喪中ではあるのだけれど

 今年の1月に母方の祖母がこの世を去ったので、こんどの正月は年賀状のやり取りをしないのが建前です。

 ……そうはいってもこのご時世、年賀状の役割は、本当に新年がおめでたいので賀状を送るというより、あまり連絡を取らない人に年1回ハガキを出して近況を知らせる格好の機会、という性格のほうが大きいのかなぁ、と思うのです。

 それに、年賀状を誰に出すかといえば、前年に年賀状をくれた人に出す人も少なくないのではないでしょうか。

 喪中云々をきっかけに年賀状のやり取りが止まる相手も当然出てくるはずです。


 なにしろ、事の始まりは今年の1月ですし、もう「およそ1年」経過したからいいんじゃないか、とか、働き盛りの最中に家族を残していなくなってしまったのではなくて92歳で大往生だったのだし、丸々1年も悲嘆にくれている必要が果たしてあるのか、などなど都合のよいように考え始めてしまう始末であります。

 先月の初めに浦安へ帰ったとき、私の分の喪中ハガキをどうするか両親から聞かれたのでそう答えたら、30近くにもなって妙なことを言う子だ、というような顔をされましたが。
(当たり前)


 そんなわけで自分の分の喪中ハガキがまだないので、さてどうしたものか…と。

 こういうときに近況を知らせる「寒中見舞い」は松の内を過ぎないと出せませんし、そろそろ年賀状の受付も始まりますから、あと1週間も放っておくと年賀状が届いてしまいます。

 まぁ、高崎の寮に届く分には特に構わないんですが、浦安の家にどっちゃり届いてしまうと面倒なことになりそうです。


 こういうときに「クリスマスカード」というのは都合のよい代物ではあるんですけど……そもそもクリスマスというのが私にはどうにもピンと来ない日ですから。ねぇ。
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閉架式図書館でも便利

 国会図書館へ行きました。

 国会図書館はすべて閉架式で、読みたい本やら資料は係の人に持ってきてもらわねばなりません。

 一方、某早稲田大学図書館は、基本的に全書架に入れます。(一部の貴重書などを除く)
 学生時代、キャンパスツアーガイドだった私は、この「開架式」が某大学図書館の特徴だとPRしていたものです。


 さて、久々に国会図書館へ行ってみると、何年か前まではひどく面倒だった閲覧・複写申し込みが、検索用パソコン上でできるようになっていました。

 学生時代に来たときは、

・コピーしたい記事が載っている雑誌の閲覧を申し込む
    ↓
・30分くらい待って、持ってきてもらう
    ↓
・当該の記事を見つける
    ↓
・複写を申し込む
    ↓
・また30分くらい待つ(または、後日受け取りや郵送受け取りも可)
    ↓
・代金と引き換えに受け取り
    ↓
・原本の雑誌そのものを返却

だったんですけど、国会図書館は、雑誌そのものだけでなく雑誌に載っている記事(論文)ごとに目録ができていて、きのうは

・端末上で、コピーしたい記事を見つける
    ↓
・端末上で当該の記事だけ複写申し込み
    ↓
・1時間くらい待つ(別の本を閲覧申し込みして読んでいればよい)
    ↓
・代金と引き換えに受け取り

で終了でした。
(端末上で申し込めるのは白黒コピーのみでしたが)


 国会図書館の「登録利用者」になれば、ネット上で記事検索→ネット上で複写申し込み→郵送受け取り、も可能なんだそうで。


 国会図書館は複写料金が高い(1枚25.2円)ものの、以前と違ってここまで「全部やってもらえる」となると、少しは納得してしまったりもするのです。

 それと、国会図書館の複写サービスは「日本キリスト教奉仕団」という団体に委託されていて、後日受け取り・郵送受け取りにすると、障害者雇用にも一役買うことができる(らしい)という一面もあります。


 こうしたサービスを利用してみると某大学図書館の「開架式」は、聞こえはよいけれど、すべてセルフサービスってことなんですよね。
(もちろんコピー代なども安いんですが) 
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ポストドクター

 7月3日(火)の「クローズアップ現代」がポストドクターに関する話でした。
(ポストドクターとは→Wikipedia

 今回は、理系のポスドクに焦点を絞った話でしたけど。

 この30分で出てきたのは

1.東京大学の某研究室で研究を引っ張っている7人は全員ポスドク
2.生活のために研究を捨てて無関係の分野で営業マンになった博士
3.博士を採用しようとして頓挫した企業
 (↑どう見ても味の素です。本当にありがとうございました)
4.博士課程の学生に企業活動を身に付けさせる東北大学の取り組み
5.博士を活用できている上司がいる企業の例

と、結構中身の濃いものでした。
(短い番組なのに中身が濃いのがこの番組の特徴ですが)

 私が納得したのは「3.」の企業の担当者のコメントです。
 ナレーションで、この企業が博士を募集して定員の20倍もの応募があったにもかかわらず採用にいたる人材がいなかった、自分の専門以外のことになると具体的なアイデアを出す訓練を受けていない人が多かった、と紹介したあとに、

企業の担当者:
「私たちが求めている研究者というのは、自分で研究のプランを作って、大きな目標を立てて、それを実行に移せる人です。私たちは35歳の人を22歳で採用した人と同じレベルでは扱いません。やはり35歳なりの能力およびその将来性を期待します」

と続くのです。

 大学に35歳まで居続けたんじゃ、そりゃそうだろうなー、と思うのです。
 私自身については、よくあれで修士が取れたと思うレベルで大学院を出た(というか、追い出されたに近い)ので、そもそも博士課程に進める水準ではなかったと思っていますが。(笑)


 大学院の研究室の環境というか、特徴はというと、個人的に体験して実感した限りでは以下のようでした。

 ほとんどの研究室では1〜3年なんかで成果が出るような研究はしていませんから、学部の研究室配属後1年、あるいは修士2年では、研究は完結しません。

 私は偶然にも研究室での新研究テーマの立ち上げに関われました(で、大した戦力にならずに終わった)が、そうでなければ、研究室で先輩方が取り組んできた研究を数年間だけ引き継いで、途中経過を論文にして学位をもらい、後輩へ引き継ぐことになります。

 そこで求められる能力とは、プログラミングなどの計算処理能力や実験のための労働力であって、アイデアを出す能力や、問題を認識する能力ではありません。…シミュレーションをするときのモデルづくりで若干そういう頭を使うかもしれませんが。


 私立大学の場合、大学院生はさらに教員の仕事も一部します(学部生の指導、ゼミの指導など)。授業のTAは時給1200円が出ますが、これら研究室内の手伝いは無給です。

 はっきり言って、手足として使われるなら、こんなところへ学費を払って通うより、企業から給料をもらって同じことをしたほうがよほどマシだと思っていました。


 実際に就職をしてみると、ある程度の規模がある企業の場合、↑の担当者の言葉どおり、学部卒・修士卒に対する人材育成はかなり長い目で見た手厚いもののように思います。
……逆に言うと即戦力としては扱われないので、なかには「干されている」と不平を言って辞める人もいますが。


 アイデアと言えば、私の勤務先では「アイデア提案制度」があって、提出が盛んに奨励されています。
 一口にアイデアと言っても、雲をつかむような絵空事ではなく、自分で実行したような小さくても地道なアイデアのほうに重点が置かれています。

 大学の研究室では、この程度のアイデア発案+実行力すら養われない気がします。
(学生時代の私は、自分の手に負えない大風呂敷ばかり広げて窮地に陥って終わりました)


 とはいえ、同じ理系でも学科によって性格は異なるでしょうし、大学によっても雰囲気は変わってくるでしょう。
 ↑の「5.」のように博士を活用できている会社もありますし、逆に、20代前半の新卒者を即戦力にして半ば使い捨てのようにする会社もあるでしょうから、一概には言えないはずです。

 ただ少なくとも、博士課程には、高校を卒業→大学を4年で卒業→そのまま修士課程2年→さらに大学に残って博士…という画一的な人ばかりではなくて、高等専門学校などを経ての飛び入学だったり、いったん社会人を経験していたり、いろんな人がいたほうがいいんだろうな、とは思うわけです。
author by よんなん
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お客さまは「王様」ですが…

 「お客さまは神様です」とは三波春夫の言葉ですが、実際には「王様」と言ったほうが的確ではないか…という方がいました。

 神様は決して下々の者に無茶を要求しないに違いなく、王様なら中には暴君のような人もいるだろう、ということだとか。

 うまいこと言うなと思ったものです。

 きょうセントラルの玄関で、「入会の資料があったら欲しいんだけど」と、両手をポケットに突っ込んだ「上から目線」でスタッフに告げる30代くらいの男性がいました。

 どこぞの社長さんか成金か、という態度ですが、身なりはそうでもなく。

 …いくら客と従業員の関係とはいえ、人に物を頼む態度ってものがあるだろうよ、と(同じ客の立場として)思うのです。

 どこかの鉄道会社みたいに、どっちが客だか分からないような場面で怒っているならともかく、セントラルスポーツの従業員はよくやっていると思うのですけれども。


 第三次産業に従事する人が3分の2を超える(平成17年度国勢調査)この世の中、プライベートでは消費者でも出勤すればサービス業の従業員、という人が大半のはずです。

 小学校の先生じゃありませんけど、「自分がされて嫌なことを他人にしてはいけません」って言葉がそのまま当てはまるケースでしょう。


 もしかしたら、社会人になる前はそんな人じゃなくても、就業してからお客さま応対をする中で、「消費者はここまで強い立場で出ていいのか」と妙な勘違いをしてしまう人もいるのかも分かりませんが。


 話は少し変わって、新聞を賑わせている北海道の食品加工卸会社の話。

 社長が「冷凍食品を半額で買う消費者も悪い」と“暴言”を吐き、息子の専務が撤回したそうです(読売新聞の記事)が、商品を適正価格で買わないと粗悪品が出回るのは当然の帰結だと思います。

 かつて北海道の乳業メーカーが同じように問題を起こしましたよね。牛乳だってスーパーマーケットでは特売品の代表みたいな商品です。


 じゃぁ、メーカーや流通が何の工夫もしない物価高の世の中を容認するのか、といえばそんなことないんですけど、実は消費者が寄ってたかって虐めているのはどこかのお金持ちでもなんでもなくて、ああいう零細企業だったり、普通のサラリーマンだったりするんだよな、とふと思うのでした。
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PHS派の憂鬱

 セブンイレブンの電子マネー「nanaco」を持ってみようかと思ったはよいものの、チャージがレジでしかできないと知って、煩わしいなぁと結局やめました。

 セルフサービスでチャージができるのは、「nanacoモバイル」のほうで、対応している携帯電話の端末が必要なんですよね。

 おサイフケータイといえば「モバイルSuica」で、こちらでも「モバイルSuica特急券」などという、カードタイプにはない新しいサービスが始まることが先日発表されました
 それに、従来からネットショッピングでの決済は「モバイルSuica」限定の機能です。

 なにしろ、おサイフケータイの場合、1台で複数の電子マネーサービスを利用できるのが好都合です。
 Suicaなどは他のICカードと重ねてタッチしてはいけない(東海道新幹線利用時は2枚重ねでタッチする模様ですが)ので、財布の中に複数のICカードを入れる場所に気を遣うんですよね。

 ……ところが、我らがウィルコムからは「おサイフケータイ」対応機種が登場する気配もありません。


 カードタイプのICカードと違って電池が切れたら使えないなど不便な点はあるものの、またPHSが置いてけぼりかよう、と思うのです。

 あ、ドコモのPHSが来年1月7日24時でサービスを終了するという知らせが届きましたね。
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5万人中30人でロックアウト

 早稲田大学が「はしか」による全学休講を決めたそうで。(公式ページ
 おまけにキャンパスは立入禁止だとか。

 いくつかの大学で休講措置がとられているというニュースを聞いて、最近の早大だったらやりかねないな、と思っていたら案の定で、ばかじゃねーのと思うのです。

 …早大生や大学当局がばかなのは今に始まった話じゃありませんが。

 留年覚悟で自主休講するなり、欠席を認めるなり、最高学府だったらそんなの学生と個々の教員の判断に任されてしかるべきじゃないか、と。

 じゃぁ、その辺の会社が、ほんの一握りの社員が感染したからってロックアウトするんですかね。その社員を休ませるだけだと思うんですけど。

 そのうち、社員が30人「はしか」で休んだら電車も止まるに違いありません。


 何よりばかげているのは「課外活動の禁止」。
 ロックアウトですから、学内施設が使えないのは百歩譲るとして、学外での活動について大学当局があれこれ口を出すなんて、ママから離れられない慶大生並みの扱いです。

 早大生もそんなお子ちゃま扱いになっちゃったんでちゅねー。ばぶばぶ。


 おまけに、報道によれば、

> 優勝をかけた東京六大学野球の早慶戦を6月2、3日に控えた野球部など、43運動部の部員については、既往歴か、抗体検査で免疫があると確認されれば、活動を認めることにした。免疫がない場合には、予防接種を受けて医師が許可すれば活動できる。
(読売新聞)

と、野球部をはじめとする競技スポーツセンター(=他大の「体育会」に相当)の各部はいいなんて、ご都合主義もよいところです。

 とにかく学生をばかにしすぎです。

 やるんだったら徹底して、さっさと早慶戦で2戦とも不戦敗して、慶大と(来週末の試合結果によっては明大も)の8勝2敗どうしのプレーオフもそれぞれ不戦勝を献上すればよいのですよ。


 仮に野球部はOKで試合は行われても、当然ながら、いちょう並木の入場列には職員と警備員を総動員して「学外も含めて課外活動は禁止です」「外出を自粛してください」と、学生を追い返すんですよね? よね?

 だって、感染が拡大したら大変なんでしょ?
 「二次感染を防止することが最優先」なんでしょ?

 課外活動禁止+学生に対して外出を自粛するよう宣言した以上、キャンパス内より増して人口密度が濃くなる神宮の学生席に早大生が集まるなんて、何をしてでも回避させないと整合性がありません。

 あ、それ以前に、野球部と応援部は活動できても、早慶戦支援会や全早連が活動できない(活動させない)から、いちょう並木に入場列が作れない…というか、入場券が発売できませんね。(実際に入場券発売の延期が決まってますが)

 きっと、学生席は招待券などで入場するわずかな学外者と応援部員だけになるんでしょう。


 そのくらいばかげていて、実効性のない措置だってことです。
 現時点では今月29日までの措置なので、来月2日・3日の早慶戦には影響しませんが。

 …って、OBが息巻いたってどうしようもないんですし、実際には学生は言うことなんか聞かないんでしょうし、休んだって単位が来るんだから、社会人学生が怒る程度であとはみんな喜んでるのが実情だとは思いますが。
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アンテナ次第で左右されるリサーチ

 リサーチってほどのものじゃありませんけど…。

 群馬にいて「よく見かけるクルマ」って、スズキのワゴンRだと思ってました。

 レンタカーで軽自動車を借りると同型のマツダ「AZワゴン」(=スズキがOEM供給している)が来て、よくできた軽自動車だなと印象に残っていましたし。

 一方、昨年末に早大鉄研の後輩のパジェロミニに乗せてもらったとき、「群馬でパジェロミニは見かけませんか?」と後輩から聞かれたものの、いやー、群馬で軽自動車といえばワゴンRでしょ…なんて言っていました。

 さて、先日、久々に軽自動車の値段など調べていたら、49万円〜だったスズキのツインが実は生産を終了していて、今はどうやらスバルのプレオが新車では一番安いクルマらしくて、そういえば○○さんが乗ってたっけ…なんて、「プレオ」というクルマを妙に意識するようになりました。


 そうしたら、その辺を歩いていると実はプレオもワゴンRに負けないくらいたくさん走っているのを見かける、というのに気がつきました。

 そんなの昨日今日に突然プレオが増えたはずもなく、つまりそういうアンテナを張って見ていなかったから、というだけに過ぎないんですね。

 市場の流行に対する個人の印象というものがどれだけいいかげんなのか、思い知らされるというものです。

 まぁ、それでもパジェロミニはあまり見かけないんですけど…。(^^;)


 そういえば、このあいだ浦安の家に帰ったとき、テレビの売れ筋はどんなタイプかという話になって、父が「32インチ以上の大型を買うのが『普通』だ」と言うのに対し、はぁ? そんなでかいテレビ、どこに置くんだよ、何が「普通」だよ、と思ったものです。

 が、父が想定している「普通」は、子供がそろそろ独立する頃合で、家もそこそこ広く使える、という家庭なんですよね。

 私にとっての「普通」は、一人暮らしとか、あるいは結婚したばかりで狭いアパートとか社宅住まいとか、そういう環境です。

 アンテナの張り具合でこうも違うわけで、違うアンテナを持っている人と会話をするときは、それを認識しておかないと妙な食い違いが起こりそうです。
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再放送やDVD販売のないTV番組…

 先日のNHK「クローズアップ現代」で同業他社が取り上げられたと耳にしました。

 クローズアップ現代の再放送は当日中にBS2でやるのみなので、次の日以降になって知ったところでもう後の祭りです。

 テレビ東京で毎週火曜の「ガイアの夜明け」は次の日曜日にBSジャパンで再放送があるので、4〜5日のうちに耳にすればなんとかなるのですが。

 毎日生放送(+1時間遅れで再放送)をしてそれっきり、という番組の割には内容が濃いので、何とかして見たいわけですが、偶然録画していた人を探して個人的に見せてもらうしかありません。


 著作権の問題が気になるものの、こういうときに動画投稿サイト……と思って探したものの、今回の放送は誰もアップしていないようですし。

 こういうのって、事前にアンテナを高くしておくしかないんですよね。

 とはいえ、見るべき番組がほとんどないのに毎日テレビ欄をチェックするのも非現実的ですし、見ないことがほとんどでもHDDレコーダに録画しておくのが最良なんでしょうか。
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仕事の本籍地

 今年はじめにあった勤務先での部課長面談で

「仕事の軸足を置く『本籍地』を、育成期間中に作ってほしい」

というアドバイスをもらいました。

 勤務先の会社は手がけている事業も極めて幅広いですし、おまけに異動の希望と反した発令(特に勤務地)が目立つことでは定評があるので「言われればどんな仕事でもしますし、どこでも行きます」と言ったんです。

 一見すると意欲的でも、ある面では受身な姿勢でもあります。
 そんなので社会人として成長できると思うなよ、となってもおかしくないわけでして。

 おまけに、技術系枠で採用されているのに広報やりたいなんて言い出したので、なおのこと出身部門のプロでなきゃ話にならないのでしょう。


 さて、そんなことがあって3か月ほどたった先週、テレビをつけたら都知事選の政見放送を流していて、浅野氏が

「私の本籍は福祉です」

なんて言ってると、都知事選の有力候補でもこういう言葉使うのかー、とアンテナが反応したりするわけです。

 同じ言葉でも別なルートで耳にすると、より納得してしまうんですよね。

 実際には「浅野 本籍は福祉」でgoogle検索すると懐疑的な論調が上位にヒットするんですけど。


 とはいえ、かつて大学で機械工学科の教授が「スペシャリストはゼネラリスト」なんて言うのを、視野の狭そうな学科の雰囲気に「嘘だッ!!」とか思ったのはさて置いて、今後は少し意識してみるといいことがあるやも…なんて思ったりしたのでした。
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「若手にも仕事を任せてもらえる会社ですか」

 就職活動時の説明会では、学生からのこういった質問を何度か耳にした記憶があります。

 で、先週月曜(4/2)の読売新聞が一面トップに

国交省がキャリア速成指南書、入省3―4年で一人前に

という記事を載せていて、ん? と思いました。

政府が掲げる公務員の能力実績主義を見据え、同省は早期育成で若手登用を進めて、優秀な人材が「能力を発揮できない」として民間に流出する傾向に歯止めをかけたい考えだ。

 さすがの中央官庁でも、たとえば財務や警察キャリアが20代で税務署や警察署の署長、なんてのは過去の話だそうで、Wikipediaの「キャリア(国家公務員)」の項目にも

「様々な批判を受け(第一線の職員達からは“現場を知らぬバカ殿”との陰口も聞かれた)、現在では20代で署長になることは無くなった」

とあります。
(「第一線の職員」の「陰口」は、フリーの百科事典ゆえの記述といった気がしますが)


 どうなんでしょうね、私も社員数万人という企業で「本社採用」という立場のサラリーマンを始めて3年経ちましたけど、振り返ってみると入社3〜4年程度で「『能力が発揮できない』となげく優秀な人材」って、実は単なるうぬぼれで、実際にやらせてみれば「現場を知らぬバカ殿」でしかないんじゃないのかね、などと思ってしまうのですよ。

 私の勤務先で本社採用の「育成期間」が同業他社に比べて長いのは、まさに「現場を知らぬバカ殿」批判の反省でもあったはずですし。

 まぁ、入社同期(すでに退職)のブログに「同期はいっせいに閑職に異動させられました」「まるで邪魔者であるかのように異動させられた」とか書いてあると、ああ、国土交通省もきっとこういう「優秀な人材」に手を焼いているのだな、と合点するわけです。

 私は本社採用でも事務系枠ではなくて技術系枠で採用されたので、彼らの言う「閑職」がどんな仕事か身をもって知る立場にはありません。

 が、本当にヒマで「能力」をもてあましているのなら、何か創造的な「暇つぶし」を考えるのも仕事の一つではないのか……なんてのが、まさしく「現場を知らない」から出てくる評論家的な戯言に違いないわけでして。(すみません)

 
 じゃぁお前は毎回定時退社できて、しかもそれが平日の昼間という環境下で何をしてるのか、と言われると……くたびれて帰って寝てることがほとんどですし。(^^;)


 ま、冒頭の記事によれば、今回の国土交通省のそれは「能力実績主義」の一環のようですから、やらせてダメなら能力相応の箇所に配置し直せば済む話です。それはそれで一つのやり方なのかもしれません。

 ただ、仮に「やらせてみる」といったって、そんな責任と影響力のある仕事に半年や1年で結果が出るとも思えませんし、ダメだと分かる頃にはすでに入社(入省)6〜8年で、そこからふり出しに戻るわけですよね。

 自称「優秀な人材」にそれを分からせるには、ちょいと無駄が多い気もします。

 私のような未熟者には、今の勤務先のようなシステムでちょうどよいような……って、会社に丸め込まれ過ぎですか?
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