士幌高原〜然別湖畔温泉ドライブ

 上士幌町ぬかびら源泉郷(←地名)から和寒町福原へ移動の日です。

 三国峠を越えてまっすぐ行けば3時間ほどだそうですが、今日の北海道の天気は「十勝地方だけ晴れ」。

 道内3日目にしてやっと晴れたのに、さっさと三国峠を越えてしまっては雨を追いかけていくようなものです。


 で、ぬかびら源泉郷から手近なところでなおかつ11月でもやっているスポットで、まだ行っていなかった士幌高原と然別湖畔温泉を履修してから和寒町へ向かうことにしました。

#ナイタイ高原も未履修なんですが、営業は10月まで


 オーナーの塩崎さんに相談してみたところ、「ドライブは堪能できそうですね…」…つまり、運転してるだけで一日終わっちゃうよ、というアドバイスでした。

 が、十勝地方の高台は地図を見ればすべて十勝平野の北側にあります……つまり、高台からの眺望はすべて逆光なのです。

 その日の当たった高台を眺めながら向かってゆくドライブが楽しいのです。


 さて、ソニーの5万円くらいだったポータブルナビは、「しほろこうげん」や、然別湖畔温泉のホテルの電話番号を入力したら一発で場所を特定できました。すごい。

 ……って、本当にすごいのは(おそらく)ゼンリンなんでしょうけども。


 そのナビに従ってぬかびら源泉郷から国道を南下すると、「→士幌高原 ヌプリの里」という看板が現れ、ナビの示すルートとまさしく一致して国道から外れると、、、



IMGP0245.jpg これこれ!! これだよ!!! こういう景色が見たくて北海道に来たんだよ!!!!



という大パノラマの山々を眺めながら、次第にそれへ向かってゆく、という、素敵なドライブを堪能できました。

 案の定、士幌高原や、道中の展望台からの景色はすべて逆光でした。……



 士幌高原では、PHSの画面にアンテナが表示されたものの実際には通じず。

 似たようなことは、以前、美深町と(北見)枝幸町の間にある函岳でも起こりましたっけ。

 見晴らしのよい高台では、いくらPHSといえどどこかからの電波が数kmを隔てて一方的に届いてしまうようで、もちろんこちらからは届かないので実際には通じないと思われる現象(推測)が発生します。。


IMGP0286.jpg 然別湖畔温泉は12時からの日帰り入浴営業開始と同時に入る、というすばらしいタイミングで、1時間ほどゆっくり大浴場を独り占めでした。

 13時に然別湖を出発してから今夜の宿に着くまで、あとはただひたすら運転するだけ、という移動の日です。


 それはそうと、然別湖畔温泉の「ホテル風水」には中国語での案内があちこちに……って、こんな超穴場のようなところまで来てくれるんですか、あの国からのお客さんは。。。
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道東道無料区間のSA事情

IMGP0230.jpg 道東自動車道は現在

・千歳恵庭JCT〜夕張IC
・占冠IC〜足寄IC

が開通していて、占冠以東の区間は「飛び地路線」になっています。
(夕張〜占冠は来年=2011年秋開通予定)


 道路公団民営化議論のとき、クルマよりクマのほうが多い区間、などとも言われましたが、現在、政権政党の公約どおり、道東自動車道は千歳東IC〜夕張ICも含めた全線が無料区間になっています。

 で、無料なら、と、昨日さっそく使ってみたわけです。


IMGP0227.jpg 途中、宿へ「着くのが遅くなりそう」と電話を入れるのに、「十勝平原SA」にクルマを停めました。
(写真はきょう撮影)

 ……が、SAという名前とは裏腹に、そこにあったものは

・トイレの建物
・自動販売機
・ドッグラン

だけで、公衆電話はおろか売店すらありません。


 あれ? 「PA」と見間違えたか? と思わずtwitterで「十勝平原PAなう」とツイートしたら「SAですよ」と早速ツッコミの返信がありました。……やっぱりそうですよね?


IMGP0206.jpg で、きょう、本別IC〜音更帯広ICに乗ったので、長流枝PAで一休みしてみました。

 が、十勝平原SAとの違いといえば…

・ウィルコムが通じない
・ドッグランがない

くらいで、世間一般にはおそらく「トイレと自動販売機しかない」という点で同じなのでは……。。。


 さすがに旅先で更新なので、SAとPAの違いなどは帰宅してからゆっくり調べてみたいと思います。。。
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帯広グルメツアー

 アメリカで狂牛病騒ぎがあったときに、牛丼チェーン店がこぞって「牛丼の代わりの」豚丼を提供し始めて、かれこれ7年になりますでしょうか。

 すっかり定着した感のある「牛丼ふう豚丼」ですが、もともと豚丼といえば帯広名物の、「厚切り豚肉をタレで焼いてごはんに載せた丼」です。
(いわゆる「スタ丼」=薄切り肉をサッと焼いたものとも違う)


 で、『るるぶ北海道』にドーンと写真が載っていた「はなとかち」へ行こうとしたら火曜定休。

 「ぱんちょう」もありきたりだしな……と思って、立ち寄った郵便局で局員さんに聞いたら、

・帯広では評判で、いつも行列ができている「とん田」(「とんた」と読む)
・今度自分たちが行ってみようと思っていた「長寿庵」(=そば屋)

の2軒を教えてもらえました。


 さぁタカハシ君、どっちへ行くのかね、と言われても困ってしまいまして、次に帯広へ来るのはいつの日のことやら……というわけで作戦を考えました。

1)まず、ほぼ空腹の状態で「長寿庵」の豚丼を食してみる
2)まだ別バラが残っているようなら、「とん田」も履修する

 こうしておけば、「とん田」はもともと評判がよい=少なくともハズレではないのでしょうから、この順番なら後悔しないで済みそうです。


 さっそく、「長寿庵東店」(帯広市内に「長寿庵」は本店と東店の2軒がある)をナビにセットしてレッツラゴー。

 店内はお客さん一人に店員さん二人。「豚丼まだやってますか?」と聞くと快諾の返事。


IMGP0207.jpg カウンター席に座ると、「このくらい、どの店でもやっとるで」と言うおば(あ)ちゃんが目の前で作ってくれました。
(写真は、快諾を得て撮影)

 フライパンを二つ用意して、まずは片方のフライパンで豚ロース肉に火を通します。

 次のフライパンでは、あらかじめ火にかけてタレを煮詰めておき、そこへ火の通った豚肉を投入。ジャンジャン焦がしながらからめてゆきます。

 セットのおそば(ミニたぬきそば)とともに、いただきます。


 ……帯広の豚丼は、駅弁以外で食べるのが初めてなので、他店と比較しようがないのですが、おいしかったです。

 豚丼とはあまり関係ないですが、食後に「そば湯コーヒーはいかがですか? インスタントですが…」と、なかなか美味しいインスタントコーヒーもサービスしてくれました。



 まだもう一杯いけそうだったので、こんどはナビに「とん田」をセットして移動。

 14時半を過ぎていた+「おひとりさま」だったので、特に並ばずに入れました。

 メニューは「ロース豚丼」「ヒレ豚丼」「バラ豚丼」(各680円)で、注文をとりに来た店員さんに初めてなんですけど、と告げたら「一番人気はバラ豚丼です」とのことなので、それを注文です。


IMGP0218.jpg キッチンの中はよく見えませんでしたが、出てきたものは、火の通った厚めの豚バラ肉を、単にタレに漬けてごはんの上に盛り付けたような丼めし。

 そして「もしお味が足りないようでしたら、この付け足し用のタレをお使いください」とのこと。


 そういえば、『るるぶ北海道』に載っていた「はなとかち」の豚丼も、バラ肉使用で特に焦がしている様子もありませんので、察するに……

・元々の帯広の豚丼は、ロース肉にタレをかけてジャンジャン焦がしたもの
・ただ、最近の流行店は、バラ肉を使ってタレは焦がさないのが主流

といったところだと思います。

 ……そりゃ、バラ肉のほうが脂身が多いんだもの。おいしいに決まってますよ。

 あくまでロースで食べ比べをするべきだったかな、とは思いつつ、うまい丼物を2杯も食べたんですから満足です。


 で、帯広といえばスイーツのまち。

 六花亭に柳月に、最近では花畑牧場(=南隣の中札内村ですけど)も有名どころです。


IMGP0223.jpg さすがにベツバラとはいえ、ハシゴをするほどの余裕はないので、「高橋まんじゅう屋」のソフトクリーム(150円)。


 値段は安いですが、道内の至るところで食べられるソフトクリームの中でもこれは絶品!

#背景が花だらけなのは、改築したばかりで店内が「笑っていいとも!」状態だったから

 お土産に、メイン商品の大判焼きを買い求めて、帰途につきました。
author by よんなん
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ふるさと銀河線その後

IMGP0127.jpg 北海道で唯一、第三セクターで存続した旧国鉄・JRの特定地方交通線「池北線」改め「ふるさと銀河線」は20年近くの奮闘の末に力尽き、2006年4月廃止となりました。

 池北線以外の、バス転換を選択して平成元年までに一掃された各線は、鉄道施設の撤去が進んだり自然に還ったりして、跡をたどるのも年々難しくなっていますが、さてこちらはどうでしょう。

 ……ぬかびら源泉郷から日帰りで無理のない範囲、ということで、全長140kmあるうちの足寄〜岡女堂のおよそ15kmほどを見てきました。


 まず結論から。

 レールが剥がされた以外はほとんどそのままです。


 廃止になった2006年は屑鉄価格がかなりの値段だったはずで、レールという名の鉄の延べ棒はあっという間に累積赤字のカタに持って行かれてしまったことでしょう。


 ですが、およそ20年間のうちに池北線時代の駅舎から建て替えが進んでいたこともあってか、今回見た各駅は

・足寄駅=道の駅として改装工事中
 (隣接地に建替前の駅舎を復元して一時的に道の駅・バス会社事務所機能が移転中)
・仙美里駅=新駅舎がそのままバス待合所として活用中
・本別駅=引き続き道の駅として使用中
・岡女堂駅=新設された「本別町観光情報センター」の一角に保存。

といったふうに、そのままでした。……未確認ですが、仙美里郵便局の方のお話では南本別駅は何も残っていないとか。


IMGP0161.jpg とにかく、レールと枕木以外は、キロポストから勾配標、沿線電話の接続端子(さすがにケーブルは切ってあった)まで、ありとあらゆるものがそのままです。

 で、各駅の跡や沿線で見つけた信号・通信機器は、どれも1993〜97年製なんですよ。

 「三工社」じゃなくて「サンコーシャ」の通信機器って、初めて見た気がします。(同じ鉄道関係のメーカーなのに違う会社らしい……八王子の「村内」と「ムラウチ」以上にまぎらわしい!)

 1995〜97年にかけて駅扱いの閉そく方式からCTCでの集中管理になったのは知ってましたが、沿線電話の接続端子まで全部取り替えたんですか!

 延長140kmの沿線に一定間隔で設置して、いったいいくつ、いくらかかったんだろう。。。

 ……沿線電話機ではなく、車載の「携帯電話機」(市中の携帯電話とは別のもの)を接続する端子なんて、いまや鉄道博物館に飾ってあるような代物ですよ!

 そんなの、21世紀も目前という時に、新品買って取り付け工事までやっちゃったのか……鉄道モノって大量生産品じゃないからべらぼーに高い(はずな)のに! あーあー。


IMGP0024.jpg きのう、JR夕張駅(=無人駅)でホームにあった沿線電話機の箱を(勝手に)開けたら、中身はなんとも場違いな市販の電話機でした(写真)。JRもバカじゃないですからね。分かる人は分かってるんですよ。きっと。

 ふるさと銀河線は、たぶん沿線自治体出身の(鉄道には)素人の経営陣が、信号機器メーカーの言われるままに老朽取替しちゃったんだろうなぁ(推測)、、、そりゃ、億単位の基金もあっという間に尽きたわけだ。。。

 憶測ですが、新品の鉄道用接続端子(専用の電話機が別に必要)より、市販電話機と電話機サイズの箱を買ってきたほうが、はるかに安上がりで、緊急時の使い方も楽だったのでは。。。


 いまどきのローカル鉄道で列車の運転士と指令センターとのやり取りといえば、自社回線の整備ではなく市中の携帯電話網活用ですよ。

 沿線電話が老朽化したら、それは放置して(たとえば)ソフトバンクの携帯電話を列車の数だけ法人契約(=相互の通話は無料)したほうが、鉄道会社の身の丈に合っているというものです。災害時優先電話も各事業者が提供してますし。
(……それでも天地を揺るがす大災害だとつながらない…けど、最悪の場合でも鉄道は電話がダメならレール伝いに歩けばいつか駅員がいる駅に着く)

 1990年代中ごろ、という、携帯電話が爆発的に普及するほんの数年前、というのも悪いタイミングでしたね。。。


 どうしていつ潰れるか分からない三セク鉄道の沿線に、全国のJR電話へダイヤル一発で直通する「非常電話」(←まず使うシーンは考えられない)を整備する必要があったのやら。。。

 それとも、一部で噂があった、石勝・根室本線・ふるさと銀河線経由での特急「オホーツク」号高速化を、本気で考えていたのかどうか。。。

 いや、そもそも、いまどきJRの新型車には列車無線こそ積んであっても、「携帯電話機」なんて搭載されてないんじゃないでしょうか……?


 会社に通っていたころ、現職場で「メーカーの言いなりになるな!」は偉い人の共通言語でしたが、こうして、メーカーの言いなりに億単位の経営積立基金まで食い潰されてしまった鉄道会社の末路を見ると、同じ轍は踏むまいと思うのでした。。。
author by よんなん
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ニニウへ急げ!

IMGP9994.jpg 「『ニニウ』に一度行ってみたいんだ」

中学3年生の春休みに初めて北海道へ行った時、攻玉社中学・高校から北大へ進学された鉄道研究部の先輩がこう言っていました。

 ニニウ?

 ……それから4年が経ち、大学に入ってインターネット環境を手にして、ふとその単語を思い出して入力して引っかかったのがこのサイト

 いたずら描き(失礼)のようなイラストを見て以来、架空の集落だとずっと思い込んでいました。


 が、ニニウは「実在した」集落であることがあとで分かります。

 集落としては無人になったものの、キャンプ場などが整備されたようではあったのですが、道東自動車道の建設工事でそのキャンプ場も閉鎖されてどうとかこうとか……「パソ上の空論」で納得できないのなら、自分で一度見て確かめなくては。

#JR石勝線には建設中は「(仮称)ニニウ駅」だったという「清風山信号場」があります。
(昭和56年の石勝線開通時点で無人地帯だったので駅にならなかった)


IMGP0025.jpg とはいえ、まっすぐニニウを目指してもつまらないので、少々遠回りですが夕張を経由して行くことにしました。

 ……夕張駅前に「バリー屋台」なる屋台村が去年できた、と『るるぶ北海道』に書いてあったので行ってみたら……

 休みだよ!! おまけに改装中なのかユンボが目の前を掘り返してるよ!! ……やっぱり世間は旅行のオフシーズンなんですかね。

 夕張駅はレストランが入居してすっかり見栄えがおしゃれになってました。……これも去年のことらしいです。(朝日新聞の記事

 目の前にある著名電器メーカー系スキー場を誘致するため、元の夕張駅から「新夕張駅」(という駅が違う場所にある)寄りへ線路を剥がす形で移転した現在の夕張駅ですが、スキー場は電器メーカー系列が運営から撤退(というか破綻?)してリゾート再生を得意とする会社が引き受けて(というか居抜き進出)どうにか営業はしています。……が、残念ながら誰が列車で来るんだよこんなとこ、というような場所なのは確かです。


IMGP0041.jpg とりあえず昼食は「ユーパロの湯」の食堂で、店じまいをした市街地の店のレシピを引き継いだというカレーそば(680円)。
(……おいしい、、、はずなんだけど、とんでもない猫舌キラーで、全然味がわからなかったよ。。o....rz)

 温泉施設もユーパロの湯(公営?)とレースイの湯(上記のスキー場系列)が競合するなど、今にして振り返れば「ポスト石炭産業」を手さぐりしていた時期がバブルと重なって、駅が市街地のはずれへ移転したことと合わせてちぐはぐな遺産がゴロゴロしている印象はぬぐえませんでした。


IMGP0064.jpg で、清水沢駅近くにあった「羽柴秀吉後援会事務所」の立て看板。……夕張市長選ばかりは、この人は泡沫候補にならないので、さてどんな処方せんを持ち合わせているのやら。

 ……なんてことをしている間に、時計はすっかり15時半ですよ。


 まぁ、ニニウはここから帯広方面へ向かう途中にあるのさ……と地図を広げると、道道610号線には「日雨量80mm通行止」の文字。

 あの、きょう、雨なんですけど。……場所によっては「時」雨量20mmとかラジオの天気予報で言ってますよ。


IMGP0077.jpg で、国道274号から道道610号線へ入る交差点は、まさにゲートを閉めるところで、係の人に「光るニンジン棒」でダメダメと合図されてしまいます。

 いや、それ以前に「土砂災害のため占冠方面へ通り抜けできません」という看板がありましたから、どちらにせよ行けなかったと思います。

 辺りは暗くなっていましたし、そんな時間帯に無人集落をウロウロしていたら冬眠前のクマに襲われるのが関の山だよ(←マジでこの辺りは熊が出るから!!)、とあきらめて国道をそのまま東進するとカーナビの画面上に「ニニウ」の文字が。

IMGP0080.jpg ちょうどナビの文字と重なるあたりへやってくると「占冠村仁仁宇」の看板です。

 んー、ニニウと仁仁宇って同じなの? 違うの? とは思えども、とにかく辺りは暗いうえに雨が降っているのでさっさとクルマへ戻って先へ進みます。

 なにより、道路以外には何もない場所です。



IMGP0081.jpg で、さらにクルマを進めると、今度は道道610号線の占冠側入口近くになり、

「↑ニニウ方面」

という看板が出現です。

 やっぱりニニウ≠仁仁宇だった!!


 とはいえ、さきほどの夕張側入口以前に舗装すらされていなくて、まるで獣道のような道道610号線は、

「おしらせ 異常気象時等に通行止になる場合があります」
「全面通行止 警告立入禁止 土砂災害の為、穂別方面へは通行・立入出来ません。危険ですので、ご協力をお願いします。 富良野警察署 北海道旭川建設管理部」

という、お願いだか何なんだかよく分からない看板とともに、物々しい柵で封鎖されており、とにかく早い時間に来ようが晴れていようがダメだったということが分かっただけでも収穫でした。


IMGP0084.jpg 占冠の道の駅に、道東自動車道について説明するコーナーがありました。

 すでに、建設区間の両端、千歳東〜夕張、占冠以東全区間が無料通行になっているのですが、夕張〜占冠は来年秋開通予定とのことで、……当然ここも無料区間になるんですよね?

 JRの整備新幹線とは違って営業努力が1円たりとも通行料金収入に結びつかないことが分かっている区間で、民間会社のNEXCO東日本が着々と建設を進めているのも妙な話です。

 名阪国道みたいに、実質的な高速道路を一般国道ということにしてしまうのが手っ取り早いんじゃないかとは思うのですが、どうなんでしょう。


 で、その模型の中に「ニニウキャンプ場」という文字を見つけました。

 冒頭の写真は、支笏湖から千歳市へ向かう道道にて。……センターラインどころか中央分離帯がある片側一車線の都道府県道があるんですよ北海道って。
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札幌近郊ドライブ

IMGP9916.jpg 小樽に着きました。

 自動車を含む旅客はサッサと降りてしまいましたが、その後、続々と貨物トラックが降りてきて、このフェリーのメインは貨物輸送だというのがよく分かります。

 ……いつでしたっけ、「タモリ倶楽部」で回転寿司の流し撮りをやってましたけど、この写真、割りとうまく決まってません?

 それはそうと学生時代に、当時まだ官僚で経産省から国交省へ出向していた泉田裕彦氏(←現・新潟県知事!)の元へ「モーダルシフトの学識経験者」として教授から送り込まれた(=自慢)とき、「RORO船」という単語を聞いて何のことやらさっぱりだったんですが(←どこが「学識経験者」だ!)、要はこのフェリーみたいにトラックごと直接乗れちゃう貨物船のことを言うんですね。

 泉田氏とともにヒアリングをした荷主はどこも、トラック→鉄道、トラック→船舶の最大のネックに、「駅や港で積むのに1時間、降ろすのに1時間、合計2時間所要が伸びる」というのを挙げてましたっけ。
(あと、荷捌きが間に合わないと船や列車は決まった時間で置いて出て行ってしまう点)

 クレーンでコンテナをエッチラオッチラやらずにトラックごと直接乗せちゃうぶん、RORO船やフェリーは有利なんですね。


 「大人の社会科見学」を終えたあとは、とりあえず支笏湖を目指すことにします。


IMGP9950.jpg 途中、沿道にあったJRの駅に立ち寄ったりして、自動販売機に「KitacaとSuicaがご利用いただけます」というステッカーを見て、いつのステッカー? と一瞬思いました。

 ……が、首都圏のJR駅で「SuicaとPASMOとKitacaとTOICAとICOCAとSUGOCAとnimocaとはやかけんがご利用いただけます」(←合ってますよね?)というのがむしろ全国的にはガラパゴス現象なのでして、Suicaエリア以外ではこれが普通なんですよね。

IMGP9977.jpg 朝食は札幌市内の「半田屋」にて。

 サバ味噌煮(120円)、菜の花もやし(90円)、めし中(170円)、豚汁(120円)、エビフライ(60円)で合計560円。

 前にも書きましたけど「生れたときから どんぶりめし」のポスターの写真の子が実は女の子だったというのには衝撃です。自分はてっきり男の子だと思ってたんですが、創業時の重役の「娘」だとかどうとか……。


IMGP9989.jpg さて、目的の支笏湖ですが、雄大なのはよかったんですけどあいにくの雨と霧で、駐車場料金400円もばかばかしく、さっさと次を目指すことにしました。

 で、途中で見かけたのが「スキー場入口」バス停。

 ……といっても、辺りは原生(?)林で、スキー場はおろか、「入口」が示す通りの分かれ道すら見当たりません。

 なにやらそれっぽい廃道らしきものならありましたけど、、、

 次の「分岐点」バス停は、T字路のそばにあってまだ分かります。

 さらにその次「第一発電所」って、発電所はあるんだろうけど(カーナビにも「第一発電所」は出ていた)誰も通勤には使わないんだろうなぁ……と思って付近を通過したときに目に入った看板を見てびっくりです。

IMGP9992.jpg 思わずUターンしてよく見ると

「千歳発電所 王子製紙株式会社 苫小牧工場」

えー! 水力発電所って、電力会社と鉄道会社しか持ってないもんだと思ってましたよ!!


 じゃぁ、東京電力とJR東日本に続いて、次に不正取水をやるのは製紙会sy(殴)
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新日本海フェリー 新潟〜小樽航路

IMGP9872.jpg さて、新居を朝6時に出発したにもかかわらず、間に合ってしまった新潟10:30出航の新日本海フェリーです。

 公式ページを見ると、いかに豪華で優雅な客船であるかをPRしたいかのようですが、乗ってしまえば案外にも良心的なフェリーでした。

 船内の売店は、150mlPETボトル飲料が150円、350mlの缶ビールが250円、500ml缶でも330円。……市中のコンビニと同じじゃないですか。

 レストランも、ラーメン700円〜と、別にぼったくられるわけでもなく。


 こちらも、翌朝4:30までは自由の身ですから、ひとまず運転の疲れを1時間ほどの睡眠で癒したあとは、ジャージに着替えてくつろぎモードで船内を探検です。

 風呂は、浄水をこんなにジャンジャン使っちゃっていいの? とこっちが聞きたくなるほど普通の大浴場で、窓の外に粟島を眺めながらの優雅な風呂です。

 たぶん、出航直後は混雑していたのでしょうけれど、1時間ほど休んでから来たからか独り占めです。


IMGP9869.jpg で、風呂上りには売店でビールの値段が市中の値段であることを確かめるや否や、今回泊まる旅人宿対策でスーツケースに仕込んであったビールジョッキを取り出して、売店で「サッポロクラシック」と「新潟チップス(えび味)」を購入。

 「新潟チップス」は前々職で新潟県内へ足を伸ばしたときに「しょうゆ味」「うすしお味」「のりしお味」は買ったことがありましたが、「えび味」は初体験。

 そこへサッポロクラシックとは、「新潟〜小樽」航路ならではではないでしょうか。


 船室ではなく日本海に面したフリースペースの「特等席」で、うまいつまみにうまいビールを胃におさめながら、北海道のガイドブックに目を通して「予定は未定」の部分の作戦を練ります。

 海上自衛隊の士官って、航海中の休日はこんな待遇なのかなぁ、なんて。どうなんですかね。


IMGP9874.jpg 酒とつまみが尽きたら、「ビジネスコーナー」へ。

 パソコン用の作業机と電源が用意されています。(PCは持参)

 いろんな人から、私のモバイルPCのデスクトップ画像についてツッコミを受けるんですが、もともとはそっち方面のマニアだ文句あるか! いまの勤務先のほうがむしろ邪道なんだよ!!
(就職活動のときはこの会社受けなかったけど)


 ……これでインターネット環境があれば文句のつけようがありませんが、さすがにそれは無料では難しいというものでしょう。

#大洗〜苫小牧航路には衛星回線を通じて「有料」でネット接続ができる環境があるらしいんですけれども、持参したPCで接続できるのかは謎
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旅立ち

IMGP9864.jpg 「次の診察は2週間後です」


 お世話になっている心療内科クリニックの先生の、この一言ですべてが始まりました。

 次回診察は2週間後の11月18日(木)。

 オリックスのマイカーリース「いまのりくん」で借りているマイカーをオリックスへ返却するのが11月22日(月)。


 この間にやるべきことといえば、マイカーを使った最後のドライブ旅行以外に、何があるというのでしょう。


 「うつ病」(というか「双極性障害の疑い」)で毎日が日曜日でヒマを持て余しまくっているとはいえ、復職してしまえばそんな日々は泡と消え、再び土日と祝日を待ちわびる日々になることは分かっています。


 11月4日(木)の午前に診察が終わって、翌5日(金)夜には、新潟〜小樽往復のフェリーの手配や、札幌在住・在勤の早大鉄研同期のアポを取り付けるなど、あらかたの手配を終えました。

 ……「それだけの決断力があればいつでも復職できるよタカハシ君」という言葉が、今の自分には一番怖いです。(ぇ


 さて、手配するものは手配すれども、準備がなかなか進まないのが自分の悪いクセで、7日(日)午前10:30新潟発のフェリーにマイカーと一緒に乗り込むというのに、当日の午前2時ごろまで持ち物は何も準備していなかったんですから!

 案の定、4:45に新居を出発したものの、首都高で高島平辺りへ来たところで、あろうことか持病の薬を持ってくるのを忘れたことに気づき、さっそく引き返します。

 あー、関越に乗る前でよかった……とは思うものの、90分のロス。


 10時半に新潟港を「出航」するフェリーに乗るのに、千葉県北西部の某地域にある新居を改めて出発したのは午前6時ですよ! 旅行会社からもらった「案内書」には「午前9:00集合」と書いてあるのに!

 3時間で東京近郊〜新潟をドアツードアで行こうなんて、新幹線に乗るしか手段はないはずなのに。


 関越道を、「経済速度」をはるかに上回る速度で疾走し、マニュアルの軽自動車なのにリミッター(?)が動作してアクセルを踏んでもエンジンが加速しない、という初体験をしつつ(←どんだけすっ飛ばしたんだ!)、とにもかくにも新潟を目指します。

 「集合時間に間に合いそうもないんですけど待ってもらえませんか〜」と、何度か休憩したSA・PAから電話をしたのですが、フェリーターミナルの受付電話は日祝休業の自動音声が流れるのみです。(ひどい!)


 カーナビには、大泉JCTから関越に乗った時点で到着予定時刻が「11:25」などとありえない時刻が表示されていたのが徐々に縮まって、新潟県に入るころには出航前の時刻が表示されるようになりました。

 逆に、目の前に乗るべき船があるのに受付を終了している、という最悪のパターンを想定しつつ、とにかく新潟へ向かい、フェリーターミナルに着いたのは10:10頃。

 集合時刻から1時間以上も遅刻して、果たして大丈夫なのかと思いきや、実際には淡々と乗船手続きを済ませて粛々とマイカーを桟橋から乗船させて終了でした。……あまりのあっけなさに、脱力感極まりないです。


IMGP9866.jpg とはいえ、自分のクルマが乗り込んだ直後に桟橋との連絡口が閉じられるのを目の当たりにして、うわー、危なかった……と思うことしきりでした。

 なにせ、新潟〜小樽航路は月曜運休なので、これに乗り遅れると小樽着を2日後にするか、青森まで自分で運転して青函フェリーに乗せるしか選択肢がなくなります。……それより何より、前金で支払っている今日のフェリー代金がチャラになっちゃうんですから。


 ひとまず乗ってしまえば翌朝4時半の小樽着はほぼ約束されたようなもので、実は道中でオービスに引っかかっていたとかで帰宅時にキップが届いていようとも、こちらのものです。

 18日までに帰宅して22日にマイカーを返却してしまえば、免停だろうと何だろうと知ったこっちゃありません。


 というわけで、道中記は続きます。
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ホーバーに乗りました

IMGP8008.jpg 大分に来たのは、今月いっぱいで運航休止になる大分空港のホーバーフェリーに乗るためです。

 ホーバーというか、ホバークラフトは、瀬戸大橋ができる前はJRの宇高連絡船で急行便にも使われるなど比較的あちこちで乗れた乗り物だそうですが、現在は大分空港〜大分ホーバー基地を結ぶ航路だけです。

 私はまだ乗ったことがなくて、今月末で日本国内から定期航路がなくなるのなら、というわけで、昨日の泊まり勤務明けと今日の休みを利用して1泊2日の行程でやってきました。

 羽田〜大分は、福岡線などと違って個人で航空券を買うとべらぼーに高いですが、Yahoo!トラベルで探したら往復航空券にビジネスホテル1泊がついて28000円の旅行パック(10日前まで受付可)があり、今回はこれを利用しました。


 きのう夜、大分空港に着いて乗った便と、けさ大分ホーバー基地7:55発の便で空港へ1往復したときは、定員105人のところ乗客は30人前後とガラガラで、あと5日で終了するのに寂しいもんだな…と思っていました。

 が、午前中に高崎山へ行ったり大分市街で昼食を済ませるなどして、午後に再びホーバー基地へ来ると、平日だというのに人だらけです!

 ほとんどは大分に住む人と思われる家族連れで、私のようなマニアはむしろわずかなのが意外でした。……よほど大分市民に親しまれていた乗り物だったのでしょう。


DSC00923.jpg 改札は出発5分前からなので乗ったらすぐ出発でしたが、着いた後は見学会・撮影会状態です。

 折り返し便の改札時間になってホーバー会社の人が「そろそろ建物へ…」と言いに来るまで、わずかなマニアと大勢の家族連れが記念撮影に余念がありません。

 なにしろ、水陸両用の乗り物というのがめずらしいです。

 乗り場が陸上なのはもちろん、大分空港から海までは650mほどの「航走路」という“ホーバー専用道路”のようなコンクリート敷きの地面を走るんですよ。


 最後に乗った、大分基地→大分空港の便は補助席まで使うありさまで、昨晩と今朝のガラガラぶりがウソのようです。

 実は、先週末に職場の先輩もホーバーに乗りに大分へ来たそうで、週末は積み残しが発生していたとか。


 そんななかで一番前に座り、30歳にもなって目をキラキラさせていたのは私です。(笑)


IMGP8110.jpg “葬式フィーバー”で大盛況、といったところですが、運行休止が発表されるまではガラガラなのが通常だったのでしょう。

 それに昨晩は、空港は静かだったのに大分市内が強風で、大分空港〜ホーバー基地に所定29分のところ50分かかってしまいました。(一度基地に上陸したのにすぐ海へ引き返した!)

 バスが大分空港〜大分駅を60分で結んで運賃1500円ですから、ホーバーの運賃2980円(さらに、ホーバー基地から大分駅までの連絡バスが所要16分160円)の意味が全然なくなってしまう計算です。

 365日いつも好天に恵まれるわけではありませんから、不便な点もありそうです。

#ホーバーに乗りに来た私は、長く乗っていられて楽しかったですが。

 ほかにも、常に空気を下部に噴射して浮き続けるので燃費も悪いでしょうし、騒音がすごいです。

……空港乗り場はともかく、大分の市街地から離れた「ホーバー基地」を設けなければいけなかったのは、きっとこの騒音のためもあるでしょう。

 乗り物としては楽しいので、たとえば大分で引退した後は東京で水上バスの代わりに遊覧運航しては、、、と素人考えが浮かぶものの、やはりこの騒音がネックになると思います。


IMGP8130.jpg 2枚目の写真は、船内に掲出されていた「JALビジネスきっぷ」の広告。

 東京の浜松町駅には、同じデザインでセリフが「モノレール1本乗り遅れてしまった」というものがあり(←写真)、各地で広告を出す乗り物に合わせて作っているようです。

 この“ホーバーバージョン”の広告も、ホーバーフェリーの運航終了と同時に過去のものになるわけですね。
(JALという会社も過去のものになりそうな気がしなくもない今日この頃ですが)
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トキハデパート

IMGP8065.jpg ガイド同期の某嬢がいくつか教えてくれた、大分での飲食スポットのひとつが、デパートのトキハ7階のファミレス。

 「トキハ」は大分ローカルのデパートなんですけど、群馬の「スズラン」よりも断然規模が大きくて、「トキハわさだタウン」という郊外型ショッピングモールも運営している、“地方百貨店の雄”のような企業です。
(さすがに最近は減収に悩まされているようですけれども)

 デパートの食堂といえば「お好み食堂」のイメージがある一方で、トキハは「ファミリーレストラン」と称しているんですね。

 …言われてみれば、和食から洋食までそろっていて、このご時世ドリンクバーまでありますから、業態としては実はお好み食堂もファミリーレストランも同じだ、と気づかされます。

 ただ、入店時に食券を購入して、席に案内された時点で半券を渡し、注文した料理と残りの半券が引き換え、というシステムはいかにもデパートのお好み食堂そのまんまですが。


IMGP8066.jpg 店内のあちこちで目立つのが、JR大分駅の時刻表。

 スズランの店内に高崎駅の時刻表が貼ってあるのなんて見たことがありませんが、こちらは大分駅から歩いて5分くらいと近いからですかね?

 それに、意外に本数多いんですね、大分のJR線は。

 豊肥本線や久大本線も、おおむね1時間に2〜3本の運転なのに驚きです。

 ……高崎からの信越線は1時間に1本です。。。orz
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