保育園を休園する自治体と登園自粛にとどめる自治体

 先月の話ですが、船橋市も4月21日から保育園が臨時休園になりました。

 ただ「医療従事者や社会機能を維持するために就業することが必要な方、ひとり親などで仕事を休むことが困難な方、事情により家庭での保育が特に困難な方等」は引き続き同じ保育園を利用できる、という、後述する自治体に比べればかなりゆるいもので、申請書を出して引き続き利用しています。

 ちょうど20日から妻が再就職予定で慣らし保育中だったので、妻が就業日の日延べをお願いしたところ断られていました。(ただ、どうしても預けるところがなければ事業所内保育所が利用できるとのことでした)


 小学校以上の学校が休校するなか、保育園をどうするかは自治体によりかなり違いがあります。

 これはひどいと思うのは渋谷区で、特別保育の対象は「世帯全員が警察官、消防官及び医療従事者のご家庭等」とかなり厳しく設定していて、非常事態のなかではこの3つの職業があれば社会はまわると言わんばかりです。(渋谷区公式ページ

 実際にどのような運用がなされているのか知りませんが、「世帯全員」ということは、保育園に通う子がいる時点で「世帯全員」が「警察官」「消防官」「医療従事者」ではない(子は世帯の一員だけど職業に就いていない)のでは? という気もして、誰がこんな日本語を考えたのかということも含めて、(自分が影響を受けるわけでもないのに)はらわたが煮えくり返る思いです。

 渋谷区の休園は4月10日からで、緊急事態宣言が4月7日に出て3日後から、とちょうどスーパーマーケットで買い溜め騒ぎが起きていたころです。

 都知事は「お店は普通にやっていますし、物流も止まらないので心配はありません。買い溜めや買い占めなどは、むしろ避けていただきたいと思います。大丈夫です」と語りましたが(食品作業新聞社のニュース)、渋谷区のような自治体があっては、スーパーマーケットの従業員が出勤できない=「お店は普通にやれ(営業でき)ない」ことになり、買い溜めの抑制など呼び掛けられたものではないはずです。


 千葉市は「登園自粛」にとどめていて、千葉市の熊谷市長はFacebookへの投稿

>千葉市では、保育を必要とする児童に必要な保育を行えるよう、「休園」ではなく「登園自粛」としております。一律に「休園」として各家庭から詳細に保育を必要とする理由を聴取するという方法もあろうかと思いますが、保育を必要とする理由は人により様々であり、原則「休園」とすることによる「歪」が生じることが懸念されることから、現時点では「登園自粛」を継続いたします。

と述べていて、まさに「保育を必要とする理由は人により様々」に尽きる、と思いました。


 一方、何らかの理由で「この時期に子を保育園に行かせたくない」と考える親にとっては、「保育園が休園ならば仕事を休んで家で子の面倒をみられる」という事情もあるのかもしれません。

 そういう点では、船橋市のような「申請を出せば利用できる休園」もありなのかもしれませんが、妻に聞くと、娘と同じ保育園に通っている同僚の方が預けられずに無認可保育所に預けているという話です。(事業所内保育所も必要な人全員の子を預かれるわけではないのでしょうか)

 申請をしたが認められなかったのか、「我が家は特別保育の対象ではない」と思い込んで申請をしなかったのか、そこまでは分かりませんが、結局そういう家庭が発生してしまうので、やはり千葉市のスタンスがしっくりくる気がします。
author by よんなん
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