ぶりっとちゃんと別所温泉(4)

DSC04014.jpg 上田駅に着いて、ようやく最初に目指した上田電鉄です。別所温泉に着く頃には日が暮れてました。

 さて上田電鉄は、電車は東急の中古車とはいえ東急線でもバリバリ現役のピカピカな電車ですし、具体的な廃止の噂も聞こえてこないのですが、何気なく運営は厳しいようです。

 鉄道マニアとして自分にできるのは、運賃を払って乗って、グッズを買って、お金を落とすことです。

c1k32.jpg 別所温泉まで往復して駅前の日帰り温泉「あいそめの湯」に入りたいので、「あいそめ湯ったりきっぷ」(往復運賃1140円+入浴500円→1300円)がちょうどいいのですが、ちょっと頭の悪そうな(←ほめ言葉)CDつきの片道キップを売っていたので今回はそちらを購入。1000円。

 「別所線にのろう!」という上田市の企画らしく、何をどう間違えたらこんなキャラが……と思ったら、2005年に市職員有志でひねり出したキャラクターを、2011年にプロのイラストレーターがバージョンアップした、ということらしいです。(参照

 6年前6年後を比較すると、プロの仕事ってのはすごいなぁと思います。

 上田電鉄には「鉄道むすめ」の「八木沢まい」()というキャラが何年も前からあるのですが、「バスむすめ」のキャラデザインを手がける宙花こより氏が上田市在住とあれば、理由付けもバッチリというわけですね。

 CDには、このキャラの声(声優までいる!)で吹き込まれた上田駅の構内アナウンスなどが入っています。(実際に使われている)

DSC04036.jpg 駅にこんなふうに立っていて、2次元に興味ない人は苦々しく思っているのかどうか知りませんが、市役所職員が生み出したキャラクターを市内在住のプロのイラストレーターがアレンジした企画とあれば、悪くない話ではないかと思います。

 で、結局「北条まどか」グッズはキップのほか、メガネ拭きも買ってしまいました。会社で使おうか…。
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ぶりっとちゃんと別所温泉(3)

DSC03999.jpg 小諸からしなの鉄道に乗り換えて上田へ向かいます。20分ほどで着きます。

 しなの鉄道はJR信越本線だった路線で、新幹線の開業と引き換えに地元が経営を引き継いだ「平行在来線」です。

 新幹線開業前は特急「あさま」がびゅんびゅん走っていた路線で、設備は重厚長大なのですが、現在は貨物列車のほかは各駅停車と快速電車だけが走るローカル線です。

 エイチ・アイ・エスから転じた杉沢社長のコストカットぶりが注目された時期もあり、JRが引き続き運営している高崎・横川間とはだいぶ違いがあります。


DSC04005.jpg 運転席のうしろでかぶりついて見ていたら、発車時の力行は3ノッチまで。……まぁ、起動時はそうだよな、と思ってら55km/hでノッチオフしてあとは次の駅に着くまでブレーキしか扱いません。

 小諸から上田へ向かっては連続下り勾配の区間なので、その後は放っておいても転がって加速するとはいえ、(確か)100km/hまで出せる路線なのにこの経済運転ぶりには、ちょっぴり舌を巻きました。

 ちなみに115系の3両ワンマン運転ですが、駅によって運転士用のモニター(死角を映すテレビみたいなの)がホームに建っていて、意外なところにお金をかけるんだなと素人目に印象をもちました。

DSC04009.jpg あと、キロポストが高崎起点より明らかに小さい数字になっていて、軽井沢起点に建て直した(か塗り替えた)みたいです。(時刻表を見ると、確かに上田駅は軽井沢からちょうど40キロ)

 お金かけるところが違うんじゃねぇかと思わないでもないですが、部外者なんだし本来そんなの知ったことではない話であります。
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ぶりっとちゃんと別所温泉(2)

DSC03981.jpg 小淵沢で、小海線に乗り換えました。

 目当ては、JR東日本が言うところの「世界初のハイブリッド車両」キハE200です。

 ディーゼルエンジンを直接の動力としないで、いったん発電してモーターで走る……って、それってただの電気式ディーゼルカーではないのか、と思うのですが、JR東日本が言うには、バッテリーを積んで回生電力を使用できるところが違うのだとか。

 とはいえ、電気式内燃車は機関車しか採用例がないので、機関車に引かれる客車ではなくエンジンやモーターの真上に客室があるディーゼルカーで乗れるのですから楽しみであります。


 登場したのは2007年で、そのうち乗ろうと思ううち5年かかってしまいました。


 さて、「ハイブリッド車両」の運転時刻を調べたとき、小淵沢まで来るのが1日1往復しかなくて、そのほかは小諸〜中込で往復しているのはなんでかなぁと思ったんです。

 で、その1日1本の小海線全線をハイブリッド車両で乗り通せる列車に乗ってみたら、その理由が分かりました。小海線は日本で一番標高の高いところを走る路線で、清里〜野辺山に最高地点があるのであります。

 つまり……最高地点の清里、野辺山へ向かって登っているわけでして、小淵沢を発車して小海線に入るなりずっと発電用のエンジンがブルンブルンうなりっぱなし……

 って、これでは普通のディーゼルカーが坂を登っているのと変わらんよ、、、(´Д`;)


 小淵沢場面で2両編成の車内が満席だったほどの乗客は清里・野辺山でほとんど降りてしまい、たぶん、JR東日本が一番見せたくない部分だけを見て降りて行ったのではないか……という気がします。

 小諸まで小海線全線を乗り通そうという酔狂な客の自分は、野辺山を出てから小諸に着くまでおよそ2時間、ときおりエンジンが始動する以外は旧来のディーゼルカーに比べればはるかに静かな、新型電車と同じインバーターとモーターの音しかしないハイブリッドぶりを堪能しましたよ。


3jQ4D.jpg 表題の「ぶりっとちゃん」とは、JR東日本の黒歴史(と自分が勝手に言っている)小海線のキャラクターです。(ほかに「こうみくん」がいる)

 名前の通り、ハイブリッド車両キハE200とともに登場しました。(特設サイトまである)

 本当にJRの黒歴史だったらとっくに引っ込められていると思うのですが、何年経ってもポーズが最初の2つから増えていない様子なので、「ぶりっとちゃん」の使い道の広がり方にはおのずと限界がみえているのが残念です。

#群馬県庁職員による作品でいくらでもバリエーションが増やせる「ぐんまちゃん(2代目)」や、さかざきちはる(Suicaのペンギンの人)が多様なポーズを用意した「チーバ君」と対照的
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ぶりっとちゃんと別所温泉(1)

 日帰りでどこかへ行きたくなりました。

 4月以降、休みは基本的に自宅周辺で休養するのが精いっぱいだったので、自分から遠出をしたくなるとは、回復基調にあるんだと思ってよいのでしょうか。

 12月の早大鉄研60周年記念団体貸切列車の準備も、ヘッドマークを発注し終えて一山超えた感があり、1日くらい出かけられそうです。

 新幹線でぴゃっと行ってぴゃっと帰ってこれるようなところがいいな……と考えて思いついたのが、上田電鉄。

 実は乗ったことがないのです。


 それだけでもよいけれど、土曜日では郵便局もやってないから、上田電鉄の履修そのものには時間がかかりません。

 そこで、小海線のハイブリッド車両で運転される列車の時刻を調べたら、小淵沢13:16発の小諸行きというのがあって、新宿11:00の「あずさ」に乗ればちょうどよいことが分かり、中央線+小海線+しなの鉄道経由で上田へ向かうことにしました。


DSC03967.jpg 無事、土曜日でも朝ちゃんと起きられて9時半頃に家を出られたので、新宿11:00発の「あずさ13号」車中の人になりました。

 新幹線ではないJRの在来線特急に自分で乗るのも久しぶりです。……できれば振り子車両の「スーパーあずさ」に乗りたかったのですが、小淵沢には停まらないのと、1時間早い新宿駅10時の「スーパーあずさ」に乗るなら普通列車で間に合うのでまたの機会に。


iZkmF.jpg 前回中央線に乗ったときは高尾から普通列車で延々と塩尻(で乗り換えてさらに名古屋)まで乗ったので、特急はちょっぴり楽しみだったんですけども、スピードは控えめです。

 徒歩ナビを持ってきたので窓際に置いてみたら、GPSをもとに画面に出る速度はほとんどの区間で2ケタ台です。100km/h出てないどころか、70〜80キロ台。

 ちなみに「あずさ」号の最高速度は130km/h。……確かにごくまれにぎゅーんと加速して瞬間的に130km/h出る箇所がまったくないわけではないのですが、ほんのわずかです。


 高尾を出ると山あいのカーブが多い区間に入るから遅いのか、と思って時刻表を見ても、カーブを速く通過できる振り子電車「スーパーあずさ」と新宿・甲府間の所要時間は3分しか違わないので、あまり関係ないのかどうか。

#とはいえ、九州とか北海道へ行くと、所要1時間半前後の区間では同じ区間でも振り子とそうでないのとで10分くらい差があるんですけども。


 もちろん、八王子から甲府までノンストップなぶん(+α)普通列車よりは速いので、1時間以上遅く家を出ても目当ての小海線列車に間に合う、という点ではもちろん有用な乗り物ではあります。


 ただ、中央線「あずさ」はJR東日本のなかで常磐線「ひたち」と並んで在来線特急の中では重点系統のはずなので(新車も真っ先に投入される等)、次なる展開にもうちょっと期待……できたらいいなぁ。
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