少子化対策と養育里親とか

 何からどう書けばよいやらまとまりませんが、少子化対策とはつまるところ

「妊娠出産の多様性を認めること」

に尽きるんだろうなぁと思う次第です。


 結婚したカップルのもとに生まれて生みの親に育てられるのが望ましい姿で、そのレールから外れると(たとえばひとり親などは)とたんに経済的に困窮する、あるいは逆に経済的に困窮しているから結婚できなくて子が作れない、という世の中の末路が現在の日本なんだと思っています。

 婚前交渉だろうが、未婚の子だろうが、父親が分からない子だろうが、育てられずに病院に置き去られる子だろうが、なりふり構わず認めて社会で育てていかなくては、もはや国が成り立たない時代になりつつあるのではないかと考えます。

 社会保障制度の維持にも、労働力を確保するのにも、内需を拡大するのにも、子がいないことにはどうにもならないのであって、画一的な家庭のあり方にこだわっていたのでは亡国への道をたどるばかりでありましょう。


 少なくとも、子がいなくて国が滅びる、滅びかねない、いう段になってなお、未成年や未婚の母親が妊娠を隠し通した末に産み落とした子を殺して遺棄するなどという事件が新聞に載るようでは、「終わっている」以外にどう表現するべきでしょうか。


 社会的な制度そのものは実はすでにあって、私は「養育里親」がそれに当たると考えています。

 様々な事情で子を育てられない実の親に代わり、子を家庭に迎え入れて育てると、毎月、迎え入れた児童1人につき里親手当8万円と生活費5万円あまりが支給されます。
(これが養子縁組だと手当や生活費は出ない)

 里親となるには自分自身の生活を自立させる必要はありますが(なので、生活保護世帯や住民税非課税世帯は里親に認められない)、自分の生活は最低限成り立たせたうえで毎月14万円が手元にあったら、子の養育(食費、洋服代、給食費、学用品代等々)にお金が不足することはあまり考えにくいんじゃないかと思います。


 誰の子に生まれるかによって将来の社会的階層が決まる、みたいに声高に言っている人は、毎月14万円もらいながら子を引き取って養育して、一人でも二人でもその子の将来を導いてみたらどうなんだと思います。

 それはそれで、仮に経済的には「親ガチャ」でなくなっても、どんな教育方針の里親に引き取られるかという「養育里親ガチャ」の問題は引き続きあるのかどうか分かりませんが。


 もちろんそう考えるなら隗より始めよではあるのですが、妻に里子を迎え入れたいと話したところ「子育ての手間は一人でもうたくさん」「あなた一人で面倒見てくれるならOK」と、家庭で受け入れるという観点では事実上のゼロ回答です。

 我が家の場合は、まず妻の理解を得るところから年単位で取り組むことになりそうです。
author by よんなん
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