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車掌さんは運転士

DSC00593.jpg 青森のホテルも朝7時から無料サービスの朝食がありましたが、7:10発の電車に乗るのに早々にチェックアウトしました。

 青森駅から乗った電車を野辺地で降りて、大湊線に乗りました。


 沿線は、風力発電所はあるわ、高い木は生えていないわで、北海道でいえば道北……それも稚内の近くへ来たかのような荒涼とした雰囲気があって好きです。

#高い木がないのは北海道並みに寒いからというより、風が強いからでしょうけれど


 さて、キハ100のワンマン運行かと思いきや、私が乗った列車はキハ40の2両編成。

 八戸運輸区(盛ハヘ)のキハ40にはワンマン設備がないので車掌が乗っているんですけど、キップを売りに車内巡回に来た車掌さんの左胸には車掌さんの赤い名札がありません。


 失礼ながらよく見てみると、運転士用の黒い名札です。


 ん? 運転士が車掌業務??

 規定上OKだとは聞いたことがありますが、実例は見たことがなかったので、大湊から折り返して野辺地に戻るまで延々と考えていました。

 見間違いか? 

 それとも、7月にしては涼しい日で上着を着ていたので、もしかすると車掌が上着を持って来ていなくて運転士さんから借りたんだろうか? (わざわざ名札を付け替えたりしないでそのまま着ていた)


 帰宅後に調べると、基本的にキハ100でワンマン運行をしている大湊線営業所にはそもそも車掌が配置されておらず、団体が乗るなどで(定員の大きい)キハ40で走るときは運転士が休日出勤するなどして車掌業務をやるのだそうです。

 確かに、この日は大湊から陸奥横浜まで小学生の遠足とおぼしき団体が乗っていました。

(そんなことまでWikipediaに書いてあったので驚きました)


 この運転士さんによる車掌業務は臨時の仕事ということになり、珍しい光景を見ることができたことになります。

 ……一人の社員が運転から営業から保守点検まで何でもこなす第三セクター会社をお手本に、JR各社のローカル線で「営業所」「鉄道部」という運営形態が一時期増えました。

 が、結果として運転士さんが掃除やメンテナンスまでこなす勤務形態は(大人の事情で)受け入れられなかった、とか、ローカル線ごとに営業所をわざわざ作らなくても近隣の職場でまとめて担当したほうが効率的、などの事情もあったようで再び職種別の職場による運営に戻している例が多いようです。


 そんななかで大湊線は、当初の目的に近い形で運営されている数少ない路線のようです。

 ……って、来年の冬には東北本線が「青い森鉄道」になるので、JR線としては他の路線と一切つながっていない路線になり、大湊線が自前で何でもやらなくてはいけなくなる特殊な事情もあるのでしょうけれど。
author by よんなん
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