕疵物件専門だそうです。

 わざわざ便箋に手書きで、私が持っている貸家の所在地と、それを買いたい客がいるので会ってほしい、ということが書いてありました。

 手書きではあるものの、封筒には「料金別納」の印が印刷してあります。

 料金別納は同じ手紙を同時に10通以上差し出すときに使う制度です。……営業の世界なんて「千三つ」なのですから、あちこちに出しまくっているのでしょう。手書きではあっても要はダイレクトメールです。

 封筒の宛名や差出人、便箋は手書きでしたためているのに、切手を貼る手間は惜しんでしまうなんて、封筒の差出人欄も実は手書きふうの印刷ではないのかと封筒を凝視してしまいました。(印刷ではなさそうでした)

 さて、この不動産屋の客が我が貸家を名指しで買いたいと言ってきたのか、この不動産屋が勝手に我が貸家を顧客に売り込んだのか知りませんが、空き家なんかそこらに星の数ほどあるのにどうして我が貸家なのでしょう? (なんなら、我が貸家の隣も住んでいる人はいないです)

 不動産屋が地道に出歩いて足で集めている可能性もありますが、もっと効率よく情報を集めなくては商売にならないはずです。

 ふと思い当たるのはプロパンガス会社です。ガスの契約が昨年10月の前入居者退去から半年以上途切れているので、空き家だと知りうる立場です。

 プロパンガス会社はプロパンガス10年しばり契約と引き換えに給湯器とエアコンを提供しているのに、月々のガス代収入がなくて当てが外れていることでしょう。効率よく入居者を入れてくれるオーナーに代わってほしい動機がプロパンガス会社にはあるはずです。

 不動産屋も、仲介して法定の手数料を取るだけでは空き家の情報をあつめて手書きの手紙を何通も書いて送る手間に見合わないでしょう。空き家や瑕疵物件専門とのことですし、次の入居者が半年以上現れない貸家は十中八九何らかの問題があるはずで、原野商法2次被害みたいに売る前にリフォーム代だの測量代だのなんやかやせしめるのが本業とも考えられます。私の勝手な推測ですが。

 本来なら収益物件は空室になったらさっさと原状回復して次を入れるものです。その視点では半年以上の空室なんて異常でオーナーがさぞかし困っているように見えるのでしょう。

 しかしこちらはマイペースに経営していて、前入居者の退去から半年以上経ってようやくリフォームの相見積もりが終わった段階です。

 いちおう今年のうちにはリフォームを終えて再度入居者募集をするつもりですから、売る気なんかありません。
author by よんなん
- | trackbacks (0)

プロパンガス屋の消費設備貸与は殲滅するべき

 リフォーム会社Aが協力会社を連れて貸家のリフォーム見積もりの下見に来ました。

 リフォーム希望個所の一つに「太陽熱温水器設置」を挙げているのですが、やってきた設備会社さんは、長期的なメンテナンスや交換を考えると正直おすすめしないと言います。

 費用対効果でいえば、給湯器をエコジョーズに替えるほうがよいようです。

 しかし「プロパンガス10年しばり契約」の話をすると、ガス会社の鼻をあかしてやりたい当方の気持ちを少しは理解してくれた様子です。

 設備会社さんは、貸家についている2020年製の給湯器を見て「この年式でエコジョーズを選ばないなんて何を考えているんでしょうね」と言います。

 プロパンガス屋は10年間のガス代金を見越して給湯器を貸与するのですから、少量のガスで給湯できるエコジョーズを選ぶはずがありません。

 前にも書きましたが、入居者の不満10年分の代償が、たかだか実売価格15万円程度の給湯器やエアコンだとは割に合わない話です。

 プロパンガスは自由競争とはいっても、こんなしくみは百害あって一利なしです。
author by よんなん
- | trackbacks (0)

やっぱりKURE5-56ってすごい

 空室になった貸家の外壁・床下診断結果が出るまで、週末ごとに自分でできるところを掃除しています。

 全体としてはとても素人の手におえるものではなくいずれ特殊清掃を入れますが、そうはいっても改装のプランを練るのに臭くて立ち入れないようでは困りますので。

 さて、2階居室の窓は両手で開け閉めしないと窓が動かないくらいガタピシしていて、窓枠ごと交換しないといけないだろうか……と考えてしました。

 それを、掃除用ウエットティッシュなどを駆使して、窓枠のレールにこびりついた犬猫のエサなんだか垢なんだか抜け毛なんだか糞尿なんだかよく分からない汚れをそれなりに落とし(完全に落とすのは後でプロにまかせる)、持参したKURE5-56を戸車のあたりをめがけて吹き付けたら……

 なんということでしょう、両手を使っても難儀していた窓の開け閉めが、指先で少し力を入れただけでできるようになったではありませんか。

 窓枠がゆがんでいるのか、戸先に汚れが詰まっていて完全に閉まらないのか、鍵を掛けようとすると窓を押さえつけないと完全には閉まらないのですが、それでもKURE5-56を使う前と使った後では大違いです。

 KURE5-56は潤滑剤であるとともに洗浄剤でもあるのは知ってましたが、錆を落とすだけでなく、犬猫の糞尿(と思われる)にも効果があるのでしょうか。


 窓の開け閉めに関するクレームのほとんどはKURE5-56が1本あれば解決しちゃうんじゃないかとすら思いました。
author by よんなん
- | trackbacks (0)

ペットの問題は犬猫そのものより飼い主

 空室になった貸家の修繕を前に、外壁と床下の診断業者に来てもらいました。

 本当は耐震診断もしたかったのですが、建築時の図面がないと難しいとのことでこれは見送りです。

 で、私とリフォーム会社、協力会社を含めて大人が5人、専門器具なども持ちながらものものしく家を取り囲んでいると、近所の方が話しかけてこられました。

 私が持ち主ですと応じると、先月退去したこの貸家の住人には、特にペットの悪臭に悩まされていたとのこと。

 私自身、強制退去執行後に家に立ち入ると2階建ての2階の部屋の荒れようと悪臭には目と鼻を覆うばかりでしたが、てっきり、悪臭も、ビリビリに破かれたふすまも、猫の仕業だと思っていました。

 私の実家ではかつて室内に犬を飼っていましたが、こんなことはありませんでしたので。

 それが、その方のお話では悪臭は犬によるものだったのだとか。

 入居時に申告されていたペットは犬一匹、猫一匹で、そのあと犬は死んで退去時には猫一匹になっていましたが、そのご近所の方のお話では犬が死んでほっとしていたところ、次は猫、それから鳥……云々。

 鳥は聞いてなかったけど、どうして2階の部屋に鳥の羽根まで散乱しているのだろうと思ったら、なるほど鳥まで飼っていたのか……。
(退去時の搬出物に鳥かごや鳥そのものはなかった気がするけれど)


 退去後の部屋を見た当初、部屋が荒れたのは猫のせいだと考えて、次の募集時は猫不可にしようと考えていました。

 しかし、どうやら猫がどうとかいう話ではなく、飼い主の問題のようです。

 ペットそのものを不可にしたところで、問題ある入居者が部屋を荒らすリスクは多少減らせるでしょうが、こちらはそもそも問題ある入居者には入ってもらいたくないのです。

 それには家賃を上げて敷居を高くしておくとか、入居の時点で値切るような人は断るとか、そういう手段のほうが効果的のように思います。
(前入居者は入居時に敷金値下げと入居翌月までのフリーレントを要求していた)

 家賃を上げるといっても築年数は古いので、高めの家賃を設定しても見合うような内外装を整えないといけません。


 善良な入居者に来ていただくことを前提に、今後の募集でペットへの門戸は開けておこうかと考えています。
author by よんなん
- | trackbacks (0)

朝の掃除をしている会社が信用できたのは平成までなのか

 家賃滞納を続けた入居者は晴れて退去しました。

 この際なので管理会社も、家賃を滞納していることを大家に知らせず、入居者のクレームだけをもとに修繕の見積書を3回も提示するようなふざけた会社から、他社に切り替えようと思っています。

 候補は、自宅最寄駅(物件の最寄駅でもある)近隣にある不動産屋さん3社です。

 どれも大手チェーンには属していない地場の業者で、A社、B社は古くからあり、C社は最近できました。

 C社の店の前を朝9時ごろに通ると、社員総出で店や道路の掃除をしています。……新規参入ゆえのイメージ戦略か何かなのでしょう。見ていて悪い気はしません。

 しかし、掃除をしているみなさんはどうもコワモテで、通りがかりに眺めている私をにらみ返すかのように見つめてきます。

 明日のお客さんかもしれないのだし、商売人ならそこは笑顔じゃないのかな。


 掃除といえば、中古車販売のビッグモーターも、掃除の指導が徹底していたようですが、どういうわけか雑草を枯らすために街路樹に除草剤を撒いたうえ、顧客の信頼を裏切るような仕事をしていたのは記憶に新しいところです。

 朝、店の前を掃き掃除している会社に対して信頼できるイメージをもってよかったのは平成までだったのかもしれないです。


 何軒も物件を持っていて、うち1軒をそうした新規参入組にお願いしてみるならよいのですが、まだ虎の子である1軒を預ける会社を選ぶので、やや保守的なスタンスにならざるを得ないなぁと現時点では考えています。
author by よんなん
- | trackbacks (0)

賃貸経営初体験からの学び

 先日、家賃滞納していた入居者の明け渡しが終わりました。

 2020年に貸家を買ってから、はじめて募集から退去まで経験した入居者でした。

 次に募集するにあたって踏まえたい学びを挙げてみます。


1 見た目がみすぼらしい物件にはみすぼらしい入居者が来る

 これはn=1の話なので一般化できるかは分かりませんが。

 物件を購入したときの売り主曰く「200万円程度かけてリフォームした」とのことでしたが、素人目に見ても外壁は傷みが激しかったです。(賃貸中のオーナーチェンジ物件だったので内装は見られなかった)

 とはいえ、購入のために現金は使い果たしてしまいましたし、外壁を修繕する(資金的な)余裕はなく、現状で入居した人はいたのですし、購入時に入居していた法人が退去したあと、原状回復工事のみで次の募集をかけました。

 結果は、家賃も払わないのにクレームだけは一人前の入居者で、次回は少なくとも外壁は修繕したいと思います。


2 入居時に値切る入居者はろくなのがいない

 これもn=1の話ではあるのですが。

 入居者は内見の時点で、敷金2か月分を1.5か月にして、入居開始の翌月末までフリーレントにすることを要求していました。
(要は、1.5か月分をそのまま家賃に当てたいということだったのか)

 空室が続くくらいならと受け入れて入居してもらいましたが、結果は、家賃も払わないのにクレームだけは一人前の入居sy(ry


3 管理会社は入居者のクレームが収益源

 2年足らずの入居中に、管理会社は入居者のクレームを元に修繕の見積書を3回も送ってきました。

 うち2回は、家賃は払ってくれているのだし、クレーム対応することで長く住んでくれるのなら……と発注しましたが、あとで裁判のときになって入金記録を見たらフリーレントが終わって2か月目から家賃の入金が遅れ始めていたことが判明。まともに家賃を入れたのは初回だけ!
(家賃保証会社を入れているので、入居者からの入金が遅れても大家には変わらず入金されていた)

 家賃も払わずにクレームだけつけていた入居者の希望を、右から左へ家主へ知らせていただけだったのです。

 そりゃぁ、家賃の5%、金額にして月数千円、時給1,500円で人を雇ったら半日分にもならない手間賃で入居者からの電話対応やらなにやらやってくれるのですから、ほかに収入のあてがなければ管理会社はやっていけないのかもしれませんが。

 2回のうち1回は雹害で雨どいが破損したもので、足場を組んで工事が終わったら足場を撤去する必要があり(それで工費の半分を要した)、それだったら退去後に外壁を直す(どうせ足場は組む)ときまで待って同時にやればよかった話です。

 昨年の暮れにネズミが出たから駆除してくれと20万円の見積もりを提示してきたときは、じゃぁ蚊が出たら大家が蚊取り線香や蚊帳を買うのか、ゴキブリが出たら大家がゴキブリホイホイや殺虫剤を買うのか、寝言は寝て言え、と突き返しましたが、鵜のみにしていたら大変でした。


 特に「3」のクレームをつける入居者が実は家賃滞納者だった話は、東條さち子氏の『主婦でも大家さん』に出てきたエピソードで、それを読んでいたのに同じ目に遭うとは、まさに「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」でありました。

 とりあえず、次は管理会社を変えて募集をかけようと思います。
author by よんなん
- | trackbacks (0)

家賃滞納その(7)〜強制執行〜

 ついに家賃滞納からの明渡強制執行の日を迎えました。

 昨夜に物件の様子を見に行くと、室内は電気がついていて、干してある洗濯物も一昨日と違うものになっていました。強制執行を翌日に控えて居住中のようです。

 午前半休を取得できたので当日10時執行のところ40分ほど前に現地に赴いたところ、ちょうど引っ越し屋(執行補助者)さんのトラックが着くところでした。

 追って、立会人の方、家賃保証会社の方(←弁護士が指定した代理人)、鍵屋さん、管理会社の方がやってきて、9時48分に裁判所の執行官の方がお見えになりました。

 入居者は閉じこもって出てこないかと思いきや、素直に家から出てきて執行官や補助者の方とお話をして、9時55分に「じゃぁ始めていいですよ」とあっけなく応じ、10時ちょうどに執行官、執行補助者、立会人が家に入りました。

 家財は倉庫(千葉市内のハローストレージとのこと)に1か月間保管されますが、猫と熱帯魚は預かれないので自ら持ち出してほしい、と執行補助者がお話をしますが、入居者は「どうにもならない」と言って10時12分にコンビニへ出かけていきました。


 入居者がいなくなってしまえば、ただの引っ越しで、補助者のスタッフの方がテキパキと家財を運び出してゆきます。

 ただの引っ越しと唯一違うのは、執行官と立会人と代理人、そして管理会社と私が作業もせずに見ていることで、代理人以外は全員クールビズだったので引っ越しの現場に似つかわしくないのが4人も様子を見守っている異様な引っ越しです。

 はす向かいの家の方が出てこられて「どうしたんですか?」と聞かれ、まさか「家賃滞納で追い出すのだ」とも言えずにいたところ、立会人の方がニコッと笑って一言「引っ越しです」とだけ答えてました。


 それを遠巻きに見ている公務員ふうの2人組が見えたので声をかけると、市役所の生活保護担当の方で、聞けばこのあと入居者は当面の居場所のことや生活保護の再申請の手続きで市役所へ向かうことになっているのだとか。

 また、本人のほか高齢のお母様が同居されていたはずですが、そちらはすでに市の地域包括支援センターが入ってしかるべき居場所へ移られたようです。

 家賃滞納をして福祉当局の転居指導も聞かずにこの日を迎えたことは入居者の自業自得とはいえ、今晩からさっそく路頭に迷うわけではないと知って少しだけ安心しました。(特にお母様)


 そんなお話をしていたら、立会人の方が「おう、誰かと思ったら」と市役所の2人組の年配の1人に声をかけます。どうやら偶然出くわしたようですが、会話を聞いていると、2人とも元警察官で現役時代は上司と部下の関係だったようです。

 なるほど立会人は警察官OBの方が選任されているのですか。

 市役所の方は会計年度任用職員だそうですが、いつまで勤めていられるかというと人事権は警務課が持っていて警務課から代われと言われたらそれまでだとかどうとかいう会話が漏れ聞こえたような聞こえなかったような。


 着々と家財搬出作業は進み、10時47分に入居者はコンビニから帰ってきてタクシーを呼びます。

 それと入れ違うように10時56分に鍵屋が撤退します。
 あれ、鍵交換は……と思いますが、あくまで入居者不在時の開錠要員に呼ばれただけだったのかもしれません。

 家財の搬出も一部手伝うなど、ただ見ているだけの我々とは違う鍵屋さんでした。


 執行補助者から入居者に、猫はご自身で建物の外に出してください、猫は預かれません、あなたも長いこと連れ添ってきたのではありませんか、と声かけがありましたが、最後は入居者が「捕まえられるんなら、どうぞ(保健所へ連れて行ってください)」と言い残していきました。

 市役所の方からは「荷物は両手で持てるだけにしてくださいってお知らせしましたよね」「それ持って(市役所の)2階に上がれるんですか」「黙って市役所の駐車場に置いたら守衛さんが不審物として扱いますよ」と言われていましたが、大きな段ボール2箱を引っ越し屋さんから台車を借りてタクシーに積んでいきましたよ……。


 作業開始前に私が土足OKしていたので、入居者がいなくなったタイミングで土足のまま家に上がるようになり作業はスピードアップして、家財はさらに運び出されますが、最後の難関は猫です。

 2階の窓からどったんばったん音がして、猫が飛び跳ねたりしている様子も見えます。

 これは何時になったら終わることやら……と思っていたら、11時22分に猫は階段を下りてきて玄関から出ていなくなってしまいました。

 市役所の方のお話だと保護猫だったらしいですが、一瞬視界に入った姿では耳に切り欠き(去勢手術をした目印)があるようには見えませんでした。


 11時31分には市役所の方も帰られ、11時44分に作業は終了、私と管理会社の方も建物に入ります。

 実は物件を買ってから中に入るのは初めてだったりします。

 家賃滞納をするような人だからなのか、猫を飼っていたからなのか、壁紙やふすまがひどいことになっていましたが、喫煙者だったようでどのみち壁紙の類は全交換でしょう。

 このあと管理会社で原状回復費用の見積もりをして鍵を交換するとのことで、11時55分に解散として私も家路につきました。


 作業開始前、鍵屋さんから「鍵を交換しますか?」と聞かれ、管理会社に任せていると答えてしまいましたが、法的手続費用は家賃保証会社が全額負担するので、強制執行の一環で交換してもらえばよかったかな……。
(今回の流れだと鍵交換費用は原状回復費用から差し引かれてしまう気がする)
author by よんなん
- | trackbacks (0)

家賃滞納その(6)判決確定〜強制執行へ

 前回から間が空いてしまいましたが、その間に

・ 8月 2日(水) 一審判決(→勝訴したけど仮執行宣言がつかなかった)
・ 8月22日(火) 確定
・ 8月23日(水) 強制執行申立
・ 9月11日(月) 催告
・10月11日(水) 強制執行(予定)

と話が進みました。

 一審判決を受け取って仮執行宣言がつかなかったと知ったときは、控訴されるとまた数か月単位で引き延ばしだなぁ……と思ったのですが、意外にも控訴されることなく確定し、その後の展開は早かったです。

 催告日は仕事の都合で同行できず、強制執行当日も仕事をはずせそうになく、こういうできごとに立ち会う貴重な機会ではあるものの、専門の方々にお任せして淡々と進めてもらうことにします。

 強制執行申立書には復代理人に家賃保証会社の方々が書かれていて、弁護士の先生はいらっしゃらないみたいです。

 結果的に、弁護士の先生が足を運んだのは千葉地裁での弁論ただ1回だけで、あとは事務所で書類を右から左へ動かすだけの定型業務のようでした。

 事務所のWebサイトを見ると、主な取扱事件は「労使問題(経営者側)、人事総務関係」とあるので、家賃保証会社からまわってくる案件は事務所のお小遣い稼ぎのような部類なのでしょう。

 ……そりゃぁ「弁論の期日が決まったら行きたい」と電話したら、そんな原告の興味本位なだけの面倒な話は体よく断られるわけです。
author by よんなん
- | trackbacks (0)
  1. 無料アクセス解析