貸家リフォームの備忘録(5)

(1)(2)(3)(4)のつづきです。

■そのほか、まとめ
 ほかにも細々とやってもらったところがあり、一般管理費も1割かかりましたし、廃材処分費もかかりました。ですから(1)から(4)で挙げた代金をすべて足しても270万円にはなりませんが、総額270万円のリフォームとなりました。

 うち、136万円は前の入居者(というより家賃保証会社)からの家賃収入と原状回復費用を充て、自分の持ち出しは134万円の計算です。
(あと、2022年6月の雹害の修繕は今回のリフォームでの修繕箇所と重なった部分もあったので、その費用50万円を先延ばししていればこれに充てられた)

 これで家賃は2割近く上がり(表面利回りは2.25%アップ)、前回は空室が半年近く続いたのが1週間で埋まりました。

 このうち機能向上した(グレードが上がった)ところは、階段の手すりや網戸がなかったところに新規設置して、インターホンやIH調理器用の電気配線をして、シャワーヘッドや電灯を見栄えするものに交換した程度で、残りはすべて劣化や破損した部分の修繕・交換でした。

 外壁なんかどうせ10年少々に1回は塗り直さなくてはいけないですし、前の入居者が汚した壁紙は交換しないといけません。

 外壁のペンキ色や、室内の壁紙、クッションフロアも、ほぼすべて同じ値段で選べるものから選びました。(1階居室と玄関のアクセント壁紙だけ、少し高いグレードのものにしましたが、そこだけです)

 最低限必要な修繕+αのなかでこれだけのことができたと胸を張っていますし(それでも雨戸の交換は見送ったけど)、逆に、前のオーナーはこの当然必要な修繕をしていなかったし、前の管理会社は提案してこなかったのだなと思います。

 色や壁紙の選び方の観点では、築50年以上の物件ですから、万人受けするとされる白一色の内外装では新築や築浅の物件に対して家賃の安さでしか入居者に選んでもらえる競争力を持てないと思っています。

 また、私は貸家を1戸しか持っていないので、万人受けしなくても広い世の中の誰か1人に刺さればそれで満室になります。本業は別にあって、不動産業界で国内シェア何位をめざすとかそういうことは考える必要がない、自分で持っている1軒が満室なら文句がない大家はそれでよいのです。

 ですから自分の好きなようにやらせてもらいました。

 不動産投資の本はあれこれ読みましたが、どれ一つとして一般化できる話が書いてある本はありませんでした。どれも、その本を書いた人はそういうふうにやった、というだけです。

 私がやったことも、同じく一般化できる話だとは思いませんが、個人的な備忘録がこのブログの(どの記事にも共通する)趣旨です。
author by よんなん
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貸家リフォームの備忘録(4)

(1)(2)(3)のつづきです。

■玄関
 家に入って第一印象が決まる場所なので、壁紙は少し高いものを選びました。0.6万円。

 (1)に書いた1階居室のアクセント壁紙もそうですけど、ちょっと値段の高いシリーズから壁紙を選んでも部屋中に貼るのでなければ1万円前後で済むのでコスパがよいです。

 足元の壁には穴が開いていた(その部分は外壁でもあるのでそのまま外とつながっていた)ので、ケイカル板で塞いでもらいました。3.8万円。

 玄関土間はフロアタイルになりました(サンゲツIS-2085)。0.8万円。

 本当は家じゅうをクッションフロアではなくせめてフロアタイルにしたかったのですが、コストの観点でここだけにしました。

■昭和ガラス
DSC04078.JPG 窓のアルミサッシはだいぶ古いもので、前入居者の退去後はどの窓も開け閉めがしにくくなっていました。

 個人的に曇りガラスを風呂・トイレ以外の居室に使うのは好きではないので、古くなったアルミサッシともども交換してしまおう、と一度は考えました。

 しかし自分で窓のレールを掃除して、戸車の高さ調整をしたら、ほとんどの窓は簡単に開け閉めができるようになりました。

 それに、曇りガラスに模様が描かれている「昭和ガラス」は現在大量生産はされていなくて、これはこれで好きな人がいるので、今回は窓の交換をしませんでした。

■網戸
 なぜだか網戸がない窓があったので、すべての窓に設置してもらいました。1か所1万円〜1.4万円。

 それと、網戸がついていたところも破れていたりしたのですべて貼り換えてもらいました。1か所0.3万円。

 網戸の貼り替えは家でDIYしたことがあるのですが、どうしても網目がまっすぐにできないんですよね……。自分の家なら虫が入ってこない実用性さえ満たせばそれでよいとしても、今回は他人に住んでもらう家なのでプロに任せました。

■雨戸
 古い雨戸で戸車がないところもあり、だいぶ開け閉めがしにくくなっていました。

 交換するには数十万円単位でお金がかかりますし、我が家(マンション)は雨戸なしで暮らして困っていないのだし撤去してしまおうかとも考えました。

 しかし夜に来てみると隣に建っているアパート共用部の明かりがまぶしくて、これじゃとてもカーテンだけでは部屋を暗くして寝られやしません。

 とはいえ数十万円かけて雨戸ごとを交換するのはお金がかかりすぎと思ってリフォーム会社に相談すると「蝋を塗ってはどうですか」と言います。えっ、ダイソーで「すべるん棒」の名前で売っているあの蝋ですか、と聞くと、さすがにプロ仕様のものがあるんだそうでお願いしました。1か所0.5万円。

 仕上がりは多少滑りがよくなったような……気持ちの問題かもしれませんが、一応開け閉めはそれなりにできるようになりました。

 ちなみに戸車交換も0.5万円でした。これができた雨戸は効果てきめんでした。

■ハウスクリーニング
 ペットが散々汚したので特殊清掃を入れたいと思ったのですが、3社相見積もりをしたどのリフォーム会社も取り扱っていなかったです。

 リフォームの標準サービスのような簡単なハウスクリーニングに加えて、エアコン、風呂、レンジフード、洗濯機パン、窓枠などの掃除もお願いしました。7万円。

■床下換気口
DSC04081.JPG 金網が取れてなくなっているところがあったので、なくなっているところは取り付け、古いものは交換しました。1か所0.8万円。

 リフォーム前に床下診断に来てもらった業者が害虫駆除会社の系列だったので、雑談程度に前入居者からネズミが出たと苦情があった話をしたら、換気口や外壁の穴は網などでふさぐこと、とアドバイスのような雑談をしてくれました。
(あんまり突っ込んだ話をすると代金が発生する)

(つづく)
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貸家リフォームの備忘録(3)

(1)(2)のつづきです。

■風呂
DSC04069.JPG ユニットバスはそのままとして掃除だけしてもらいました。

 ただ、プロパンガス10年縛り契約を絶対に許さない私は(←しつこい)、シャワーヘッドを節水型のミストシャワー(ミラブルプラス)に交換。商社のファミリーセールに出かけて29,800円で買いました。

 ミストシャワーは商社のファミリーセールに出ていたからミラブルにしましたが、スポーツクラブやホテルの導入事例はリファしか見たことがありません。

 リファのほうが安価ですし、スポーツクラブやホテルで箔がついているのでリファのほうがよかったかな……。

 とはいえ我が家で使っているのもミラブルです。

■トイレ
DSC04072.JPG 便器や温水洗浄便座は掃除だけで存置し、壁紙とクッションフロアを交換。

 壁はサンゲツのSP9791SP9790(アクセント)、天井はリビングや台所と同じSP9737、クッションフロアはリビングのヘリンボーンの色違い(タイル調)でHM-16144

 トイレの壁紙はまぁまぁきれいだったのでそのままでもいいかなと思ってましたが、よく見ると画鋲を打った跡が何個もついていたので貼り替えました。

 てっきり施工前も壁紙だと思っていたら実はプリント合板だったそうで、壁紙屋さんが下地処理に苦労したという話を聞きました。でも施工費は同じです。

■階段
DSC04061.JPG 急な階段なのに手すりがなく、設置してもらいました。7.5万円。

 壁紙は全体的にまぁまぁきれいだったので、手あかで汚れていた電灯のスイッチ周辺だけ貼り替えればいいかなとも思いましたが、思い切って全部貼り替えました。6.3万円。

 壁はサンゲツのSP9730、天井はSP9737。例によって真っ白な壁紙は好みでないので淡い色がついたものにしました。

 ここも壁紙屋さんから2階居室と同じく下地には適当に切られた薄いベニヤ板が貼ってあるだけ(隙間だらけ)で処理に苦労した話を聞かされました。でも施工費は同じです。

 前のオーナーが「200万円くらいかけてリフォームした」というのは本当にDIYだったんじゃなかろうか。

■庭
DSC04062.JPG 昨年10月の前入居者退去後に一度自分で草取りをしたのですが、冬が過ぎて春になるとあっという間に草ぼうぼうのジャングルに戻ってしまいました。

 そこで、草取りとともに防草シートを敷いて砂利をひいてもらいました。7.8万円。

 草取り代は手間を考えると意外と安くて、防草処理と砂利代に6.4万円かかっていました。

 砂利なんて3トントラックに山盛りで買ったって2万円でお釣りが出るような代物ですが、家の裏にある庭なのでトラックで直接乗り入れて砂利を降ろせる場所ではなく、人力で運ぶ手間賃でしょう。

 あと、日当たりが悪いのに、布団干しに使うと思われる鉄棒のようなものがしっかり地面に埋めて設置してあったので撤去してもらいました。8,000円。

 本当はここにウッドデッキでも置きたかったですが、予算の都合であきらめました。

(つづく)
author by よんなん
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