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長野電鉄屋代線

DSC02330.jpg 今月末で廃止になる長野電鉄屋代線に日帰りで乗りに来ました。

 ……鉄道マニアをやって長いのですし、本当は、廃止が決まる前のマニアで賑わう前に乗っておきたいものですが、JR以外の民鉄線なかなか網羅できてないです。

 せめて、ということで有給休暇を使って平日に来ました。


chizu.png それにしても不思議なのは「なんで屋代と須坂を結ぶ鉄道路線なんかがあるのか(失礼)」ということです。鉄道線としてペイできるほど乗りっこないじゃないですか。

 と、何も知らないでいると思ってしまうわけです。

 その答えは、松代駅に貼ってあった、松代中学校生徒会の「ありがとう屋代線新聞」に書いてありましたよ。

 長野電鉄(地図の緑の線)の運行系統は

・長野線(長野〜須坂〜湯田中)
・屋代線(屋代〜松代〜須坂)

ですが、もともとの路線は

・河東線(屋代〜須坂〜信州中野〜木島)
・長野線(長野〜須坂)
・山の内線(信州中野〜湯田中)

で、長野線は後からできたんだとか。(信州中野〜木島は2002年廃止)

 なんで屋代始発なのかというと、信越線が屋代を出ると信濃川(千曲川)を渡って向こう側へ行ってしまう(路線名「河東線」は信越線に対して信濃川の東側を走るからでしょう)ことと、屋代駅が東京と長野電鉄沿線を結ぶジャンクションとして機能しえたんでしょう。きっと。……国鉄の急行が屋代から長野電鉄に乗り入れて上野と湯田中を結んでいた時代もあったのです。

 在来線時代の特急「あさま」は屋代に停まる列車もありましたが、新幹線(地図のピンクの線)は上田と長野の間に駅ができませんでした。


 こちらも今月末で運行をやめる十和田観光電鉄と同じで「新幹線ができて人の流れが変わってしまった」という事情ですね。


 長野新幹線沿線では上田電鉄や長野電鉄長野線といったローカル私鉄ながらも比較的堅調と思われる路線があるにはありますが、どちらも上田駅や長野駅という「新幹線が停まる駅」へ直接乗り入れている点が共通です。


DSC02369.jpg そういう観点では、長野新幹線ができて信越線がJRから経営分離されたときに、しがみついてでも屋代からしなの鉄道へ乗り入れて乗り換えなしで沿線と上田を結んでおくべきだった気もします。

 ……まぁ、しなの鉄道と長野電鉄が同じなのは電化方式と軌間くらいで、車両の保安装置(ATSなど)も違いますし、屋代駅の改良だって必要になりますし、自分でも思いつくような話くらいはもちろん当局の人だって考えたとは思いますが。

 4月から走り始める路線バスも、鉄道跡をなぞるのなら近ごろ話題のBRTにでもするだとか、あるいはバスの機動力を生かして松代から長野や上田へ向かうだとかしなければ、残念ながら先が見えている気がします。


DSC02318.jpg ちなみに、しなの鉄道は車両の検査を長野電鉄グループに委託していて、その工場が屋代にあるんですけども、屋代線が廃止になると飛び地の事業所ということになります。

(写真はしなの鉄道の電車……検査表記が「屋代工」(屋代工場)になっている)

 しなの鉄道を介してJR線と物理的にレールがつながっているのは屋代駅だけなので、長野電鉄の新車の回送も屋代駅経由でしたが、これからは陸送になるのでしょう。
author by よんなん
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