『地下鉄は誰のものか』

 東京都の猪瀬直樹副知事が、都営地下鉄を東京メトロと運営を一元化すべきであると書かれた本であります。(amazon.co.jp

 副知事が「地下鉄九段下駅の壁」とやらをマスメディアのカメラマンを引き連れて見せびらかしたりしていて何やらそういう主張を持っているらしいとは知っていたので、買って読んでみました。

 タカハシ視点で要約すると

(1)山手線内で営業を許された鉄道は地下鉄だけであり鉄道事業のみで儲かるに決まってる
(2)東京メトロは民営化された途端に遊休地で「ホテル」や「デパート」に「ワンルームマンション」「ゴルフ練習場」を始めた、投資をするなら「公共機関」として「まちづくり」に貢献せよ
(3)東京メトロはJR東日本よりも給料がずば抜けて高くてけしからん
(4)東京メトロの社宅は家賃が安すぎてけしからん
(5)東京メトロは「お客様」のほうを向いていなくてけしからんので、株主総会で言ってやった

(6)そもそも都営と営団の「2社体制」だったのは、地下鉄の整備を急ぐためであり、その目的は果たされた
(7)都営地下鉄の長期負債は確かに多いが都営線の収益だけで着々と返済できている。早期にネットワークが完成した営団地下鉄〜東京メトロと同じ道をたどっているのであり、東京メトロの収益性を害しない。

(8)「九段下駅の壁」は2社体制のせいで、一元化すれば解消される
(9)一元化すれば初乗り運賃を2度取られずに済む

 まぁ、大いに賛同できるのは、(5)とせいぜい(3)くらいですかねぇ。(ぇ

 あとは、「副知事のおっしゃりたいことは分かりました」という程度です。

 (8)(9)に至っては、ウソつくな、悪質な煽動だ、とすら思いました。



 以下、ずらずらと書き連ねます。

 そもそも会社にも行けないでいる社会人として失格の自分(そもそも都民ですらない)に、副都知事様につまらんツッコミをする資格があるのか甚だ疑わしいところではあるんですが。

 とはいえ、鉄道マニアとして自己満足的に(←重要)書きます。



 まず第一に、副知事様ともあろうお方が何を小さいことを言っているのか、と思うわけです。

 東京メトロは鉄道事業だけで儲かるくせに駅のバリアフリー化すら差し置いてワンルームマンションなんか建てている場合か、売り払って東京の地下鉄運営に徹するべきだ、さもなくば「公共機関として」ホテルやデパートではなく保育所や高齢者・ファミリー向け住宅を造るべきである、と「書くだけ」「騒ぐだけ」だなんて、あなた本当に首都の副知事ですか。

 ただの「評論家」、さもなくば野党勢力と言ってることやってることが同じですよ。

 そもそも東京都は東京メトロの大株主(46.6%)で、メトロが稼いだ収益から毎年40億円ほどの配当を受け取っている(50ページ)のです。先の不動産投資の話だって、東京都は副社長や常務を送り込んでいる立場じゃないですか。

 民営化した以上、公務員とは違いますから「稼いだ分は自分にも返ってくる」とばかりに、そりゃぁメトロ社員諸君は知恵を絞りますって。……事実、営団地下鉄時代は長いこと「資材置場」として放ったらかしだった土地が利益を生み出し、それが、東京都への「40億円ほど」の配当金の一部にもなっているのでしょう?


 「バリアフリーよりも不動産ビジネス」などと題して、相変わらずの「非権力側の作家」を気取ってなんかいないで、まずは大出資者である東京都の副知事という責任ある立場としてまともな取締役を送り込み、株主総会では「株主にももっと還元せよ」と主張をして、それをもって都民に還元したらどうなのか、そのほうがよほど現実的だと思うんですけれども。

 地下鉄ビジネスと私鉄ビジネスの違いを説明するのに延々と歴史に触れてますけど、なんのために誰がどうやって早川徳次から地下鉄を取り上げたのか、一番分かってるんじゃないんですか。


 とはいえ、現在の東京メトロをまるごと擁護する気にもなりません。

 東京圏の人口は2015年まで増加が見込まれてますが、それ以後はすでに日本の人口が減り始めているように減少することが予想されているわけで、せっかく株式会社化されて営団時代より経営の自主性・自律性・自由度が増したというのに何をしているのか、資産運用といったって所詮は東京の中で満足してるだけじゃねぇかと、私なんかは思うわけです。

 香港の地下鉄会社、「香港鉄路有限公司」を見てごらんなさいよ。

 香港内の交通事業を独占するに飽き足らず、海外の地下鉄運営までやり出してます。

 これからは、インフラを輸出するだけでなく、完成後の運営も受注する時代です。

 逆に、東京都さんがもう地下鉄を自前でやりたくないと言うなら都営地下鉄の運営を(有料で)請け負います、と都庁へ営業しに行くくらいの気概が欲しいですね。

 メトロにやる気がないならウチの会社でやっちゃいません?>各位


 二番目に、「副知事は最終的に何を目指しているのか」が分からないんです。

二つの地下鉄は同じように税金を投入してつくられたにもかかわらず、住む場所によって運賃が大きく違うのは不公平である。(20ページ)

 「住む場所によって運賃が違うのは不公平」、その解決には「一元化」しかない、それを言い始めたら、すべての鉄道をすべて一元化して一律運賃にしないと満足できない話になります。

 それでいて、足元の東京都交通局の中で都営地下鉄と、都電、日暮里・舎人ライナー、都バスの運賃が別なのには(なぜか)触れていません。

 日暮里・舎人ライナーは初乗りこそ都営地下鉄より10円安い160円ですが、運賃の上がり方は都営地下鉄以上に激しくて終点まで10キロ足らずで320円取るじゃないですか。

 都電は全線160円均一ですが、同じ都営の地下鉄やバスを乗り継いでも初乗り運賃をもう一度取っているでしょう。


 都バスは出発地から目的地まで直通する系統がなければ、乗り換えをさせられる挙句にもう一度200円取られる仕組みです。


 それこそ「不公平」と言うんじゃないんですか。副知事。

 本当は、何がしたいんですか?


 (何が目的か分からないが)都営地下鉄と東京メトロを(とりあえず)くっつければ「利用者のため」、それさえできれば万々歳、としか読めないから、「近視眼的」だと言うんです。


 副知事は道路公団を民営化させた人でもありますけど、道路公団は(はるか遠い将来に)債務を償還したら解散して高速道路が無料になるはずだったんです。……民間会社になった以上、将来会社を消滅させるような経営を、誰がするもんですか。

 “無駄な高速道路”とやらは「新直轄方式」でつくられることになり、結局何が目的だったか分からずじまいのまま、少なくとも「黒字路線」なんか二度と無料にならない仕組みをこの人はつくりました。

 こんどは都営地下鉄と東京メトロを、東京都交通局ですらやっていないことを掲げて「一元化」「一元化」と書き立てて、「東京の公共交通機関」をどうしたいのでしょうか。


 あとは各論になりますが、錦の御旗のように掲げている

東京メトロと都営地下鉄を一元化すると、どちらかの運賃体系に合わせなければならない。(180ページ)

は大ウソです。

 東京都交通局の中ですら、運賃体系が一つになっていないことは触れました。

 ほかにも、千葉県にある「京成千原線」。……これはもともと「千葉急行電鉄」という独立した鉄道会社だったのが立ち行かなくなって京成電鉄に「一元化」されたものです。

 ところが、猪瀬副知事が言うような「運賃共通化」は「一元化」では実現せず、千葉中央駅を境にもう一度初乗り運賃を取られる仕組みになっています。


 逆に、JR旅客6社はそれぞれ独立した(特に上場3社は資本関係すらない)会社であるにもかかわらず、初乗り運賃は1回払えばよいのです。
(運賃そのものは「電車特定区間」「幹線」「地方交通線」の3本立て+北海道・四国・九州の割増運賃で、全国一律運賃ではない)

 経営を一元化したからといって運賃を共通にするいわれはありませんし、逆に、経営が別でも運賃を共通にして運用している例もあるわけです。


 また、散々メディアに見せびらかした「九段下駅の壁」は「経営一元化」「二重改札の解消」をしなければ取り払えないのでしょうか?

 現在、JR新潟駅で行われている在来線の高架化工事が完成すると、新幹線と在来線が同一ホームで乗り換えられるようになります。(参照

 新幹線と在来線の間には壁と改札を置く(はずな)ので、「仕切り壁に阻まれているため、階段を昇り降りしてさらに改札を二つ通り抜けてから乗り換えなければならない」(24ページ)とは「うそ・大げさ・まぎらわしい」にもほどがあります。

 経営一元化などと大騒ぎをしないでも、何か所か壁をブチ抜いて「乗り換え改札口」を置けば実現する話です。……そんな程度の話ですから、わざわざ「遠回り」するように造ってあるのには別の理由もあるのだとは思いますが。


 それよりなにより、九段下駅で「壁」を隔てて実は同じホームだというのは、都営新宿線の「新宿方面」と半蔵門線の「押上方面」のホームです。

 路線図を見れば一目瞭然ですが、新宿線で本八幡方面からやってきて、半蔵門線の押上方面へ乗り換えるのは来た方向へ戻るようなもので、果たしてどれだけ需要があるのか聞いてみたいものです。

#仮に同じ東京メトロ線だとすれば、そもそも九段下〜神保町が折り返し乗車となって、認められない乗り継ぎになる

 半蔵門線→新宿線への乗り換えを想定しても、市ヶ谷・新宿三丁目・新宿へは手前の永田町や渋谷で有楽町線や丸ノ内線、副都心線に乗り換えれば行くことができるので、九段下駅で乗り換えるのは「遠回り」となります。

 恩恵を受けるのは半蔵門線に渋谷方面から乗ってきて、新宿線の曙橋駅へ行く人くらいでしょう。これだって、逆のルートはどのみち階段の昇り降りを伴うのです。……「大山鳴動してネズミ一匹」とはこのことを言わずに何を指して言うのでしょうか。


 副知事が何を目指したいのかが分からないので、なぜ「都営地下鉄と東京メトロ」で経営統合させたいのかが分からない主張であり、一冊であります。


 別に、“山手線内での営業を許された鉄道”という尺度なら一元化する相手はメトロじゃなくても「都営地下鉄とJR東日本」だっていいはずですし、三社一元化を目指したっていいかもしれません。

 また、路線としての実態を鑑みれば「都営新宿線と京王電鉄」「都営三田線と東急電鉄」「都営浅草線と京成電鉄・京急電鉄」「都営大江戸線と東京メトロ」だっていいと思うんですよね。


 首都をつかさどる地方政府のナンバー2として、どんな展望を思い描いているのか、それを一切明かさずにやたら東京地下鉄株式会社をスケープゴートにして「九段下の壁」だの何だのと騒ぐだけなのは、この人が道路公団を民営化させて「実は永久に無料にならない」仕組みをつくったのと同じように悪質です。


 社宅の家賃に至っては

メトロの社宅に41平方メートル2DKで家賃10300円というものがあった。梅崎社長は世間相場をご存じないようだ。

「恐縮ですが、一万円というケースというのは他社にもありまして、非常に古い施設ですね。ですからメトロだけということではないと思います」(タカハシ注:梅崎社長)

いいえ。メトロだけです。(73ページ)

いいえ、「社宅」や「公務員宿舎」としての世間相場をご存じないのはむしろ副知事でしょう。

誰のための地下鉄か。職員のための地下鉄か。(60ページ)

 いや、いろいろな方面から漏れ聞く限りでは、メトロの社員はかなり歯を食いしばって働いているようですから、がんばった分の賃金と福利厚生はあっていいと思いますよ。
author by よんなん
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もうちょっとこだわりがあってもよいのでは

IMGP2320.jpg JR東日本の駅にあるATM「VIEW ALTTE(ビューアルッテ)」に貼ってあった、オートチャージの設定できます、というポスターであります。

 ……これだけだと、どうってことない写真なんですが、場所は郡山駅なんです。

 いまやSuicaは東京のほか、仙台・新潟近郊でも電車に乗ることができて、もちろん自動改札でのオートチャージもできます。……郡山駅は、仙台圏のSuicaエリア内なんですね。


 そこへ出すポスターなんですから、定期券は「新宿⇔大宮 経由(山手線)池袋(埼京線)赤羽 東北」じゃなくて、こっちのエリアの定期券の写真のほうが地域の利用者にとって現実味があるんじゃないのかなぁ、とふと思いました。

 郡山駅で貼られているのを見ると、なんだか「遠い世界の話」のような気がしました。

 それはそれで、「東京エリア」のいわき駅(福島県)で「新宿⇔大宮」のポスターを見ても同じ違和感を持つはずで、そしたらお前は何パターン作れば満足するんじゃワレ、と言われると困ってしまうのですけれども。
author by よんなん
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目には見えない新住民への「排他性」

 あんまりこういった「被害妄想じみた」ことは書きたくないんですけれども。

 昨年4月に新居のオーナーになって、6月と12月にあった管理組合総会や、大規模修繕の説明会で、半ばクレーマー的な発言を繰り返す人を見て、困った人だなぁと思っていました。


 ところが最近、自分でも頭に「?」マークが浮かぶようなことがちらほら気になるようになりました。


 先日ポストに入っていた「管理組合広報」で、大規模修繕にともなう塗り替え色の選定について

居住者皆様から公募により応募いただきました方々と、工事監理会社、工事施工会社からの提案色見本を比較検討するとともに……

>公募により応募いただきました方々
>公募により応募いただきました方々
>公募により応募いただきました方々

い つ 公 募 し て ま し た ?

 少なくとも、この広報のようにポストには入っていなかったですし、掲示板にも貼ってなかったような……。

 まぁ、管理組合役員の近しい人に声を掛けただけでも、公募は公募でしょうね。きっと。

 官報に載せれば全国民へ知らせたことになる、という「お役所仕事」よりひどいです。


 百歩譲って、私が購入した昨年4月より前に公募が終わっていたか、掲示を見落としていたとしましょう。


 塗装色は「公募の」メンバーで5案に絞られ、そこからアンケートを取ることになったんです。

 ポストにまた紙が入っていました。

是非、管理事務所にお出向きくださり、事務所内にある「外壁色選択アンケート回答用紙」にご記入の上、ご投函下さいますようお願い申し上げます。

いいでしょう。

 ですが、アンケート期間が2月14〜17日の4日間、月曜日から木曜日で締め切りってどうなんですか。


 アンケート用紙は管理事務所にあるんですよね?

 管理事務所は朝8時半から夕方6時までしか開いてないんですよね?


 サラリーマンの独居住民や、DINKS世帯はアンケートに回答しなくてよろしいといわんばかりじゃないですか。

皆様の意向を最終案に出来るだけ反映させるためにもアンケートの回答が多数になることを願っております。

だなんて、よくもまぁそんな白々しいことが書けるもんだと思いました。

 本当に「回答が多数になることを願って」いるんなら、そのチラシにキリトリ線をつけて回答用紙にするとか、せめてアンケート期間を土曜日まで設定するとかしませんか? 書いてあることとやっていることが違いますよ。


 きのう、管理事務所へ行ったら管理組合役員の方がいらして、

「おや高橋さん、『その後』はいかがですか?」

って、心当たりが多すぎて何の「その後」なのか分かりませんでしたが、いま振り返ってうがった見方をすれば

「よくこんな時間に管理事務所へ来れたね。まだ復職できてないの?」

とでも言いたかったのかどうか。(分かりませんけど)

 勤務先には平日休みや泊まり勤務明けがある職場もあるので、平日昼に堂々とウロウロして何ら恥ずかしくないですけどね。

 まぁ、「無縁社会」とまで言われる世の中で、購入して1年も経たずにマンションの世話役の方から顔と名前を覚えてもらっているのはよいことだと思いました。


 考えるに、管理組合役員の主な引き受け手は「毎日が日曜日」なリタイア世代です。……多くは新築時からお住まいの方々のはずで、愛着もあることでしょう。

 一旦役員になるとその後数年間役員になれない、という規約があったんですが、「なり手が確保できない」という理由で昨年変わりました。

 逆に言うと、現役世代が新しく参加できるように役員会の開催日や時間を配慮する必要がなくなり、限られた人達で管理組合執行部を回せることになります。


 こうしてみると、目に見えないところで「昨日きょう住み始めたようなお前らに何が分かる、決めるのは我々だ」という、“ベテラン住民”の皆さん方の意思のようなものを薄々と感じるような感じないような気がしちゃったりしなかったり……します。

 そして、総会でクレーマー的な発問を繰り返している人はご年配なので、古くからの住民でもその「輪」に入れなかった方なんじゃないでしょうか、たぶん。(推測)

 そういう人だからつまはじきにされたのか、つまはじきにされたからそうなったのかは分かりませんけれども。


 それにしてもその管理規約の変更、自分が出席した総会で、そういうことには思い至らずに質問もせず賛成しちゃったんです。あーあ。
author by よんなん
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管理組合執行部の日和見に絶望した!

 新居のマンションが大規模修繕工事中です。

 現在、新築当時の塗装から2回上塗りをした塗膜を、いったん剥がす工程が進んでいます。


 その後の塗り直しはどの色にするか、管理組合の役員でA〜Eの5案に絞り込んだものの中から選ぶアンケートが、管理事務所で行われているんです。


 で、掲示されたCG合成写真と、管理事務所にある塗装見本を見てみたら、全部茶系統!

 5案ある、って言ったって、これじゃ茶色の濃さと塗り分けしか選べないじゃん!


 きのう管理事務所で居合わせた管理組合の役員さん曰く

「派手な色は船橋市役所の許可をとるのが大変でね……」

責任転嫁だ! きちんと「色彩」を勉強している人が計画すれば、仮に原色系を採用しても目障りな色にはならないですよ!!


 じゃぁ、総武線の黄色い電車や、快速電車の青い色や、京成線の赤や青の電車が、景観上問題だと市役所に苦情があるのかってんだ。

 実際、船橋中央市場の隣にあるJRの社宅は、赤だの黄色だの緑だのって電車の色でカラフルに塗ってあるじゃないですか。……あの社宅も相当築年数が古いですけど、あの色のおかげでまだ見栄えしている部分があると思いますよ。


 ……と、5案に絞り込んで工事も始まっているなか、昨年4月に一室のオーナーになったばかりの自分が「他の色はないのか」と騒いだところで建設的じゃないので、提示された案から選ぶわけです。

 ベースの色とポイントに入る色のコントラストがハッキリしているC・D案が、5案の中では見栄えがするなぁ……と思ったら、「このベースの色は汚れが目立ちやすい」と注がついてますよ。

 そんな書き方したら、5案の中からアンケートと称しても、事実上A・Bの2案へ誘導しているのと同じじゃないですか。

#E案は掲示板に貼り出されてすらいない(管理事務所に見本が置いてあるだけ)


 築30年超のマンションをベージュで全体的にボヤッと塗っちゃったら、あぁ、古いマンションなんだな、とアピールするだけだと思うんですけどねぇ。

 一応D案にマルをつけてアンケート箱に入れてきましたが、たぶん採用されることはないでしょう。


 自分も、色彩の勉強をしておかないと「なんとなく」の「印象」を述べたところで説得力がないからなぁ……。
author by よんなん
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相変わらずの愚者

 twitterなんてものを昨年の秋に始めまして、パソコンの前でボケーッとしているときにツイートしたりしております。


 まず言い訳をします。

 ログインをすると、自分とフォロワーのツイート、それと、フォロワーどうしの「@返信」っていうのが画面に載るんですけれども、「RT」っていう(私に言わせれば)余計な機能があるんですね。

 要は、「友達」が「友達の友達」に対してツイートした、自分とは関係のないつぶやきが載るわけです。


 それを見たのがいけなかった。


 「関係がない」んだから、別に、「友達の友達」がどうやら早とちりをした様子に見えても、首をつっこまなければよかったんです。

 ……端的には、そういう話です。


 結果、余計なお世話だった、私の友達になんてことをしてくれる、むかついた、人間としてまず謝れ………


 2つの意味で「相変わらずろくでなしの自分が」と思いました。


 1つ目は「人間として謝れないのか」と言われるようなことを、過去に何度もやっていること。

 おそらく、「またやったのかタカハシは」とお思いの方もいらっしゃることでしょう。

 ごめんなさいという言葉がもはや「狼少年」だよね、と言われてもしょうがないくらいです。


 2つ目は、精神科の先生から、自分に対して(否定的な)コメントが目に入る媒体に触れるのはよくない、と言われているのに、分かっていなかったことです。

 「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とは小学生の頃から聞かされている言葉です。

 歴史といっても教科書の日本史や世界史ではなく、要は先生や先輩の話、といったレベルの意味であります。

 経験に学ぶ、って、「痛い目に遭わなきゃ分からない」というやつですね。


 先生のおっしゃるとおり、「自分の存在そのものが迷惑」「消えてしまいたい」などと考え始めました。これが始まってしまうと、「こんな自分が嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ……」と考え疲れて寝てしまうまで止まりません。

 そう思ってもマンションの屋上や、総武線や東西線の駅へ飛び降りに行かない、ということは、やっぱりそこまで元気じゃない……というか、意気地なしなんでしょうね。たぶん。

 意気地なし……って、自分の行動を表すのに「価値判断」を入れないように、と3日(木)の診察で言われたばっかりなんですけれども。

(例)誤:毎日ゴロゴロしている → 正:省エネモードで過ごしている


 話を戻します。


 悪意はありませんでした。

 ですが、迷惑したという方がいらっしゃった以上は、そのことに対してお詫びをいたします。


 こんな自分ですが、引き続きお付き合いをしていただける方は、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
author by よんなん
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モス化するマクドナルド

IMGP1819.jpg 夕飯を作るのが面倒だったので、生協へ買い物へ行ったついでに同じショッピングセンターに入っているマクドナルドへ行きました。

 以前、新聞折込に入っていた割引券で「テキサスバーガー2」のセットが740円→710円……というわけで割引券を持って行ったら、そもそも11時〜14時は640円で提供しているんだとか。(えー)

 なんとも釈然としませんでしたが、710円を払って食べました。


 それと、近頃のマクドナルドはNintendoDSを持っていくと何やら遊べるらしい、と知って(これ)、ずっと放置してあったDSを充電して持って来ました。

 何かしらのソフトを持っていれば、いわゆる「限定アイテム」がもらえたりするようでしたが、あいにくその手のゲームを持っていない自分は、その場でダウンロードできるクイズとコミックを一通り楽しみました。


 ひらがなが多用されていて主に子供向けコンテンツだと思うんですけど、クイズはかなりレベルが高いです。

「Q.マクドナルドが上場しているのは?
 A.ジャスダック」

「Q.マクドナルドの創業者レイ・クロックの自伝は?
 A.『成功はゴミ箱の中に』」

………

……




 ふと思いました。

 こういう一見子供向けのようで実はマニア度が高い、って、どちらかといえばモスバーガーがやりそうなことですよねぇ?

 で、モスファン(というか、モスマニア)は大人がいい歳して楽しんじゃうんですよ。


 710円という客単価も、注文を受けてから作るのも、15年くらい前に「ハンバーガー80円」「ハンバーガー2個セット500円」(=ハンバーガー2個+ポテト+飲み物)なんてのを作り置きで売っていたマクドナルドでは考えられなかった路線です。

 もちろん、店内のつくりなど、モスとマクドナルドは相変わらず方向性が違うわけですけど、こういう細かいところはモスがモスらしくなくなって、逆にマクドナルドがその路線を走り始めている気がしました。

 やっぱり、「櫻田慧」や「藤田田」がこの世を去ったあたりからですかねぇ。変わってきたのは。(個人の勝手な印象です)
author by よんなん
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6年前の自分にアドバイスするなら

 実はこのブログ、ひそかに過去へ向かって伸びています。

 ネット上で日記をつけ始めたのは、「ブログ」という言葉もない大学1年生だった1999年2月のことです。(初代2代目

 で、このブログは4代目に当たるんですが、3代目(2005年2月〜2007年1月)に使っていたブログがトラックバックスパムに対する脆弱性があったらしく吹っ飛んじゃったんです。


 残っているログを元に、気が向いたときにちまちまとこのブログに付け足しているんですけど、ようやく2005年9月まで戻りました。

 5年以上前の日記を読む機会など、そうありません。


 ちょうど、入社2年目で本社採用の諸先輩方から「自分の時間を充分確保できるのは今だけだから何かやっておけ」と言われていた頃です。

 平日休みもありましたし、泊まり勤務明けもありました。


 結局、何をしておけばいいのかも分からずに群馬での残り4年を過ごし、いま「長い長い夏休み」をもらっている体たらくであります。


 自分が先輩だったら、何をアドバイスするか……いまなら迷わず「赴任地で青年会議所へ入っておけ」と言うと思います。

 月会費を1万円も取られるうえに飲み代もかかりますし、何しろ自分で入ったこともないので微妙なところではあるんですけれども。


 初任地である群馬県には結局5年7ヶ月いたわけですが、勤務先以外の知り合いはついぞ一人もできませんでした。

 無論、社会人としての基礎を教わった職場での先輩方は、これからもお付き合いをお願いしたい方ばかりなのはもちろんです。

 とはいえ、社外にも知り合いが多いに越したことはありません。

 「他流試合ができるようになれ」とは新入社員研修で部外講師に来ていた、勤務先出身で現在は他企業の会長をしている方の言葉です。


 JCって実は自営業者の2代目3代目が慣行で入らされているだけでロクな活動をしてない、なんてこともあるのかも分かりませんが、少なくとも「一国一城の主」や「サラリーマンでもちょっと変わった人」の集まりではある……はずです。

 時間がふんだんにあったんなら、泊まり勤務明けは眠いとばかりに寮でゴロゴロしてばっかりいないで月1回の例会くらい顔を出すだけでも行っておけば、得られるものはきっとあったんじゃないかなぁ、と思うわけです。


 まぁ、青年会議所は40歳まで入れるので、いまからでも……って、もともと知り合いはそこそこいる地元の千葉であえて入ることもないですよ……ねぇ。

 なにしろ勤務先の「育成期間」(入社後5年間)は終わってしまったうえ、ただでさえ仕事はドクターストップなんですから。
author by よんなん
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怒りや対立を煽られているらしい

 朝刊を読んでいたら、契約交渉が難航しているプロ野球選手がコミッショナーに年俸調停を申請したという記事がスポーツ面に載っていました。

 球団側が現状維持を提示したのに対し、選手は「評価が低い」と言っているようです。

 記事に載っていた選手のコメントです。

調停は、球団と僕の考えや、1年間チームのためにがんばった僕の思いを、第三者の方に聞いていただく立派なシステム。このシステムを使い球団とより良い話し合いができるようになればいいと思っている。

 ところで先週末の日曜日に職場の自席を簡単に片付けた際、机の引出しから労働組合の機関紙がわんさか出てきました。

 紙面に踊っているのは

「たたかおう」
「勝ち取ろう!」
「対立!」
「要求を前進させよう!」
「決起しよう!」
「!」「!!」

半年近く職場から離れていて、そんな紙面に軽く引きました。


 24歳の若いスポーツ選手が、年俸交渉にこんな「大人な」コメントをして臨んでいる一方で、いい歳したサラリーマンがこんな紙面で(本気で)ノリノリになっているのかと想像すると、団結どころか他人のふりをしたくなるというものです。
author by よんなん
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ごはん日記 2011/1/11

IMGP1768.jpg きょうの夕ごはん
・いわしつみれフライの甘酢あんかけ
・麦ごはん
・みそ汁

……あんかけ消化キャンペーンはこれで終了。冷凍つみれも使い切った。
author by よんなん
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心根が屈折している

 昨晩書いた話を、今朝になって読み返して、そう思いました。

 先月の「ビッグコミックオリジナル」12月20日号に載っていた「浮浪雲」という作品で、店の次期番頭について相談している旦那様と番頭の会話そのままだと思います。

番頭
「ならば旦那様。達三にしようと?」

旦那
「達三は出世なんぞに執着しない男ですよねぇ。
 それは、次期番頭を望めないと考えているからだと思いますよ。
 望めないから望まない。
 あきらめてると……ゆえに執着してないということで。
 そういうものはあれです。実は心根が屈折しているもんです。
 やがて人の悪口を言い、そしてののしり。長たる私までも、裏切るやもしれません。」

 まさに、人の悪口を言い、そしてののしりましたね、きのうの自分は。

 まぁ、30過ぎたら性格なんてものはそうそう直らないでしょうから、そんな自分がこれからの人生で置かれるであろう境遇と、死ぬまでうまく付き合っていくしかないんですけれども。
author by よんなん
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