尖閣諸島漁船衝突問題

 普段は、実際に見てもいない事件についてあーだのこーだの述べるのを主題にするのは、このブログではあんまりやらないんですけれども。


 自分は、「検察が国内法に基づいて粛々と手続きを行った結果」だと信じたいですね。

 実際、珍走団(またの名を暴走族)がパトカーの停止命令を無視して衝突→「公務執行妨害」に道交法違反あたりのオマケがついたところで、前歴なしで特に背後組織(暴力団など)につながる重要人物でもなければ、警察署で数日お灸をすえられて釈放、ってところが実情だと思うんですよ。(そんなことありませんかね?)


 政府の対応で素晴らしかったと思うのは、前原外務大臣が「尖閣諸島に領土問題は存在しない」と明言し、クリントン国務長官に尖閣諸島が日米安保条約の適用対象である言質を取り付けたことです。

 一方で残念なのが、仙谷官房長官が22日午前の記者会見で

「戦略的互恵関係の中身をいかに豊かにするかが一番重要だ。そういう判断に基づいて対処しなければならない」

……要は、中国漁船がわが国の領海内で何をやらかしたか、ということより中国さんと仲良く(?)やっていくのが最重要で、それを判断基準にして政府は動きますよ、なんて言っちゃったことですよね。(さすが社会党出身!)


 今回の事件を(あくまで)“中国側の視点で”見れば、構図としては、北方領土近海で日本漁船がロシア当局に拿捕されるのに似ていると思うんです。そりゃぁ、日本政府だってロシアに漁師さんを無条件で早く返してくれって言いますわな。

 ただ、中国当局のパフォーマンスが上出来で、見事に我が国の足元をピンポイントで見ている、という点で外交(というか情報収集・分析)能力の差を見せつけられたなぁと思いました。


 …っていうか、それ以前に今回の容疑は「公務執行妨害」どころか「領海侵犯」じゃないの? と思いませんか? 私は思いました。

 それがWikipediaによると、単に航行するだけなら漁船だろうが不審船だろうが軍艦だろうが潜水艦だろうが国際法上は「無害通航権」が認められて、「領海侵犯」は問えないんだそうです。……はじめて知りましたよ。

 どうりで、日本の領海内に中国の軍艦やら潜水艦が平気で出没するわけですね。


 それこそ、我が国の国内法である海上保安庁法第18条では、

海上保安官は、海上における犯罪が正に行われようとするのを認めた場合(中略)であつて、(中略)財産に重大な損害が及ぶおそれがあり、かつ、急を要するときは

停船や拿捕、乗組員の下船等の措置を講ずることができる、となっています。

 つまり、漁船が違法操業をする寸前で阻止しようとした海上保安官に対する「公務執行妨害」であれば、「領海侵犯」を持ち出すのは難しいのではないでしょうか。

 もし、ただの漁船が日本領海内で魚を捕り始めるまで逃がしておいて「領海侵犯」で捕まえろ、と言うならば、まさしく海上保安庁職員の正義感を逆撫でする考えだと言わざるを得ないでしょう。(ただの漁船ではない不審船が相手なら作戦として考えられますが)

 ……まぁ、法律を専門に勉強したわけではないので、実際の解釈はどうなのか分かりませんけれども。
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日本人の「曇りガラス」観(?)

 きょうの早朝、父親から住宅エコポイントがつくうちに我が家(=実家)に内窓をつけようかという相談をされました。

 大いに結構なんじゃない? と思ったんですが、唯一平行線だったのが「内窓を曇りガラスにするか否か」。父親が曇りガラス派、自分は透明派です。

 父親の根拠は

(ア)内窓を曇りガラスにするのは、和室の窓に障子があるのと同じである
(イ)プライバシー保護の観点からも望ましい
(内窓がつくとカーテンレールの設置が難しい…らしい)

 対する自分は

(1)和室の障子と洋室の曇りガラスは違う。曇りガラスだけの部屋は非常に閉塞感がある(例:代ゼミの教室)
(2)我が家も隣家も北窓はすでに曇りガラスであり、わざわざ覗かない限り見えないのであって我が家の南窓まで曇りガラスにする必要はない
(3)障子はその気になれば簡単に外せるが、窓は一度つけたら半分まで開けるのが限度
(4)よって、内窓は透明にして着替え等の際に使えるロールカーテンなどを設置するのが望ましい

 父親はヒデノブ語を理解できないらしく、

(1)北向きで曇りガラスになっている応接間でテレビを見ていて閉塞感があるのか?(反語)
(2)それでは風呂やトイレも南側なら窓を透明にするんだな?
(3)内窓もその気になれば外すのは簡単で(←そうなの?)、そんなこと言うなら家中の障子を今日から外して丸見えにしてしまえ。


と出てきました。

 朝っぱらからそこまで言われちゃうと理屈ではなく「なんとなくイヤ」としか言いようがないのだよなぁ、というところでひとまず終了です。(昼でも夜でも同じですが)


 その後、朝の7時半を過ぎて風呂に入りながらラジオを聴いていたら、文化放送で「週刊エンター:吉田照美選曲によります音楽特集!『秋の歌をあなたに』〜童謡唱歌」をやっていて、そこへダークダックスの合唱で「ちいさい秋みつけた」が流れました。

 ラジオではめずらしくワンコーラスではなく歌は2番に入って…

♪だれかさんが だれかさんが だれかさんが みつけた
♪ちいさい あき ちいさい あき ちいさい あき みつけた
♪おへやは きたむき くもりの ガラス
♪うつろな めのいろ とかした ミルク
♪わずかな すきから あきの かぜ
………

 あのメロディーとダークダックスの歌声でこの歌詞を聴いたら、あまりに寂しすぎる情景が思い浮かぶようで、涙腺がゆるい人はときっと泣いてしまいますよ……

 自分は、、慶應出身者の合唱なんかで泣くもんかっ! ううっ、それでも目から汗が……


 ………はっ!

 これこれ! これだ! まさにこれだって!


 ………

 ……

 …

 オレ達はとんでもない考え違いをしていたんだ

 日本人は、昔から曇りガラスにいいイメージを持ってないんだよー!(MMRのキバヤシ調)

 Ω ΩΩ <な、なんだってー!!



 って、理屈以前にそんなレベルの話ですが。

 「ちいさい秋みつけた」の歌詞の解釈にはいくつか説がある(らしい)うえ、確かなことはサトウハチローがもはや故人なので分からない(3番の由来だけは書き残している)のですけれども、一説には

1番=幼少時に大ケガをして友達と満足に遊べなかった作詞者がはせた想い
2番=愛人に溺れた父親から一切隔絶された母親 or 隔離病人だった子の様子
3番=作詞時に部屋から見えたハゼノキ+幼少時に風見鶏のある教会へ連れられた想い出

というものがあるようです。(参考1参考2Wikipediaほか)


#自分は、2番は留置場や感化院に入れられていた頃の作詞者の様子ではないかと推測
(特に作詞者の経歴以外の根拠はない)


 NHKで「うたのおねえさん」が歌っているように見えなくもない動画でも、2番の情景は省略されています。

 藤城清治(だと思う)の描写で2番なんか表現したら、「小さいお友達」は大人とは違う意味で泣き出すか、トラウマになってしまうに違いありません。
(↑「NHK+影絵=藤城清治」しか思い浮かばない人)


 そんな曇りガラスを、家中の窓につけようだなんて、いつぞやの社会党じゃありませんが「ダメなものはダメ」じゃないですかっ! ねぇ。

 ……さっそくこれを父親に話さねば、、、と風呂を上がり、髪を乾かして階下へ降りると、祝日のきょう、父親はとっくに趣味友達と出かけた後でしたとさ。


 まぁ、話したら話したで、精神病患者のタワゴトなど相手にされないでしょうけどね。
(ただいまうつ病にて会社を絶賛病欠中)
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「特定薬剤管理指導加算」!?

 きのう、精神科・心療内科の帰りに市中の保険薬局で処方薬をもらいました。

 この薬局、大手ドラッグストアチェーン店でして、店員(というか薬剤師)の応対もよく、きちんと「調剤明細書」を何も言わずに発行してくれます。(本当はこれが当たり前ですが、言わないと出してくれない個人経営の薬局・病院もあります)

#後述しますが、この薬局は実家の診療所内での評判がすこぶる悪い

 で、前回の薬剤師さんに「後発医薬品を試しに2〜3日ぶん飲んでみたい」(その日は後発品の在庫がなかった)と告げたところ、「この患者さんは後発医薬品を希望している」という(大手ならではの)伝言ゲームになり、今回、睡眠薬「サイレース錠2mg」(先発品)15日分が全部後発品「フルニトラゼパム錠2mg『アメル』」で出てきました。。。orz

#「フルニトラゼパム」は「サイレース」(商品名)の成分名

 帰宅して前回の調剤明細と見比べると、やはり後発医薬品(またの名をジェネリック医薬品とかゾロ品とか)にしたからといっても、先日試算したように、

・サイレース15日分30点→アメル15日分15点 (1点=10円)

ではあったものの、

・後発医薬品調剤加算 2点
・後発医薬品情報提供料 10点

が加わって、差し引き3点=30円=自己負担3割で9円=自分は自己負担1割なので3円しか違いませんでした。

#先日、自立支援医療(精神通院)の申請をしたので1割負担なんです

 よっしゃ、自己流で勉強して試算した結果が合ってた! と思いきや、

「特定薬剤管理指導加算 4点」

とあります。なんじゃこりゃ?

 睡眠薬が後発品に変わっただけで、前回とは同じ薬・同じ日数分しかもらっていないのですぞ?

 google先生に聞いてみると、どうやら特定薬剤=ハイリスク薬で、私の場合は「精神用神経剤」、つまり「パキシル」(=うつ病薬)が該当するようです。

 じゃぁなんで前回はつかなかったんだ? と、この大手ドラッグストアチェーンの本部(フリーダイヤル)に電話で問い合わせると、「報酬請求はこちら(本部)でやっていませんので、店舗へ直接お問い合わせください」とのこと。

……いやいや、研修やら指導をする人がいるでしょう! とは思いつつ、確かにお客さまコールセンターにはいないか、仮にいても電話口に出してクレーマーの相手はさせないのでしょうな。


 店舗に直接電話なんかしたら、クレーマーとしてマークされちゃうじゃんよ、という気もしますが、この薬局、実家の診療所内ではすこぶる評判が悪いんです。
(この薬局“だけ”、問い合わせや照会などと称して業務妨害まがいの電話を頻繁にかけてくるとかこないとか……?)

 ただ、この店舗は駅ビルのテナントで、新居へ本格的に移ったあとも診察帰りに立ち寄るのが便利なのと、自立支援医療(精神通院)の受給には、利用する薬局を一軒に決めなくては1割負担にならないので、ここを使うことにしちゃったんですね。

#通常の健康保険利用なら、処方せんを全国どこの薬局へ持っていっても保険適用

 じゃぁ、「4点」=自分の場合「4円」のことで電話しちゃってもメーワクじゃないよなー(むしろ当方の電話代の方が高い)、と電話してみました。

 保険証が自営業の「国民健康保険」なら券面に実家の屋号(=診療所名)が書いてあるので「意趣返しか!」とバレバレですが、就職してサラリーマンになった自分は勤務先の「社会健康保険」ですからまず分からないでしょう。

 「先ほどそちらで調剤していただいた高橋です」と名のると、「タカハシ」なんていうありふれた名前なのにすぐカルテが出てきた模様で(←これすごい!)すんなり話が通じ、

自分「この『特定薬剤管理指導加算』ってなんですか、今回は睡眠薬が後発品になっただけで、前回と全く同じ薬・全く同じ日数分だったのに、前回はついていませんでしたよ」
薬局「あぁ、これは『パキシル』のような、めまいなどの強い副作用や重要な注意事項があるお薬をお渡しするときにご説明をしますので、このような場合につきます」
自分「じゃぁ、前回は、つけ忘れたってことですか」
薬局「……えぇ、まぁ、そうですねぇ」

「つけ忘れですか?」ってこっちから聞いちゃった自分のばかー!


 本来なら「前回も今回もそんな説明受けていません」とさらにツッコむべきでした。。。

 実際、薬剤師さんとは後発品に関するやりとり(試しに2〜3日分なんじゃなかったっけ? という話)はあったものの、パキシルについては前回同様「お薬情報」のような紙切れをもらっただけなんですから。


 再びgoogle先生に聞いてみると、どうやら「後発医薬品情報提供料」のように特にきちんと説明しなくても(実態として)毎回算定する「ベタ取り」ができちゃう性格の加算点数じゃないみたいなんですね。

 おそらく(推測ですが)前回は「つけ忘れ」なのではなく、当局の監査が入ったときに「ベタ取りしている」と指摘されないように、適当なタイミングで加算しているってところなんじゃないかなぁ……


 たぶん、この薬局は自分に「前回はつけ忘れ」で納得させたとマーク済みのはずなので、今後はもれなく加算されるのではないかと思います。
(当局に指摘されれば「この患者様からは毎回の説明・指導を希望された」とでも言っとけばいいんですよ、きっと)

 もし次回「つけ忘れ」ていたら、その場で指摘するか、帰ってから電話してみようかなぁと思います。


 自己負担額4円のことでこれだけ盛り上がれるって、どれだけヒマ人なのかねタカハシ君。
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「腰パン」のルーツ?

 会社を休み、毎日家でゴロゴロするようになりました。

 わりと大きかった変化は「必要な着替え」で、当然ながらワイシャツやスラックスではなく、パジャマの替えを用意する必要が出てきました。


 寝巻きといっても、Tシャツに短パン(というかハーフパンツ)ですが。


 とりあえず、高崎在勤時に使っていた「家(寮)で寝る用」+「職場での仮眠用」+「予備」を着まわすことにしたものの、それでは足りずタンスを引っかきまわして出てきたものは……

高 校 の 体 操 服

でした。


 どうでもいい話ですが、我が母校には体育がある日に体操服を忘れると別のクラスからかっぱらった挙句、返すどころかそのまま捨てる、という悪弊がありました。

#用務員さんもそれを焼却炉に放り込んでしまう→売店・体操服指定業者の売上増☆

 ……鍵のかかるロッカーにしまうべきだったんですが、卒業間際にうっかり机の脇に提げていたら見事にやられて、手元には夏服の短パン部分しか残っていません。

 卒業間際=高3は入試休みなので、犯人は中3(学年ごとに体操服の色が違うから)! 誰だか知らないが最高学年の教室に忍び込んでかっさらうたぁ「近頃の若者」はいい度胸してんな!! と思ってたら、「近頃の若者」だったはずの当時の中3がですね、まさしく入社同期にいたりするから院卒+αは困っちゃうんですよ。(お互いがバドミントン部の先輩後輩でもある…)


 それはそれとして、この体操服、半ズボン=ハーフパンツではなく、まさしく「短パン」です。

 その短パンをはいてみると、下からトランクスのスソがはみ出ています。……むむむ、これはみっともない。

 高校生までブリーフだった(はずな)ので、当時は気づかなかったんですねぇ。


 で、下着がはみ出ない程度に短パンのほうを下げたら……


こ れ っ て 、 腰 履 き じ ゃ な い ?


そうだよ! きっとそうだよ! トランクス派の高校生がデカパン見えないようにこうやってはいたのが始まりなんじゃないの!?


 うっひょー! 新・発・見!! という気分でいましたが、Wikipediaに書いてある「由来・歴史」によると、全然違うみたいです……。orz
author by よんなん
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「通」とか「薬」とか

 都市対抗のとき、東京ドームのスコアボードには「都市」対抗とは裏腹に、チーム名(≒企業名)のイニシャルが表示されます。

 たとえば、決勝の北九州市(JR九州)×川崎市(東芝)なら、「J」「T」といった具合です。


 さて、2回戦でさいたま市(日本通運)と対戦したとき、試合開始前にオーロラビジョンで流れた1回戦のダイジェスト映像には…

通 0 1 5 0 0 0 0 0 0 |6
薬 0 0 0 0 0 0 0 0 0 |0

 あれ?

 …と、50秒ほど考えて、ようやく「日本通運」×「日本新薬」の試合だからだ、と気がつきました。

 「N」どころか「日本」までかぶってますから……とはいえ、「通」はともかく「新」ではないんですね。

 やっぱり製薬会社だから?

 今回の出場チームで考えられた似たような組み合わせだと、「東京ガス」×「東芝」や、「NTT東日本」×「NTT西日本」は……やっぱり「ガ」×「芝」とか「東」×「西」になるんでしょうか。
(片方がカタカナって何だか間抜け……って、失礼)


 それよりなにより「JR東日本」×「JFE東日本」ですよ!

 まぁ、JRとJFEなら「R」×「F」なんでしょうね? きっと。

 Rはもちろん「レール」のR、Fは「鉄」の化学記号「Fe」が由来でもありますし。
Wikipediaによれば、JFEには「Japan Future Enterprise」(=日本を代表する未来志向の企業グループ)という意味も込められているのだそうですが)


 今回は出場を逃したチームでも、同じ企業(or持ち株会社傘下など)内で複数のチームがあるときって、どうするんでしょうか。

 たとえば「JFE東日本」×「JFE西日本」なら、まぁ誰が考えてもNTT同様に「東」×「西」になるんだと思いますけれども……

 「JR東日本」×「JR東海」だと……鉄道マニアなら「東」×「海」が思い浮かびますが、一般人には「東」は「東海」の「東」でもありますし……「日」×「海」っていうところでしょうか??


 さらに、、


・「JR東日本」×「JR東日本東北」
・「Honda」×「Honda熊本」or「Honda鈴鹿」


こういうケースだと、もはやチーム名の略では区別のしようがありませんよね!?
(どれも都市対抗出場歴を持つ、実力のあるチームです)

 「都市対抗」なら文字通り「東京都」×「仙台市」で「東」「仙」にしてしまう、などという逃げ道がありますけど……

#国鉄時代の鉄道管理局〜JR各支社の略号とも通ずるので、鉄道マニアが喜びそう!

 日本選手権だったらどうするんだろう。。。
author by よんなん
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薬のお値段

 先日、処方と調剤の報酬についてズラズラ書きました。どのくらいって、自分でも「こりゃぁ長すぎて途中で読む気なくしそう…」と思うくらいにです。

#その後、調べなおしたり新しく経験したことを元に加筆修正しています。(→当該記事

 今回は、「公定価格なので院内薬局でも市中の保険薬局でも同じ」と書いた、薬そのものの値段について書きたいと思います。


 実家が内科の診療所、ということもあって、精神科・心療内科の先生から処方してもらうまでは、家にある薬を飲んでいました。

#もちろん諸々の会計事務もやっているはずですが、自己負担分は単に家の中でグルグルまわるだけなので、感覚的にはタダでした。


 さて、市中の保険薬局で自分のこづかいからお金を払って明細をもらうと、やっぱり意識して見るってもんです。

 そこには

・パキシル錠20mg 1日2錠×7日分 280点
・サイレース錠1mg 1日1錠×7日分 14点

と書いてあり、1点=10円なので、えええー! うつ病薬「パキシル」1日分400円! 高けえー!! そんなのをタダだと思ってガブガブ(?)飲んでたのかっ! と初めて認識しました。。。

 もちろん自己負担は3割ですから、自分のサイフから支払うのは1日120円=毎日缶コーヒーを買って飲むような程度ですが。


 で、薬価は公定価格ですけど、製薬会社や卸会社からの仕入れ値は通常の商行為=取引次第なので、はて、ウチのような小規模な診療所はいくらで仕入れているのだろう? と妹にこっそり聞いてみたら……

 うそっ!? ほとんど定価じゃないか!

 薬価差益1日分で「うまい棒」1本しか買えないよ!
(お釣りも1円玉だけで済む金額+銭単位の端数でしか来ないレベル)

 で、院内薬局の調剤報酬は睡眠薬(=向精神薬)とひっくるめて9点+1点=100円(月2回目以降の場合)ですから、なるほど、従業員さんを雇って在庫管理や日数分に切り取って袋詰め+患者さんにご説明したりする手間、薬の有効期限切れで廃棄分があることを考えれば、院内薬局はソロバン合わないわけだ。。。

#毎月1回目は「薬剤情報提供料」10点を算定できますが、それを合わせても200円です。


 一方、最近話題の「後発医薬品」(またの名をジェネリック医薬品とかゾロ薬とか)ですが、睡眠薬「サイレース」には後発医薬品があります。

 今回、処方せんには後発品不可のサインがなかったものの、薬局には先発薬しか在庫がありませんでした。

 もし、後発医薬品にしていたらいくらだったか試算してみたいと思います。

#自分は医療事務を専門に勉強したことはないので、正確さは保証しかねます


 商品名「サイレース」の薬価は「おくすり110番」というサイトで調べられます。(これ

 すると…同一成分の薬も載っていて、めぼしいものを引用すると

・サイレース錠1mg 16.6円(エーザイ)
・ビビットエース錠1mg 5.6円(辰巳)

なんだよ商品名「ビビットエース」って、まるで市販薬みたいだよ、というか、睡眠薬なのに起きちゃいそうじゃん……というのはともかく、へー、およそ3分の1なんだー、と、一瞬思いますよね?


 ところがどっこい、薬の値段の計算方法は、

・1日分の薬価を「5捨5超入」

して10円単位に(=点数化)することになっています。


 なので、

・サイレース錠1mg1日1回1錠=16.6円×1≒20円=2点
・ビビットエース錠1mg1日1回1錠=5.6円×1≒10円=1点

と、ここで約3分の1ではなく2分の1になり、1日10円しか違わないことになります。

#実は、2回目の診察でサイレース1日1回2mgに増えたんですけど、2mg錠は23.8円なので「5捨5超入」すると同じ20円になってしまうという罠!
(まさか容量2倍で製薬会社からの出荷額までが同じはずはなく、薬局には迷惑な話)


 さらに、先日も書きましたが後発医薬品にすると

・後発医薬品調剤加算 2点
・後発医薬品情報提供料 10点

で、120円加算です。


 おまけに、後発医薬品を積極的に患者へ薦めて実績をあげている薬局は

・後発医薬品調剤体制加算 6〜17点(実績によるので今回の薬局は対象外)
(これは調剤基本料に加算なので、先発薬を受け取っても取られる)

がありますから、120円のほかに60〜170円プラス……

 ちょっと待て! 7日分の処方くらいだったら却って高いじゃないか!!


 2回目の診察では14日分の処方だったので、ようやく20円おトク……って、自己負担は2週間分で6円しか違わないよ!


 それに、後発医薬品は「有効成分が同じ」というだけで、製造法(添加物とか)には違いがあり「まったく同じ薬」ではありません。体の中での溶け具合も先発薬とは違い、人によって合う合わないも違います。

 人の命にかかわる工業製品とはいえ、不良品が発生する可能性も、まったくゼロではありません。(それは先発薬といえども同じ)

 後発品専業メーカーは比較的小規模ですから、万が一事故が発生したときの対応は? 大手の先発品メーカーと同じようにやってくれるの?


 …と考えると、積極的に処方する医師が増えないのも……道理だなと思うのでした。
author by よんなん
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医薬分業は誰のためか

 一昔前までは、病院にかかると受付が院内薬局を兼ねていて、会計のときにその場で薬がもらえる「院内処方」がほとんどだったのではないかと思います。

 そこへ、厚生省〜厚生労働省は院外処方を促す「医薬分業」施策を次々と打ち出しました。

 我が家の診療所も長らく院内処方でしたが、父親が「逆ざや」と誰かに言っているのをそばで聞いた記憶があり、去年だったか、院外処方へ切り替えました。
(私の知人で医療事務をやっている人に話したら、「よく今まで院内を(経営的に)続けてたねー」と言われました)

 現在はほとんどの病院で会計時には「処方せん」だけを渡され、お薬は薬局でもらってください、と言われるようになりましたね。

 ……ちなみに、処方せんは4日間全国どこの薬局でも有効です。


 院内処方と院外処方の最大の違い……それは点数(=料金)です。
(保険がきく診療報酬・調剤報酬は「点数」で決まっていて、1点=10円です)

 薬の値段そのものも公定薬価で決まっていて、これは院内薬局でも市中の保険薬局でも同じです。

 ただし、この公定薬価は年々引き下げられる一方、製薬会社や卸会社からの仕入れ値は通常の商行為であって取引次第なので、このご時世、薬の売り上げそのもので利益(=薬価差益)はあまり出ないような仕組みになっています。

#燃料代が高くなっても運送費を値上げできないトラック業界に似ている……でしょうか?

 むしろ、薬局に常備していても処方される頻度が低い薬は期限切れ(薬には有効期限があります)で廃棄する分があることを考慮すると、小規模の薬局ではトータルで差損が発生しているケースも考えられます。

 その点、多店舗展開している調剤薬局チェーンは、取引量が多いので仕入れ値を押さえることや、店舗間で在庫の融通をきかせて廃棄を減らすこともでき、薬価での差益は確保しやすいといえるでしょう。


 さて、今回、私は精神科・心療内科のクリニックで、うつ病薬と睡眠薬を7日分処方されました。クリニックの会計では処方せんだけを受け取る院外処方です。

 田辺三菱製薬のサイトにある「はやわかりマニュアル」と、実際に自分が受け取った明細等をもとに、院外薬局と院内薬局の料金(点数)を比較してみましょう。

#自分は医療事務を専門に勉強したことはないので、内容の保証は致しかねます。


 まず、自分は処方せんを外部の薬局へ持って行ったので…

・調剤基本料 40点 (“門前薬局”の場合は24点)
・調剤料 70点
・薬剤服用歴管理指導料 30点
・向精神薬加算 8点

#意外にもうつ病薬ではなく睡眠薬が「向精神薬」でした

まず、これで148点(=1480円)です。たいていの健康保険なら3割負担ですから、自分の財布から444円+薬代を支払うことになります。

 俗に言う“門前薬局”だと調剤基本料が安いんですが、

月の処方せん受付回数が4,000回を超え、なおかつ特定の医療機関からの集中割合が70%を超える薬局

と定義が決まっていまして、当てはまるのは、よほどの大病院の目の前で、なおかつ近所に別の病院がないところ……って、市街地ではあまり期待できないでしょう。


 また、「お薬手帳」に記入してもらうと「薬剤情報提供料」15点加算です。……ただし、この手帳は「患者の求めに応じて」記入するものなので、和民のお通しと同じ(笑)ように断ることができます。


 これが、院内薬局だとどうなるか試算すると

・調剤料 9点
・向精神薬加算 1点
・薬剤情報提供料 10点(月1回のみ)

これだけ(合計20点=200円)です。

 え? 同じことをやって手間賃が7分の1以下って、何かの間違いじゃないの? ……と思いましたが、まず調剤料は院外が(今回のように7日分以下の場合)「1剤1日分につき5点」のところ院内は「1処方につき9点」です。
(薬が何種類だろうと何日分だろうと定額)

 向精神薬加算も、院内は後述の処方料でさらに1点加算できますが、薬局部門の調剤報酬としてはあくまで1点で、合わせても2点にしかなりません。

 また、「薬剤服用歴管理指導料」はカルテにかかわる手間賃(のはず)なので、同じ病院の中でわざわざ薬専用のカルテを別に作る必要はない、というわけですね。たぶん。

 一方、院外では堂々と断れる「薬剤情報提供料」は、院内の場合は手帳ではなく「お薬情報」のような紙もしくは薬袋に「主な情報」が書いてあればよく、さらに「お薬手帳」と違って「患者の求めに応じて」とはなっていないものの、月1回しか算定できません(同じ薬・同じ用法なら月2回目以降は無料)。

 ここで「患者の求めに応じて」お薬手帳に記入すると「手帳記載加算」3点……ですが、基本料(?)が月1回しか算定できないので、こちらも毎月2回目以降は無料サービスになります。


 つまり、3割負担ならたったの60円(月2回目からは30円)+薬代で済むのです。
(常駐薬剤師がいる病院だと、調剤基本料を加算できますが)


 さらに…

・開局時間内の夜間・休日等加算 40点
 (平日の午後7時(土曜は午後1時)〜午前8時と、定められた休日)

IMGP9327.jpgというのがありまして、たとえば大手ドラッグストアに調剤受付がある場合、夜遅くまでやっていたり、年中無休だったりしてこりゃぁ便利だ、、、と適当な時間に行ってしまうと、3割負担なら120円プラスになるんですね。

 ただ、同様の加算は院内薬局にもあります(午後6時〜)が、対象になる時間帯に開院している通常外来の病院・診療所はあんまりないと思います。

 なお、これは対象になる時間帯や日にちを見やすい場所に掲示することになっています。(写真)


 そして、病院で支払う料金のうち「処方せん料」(院内は「処方料」)も、

・院外処方 68点=680円
・院内処方 42点+向精神薬加算1点=43点=430円

と、差がつけられています。

 薬そのものではトータルで差損のケースもあり、報酬点数は大きな差がつけられ、これでは院内薬局はまず成り立ちません。


 患者にとっては、金額的負担が増えたうえ、病院の診療時間と薬局の営業時間や定休日が微妙に合ってなかったり、いろいろ不便があります。

 ……確かに、保険審査に通りそうな(保険診療の内容は一件一件すべて健康保険の機関で審査されます)ギリギリまで薬を処方して患者を「薬漬け」にして院内薬局で儲けようとする悪徳な病院を懲らしめるには有効な施策だったかもしれません。

 が、(おそらく)大多数(に違いない)の良心的な診療所と患者にとっては、まさに正直者がバカを見ている話です。


 なぁんだ、そういう現実があるなら仕方がない、こっちだって玄関が違う自宅を一部改装して「院外薬局」にすれば、実家の収支は改善して、患者さんにも便利なのに……と思いきや、「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則」には

(健康保険事業の健全な運営の確保)
第二条の三  保険薬局は、その担当する療養の給付に関し、次の各号に掲げる行為を行つてはならない。
一  保険医療機関と一体的な構造とし、又は保険医療機関と一体的な経営を行うこと。
二  保険医療機関又は保険医に対し、患者に対して特定の保険薬局において調剤を受けるべき旨の指示等を行うことの対償として、金品その他の財産上の利益を供与すること。

とありまして、自分が思いついたケースは玄関が違うだけで思いっきり「一体的な構造」に当たり、院内薬局とみなされます。

 近所の大学病院は、一時期、駐車場の一角にあった別棟の売店を改装してそこに外部の薬局チェーンが入りましたが、敷地内の別棟も「一体的な構造」で院内薬局(=第二薬局)とされたとかで、撤退してしまいました。

 「一体的な構造」の例外は、賃貸物件(たとえば医療モール)に病院と薬局が両方ともテナントとして入っているケース……くらいみたいですね。

 近所のショッピングセンターには、テナントで診療所と薬局が同じ階にあります。
(上記の大学病院の場合は、薬局はテナントでも病院の所有物件だったのでNG……だとか)


 地域によっては近所に薬局がないところで、院内薬局も限界だ、でも敷地外や賃貸ならいいのか……とばかりに、近所の空き店舗を借りて薬剤師を雇って、、、なんてことをやると、、経営者が家族や親族などという時点で誰が見ても「一体的な経営」と思われるに決まってます。

 そんなことでは薬局は営業できたとしても、当局から保険薬局の指定を受けることはまずできない(=保険が使えない=全額自己負担)でしょう。たぶん。

 親族に医師と薬剤師がいてそれぞれ独立して診療所と薬局を開業しようというときは、要注意かもしれませんね。
(まさに、自分のイトコ(医師)の姪=自分のハトコは薬剤師……)


 ……と、まぁ、今年の報酬改訂から詳細な明細の発行が義務付けられたので、自分でもらってはじめて興味を持ちましたが、調べれば調べるほど、誰のための医薬分業なのか、と思ってしまいましたよ。

 ちなみに、後発医薬品(またの名をジェネリック医薬品とかゾロ薬とか)についても、

・後発医薬品調剤加算 2点
・後発医薬品情報提供料 10点

というのがありまして、処方せんに「後発医薬品不可」のサイン等がないからといってうっかり後発医薬品がいいです、なんて言っちゃうと、薬そのものの値段はともかく調剤の料金が別に発生します。

 さらに、薬局側から積極的に後発医薬品を患者に薦めて実績をあげているところには、実績に応じて「後発医薬品調剤体制加算」(6〜17点)という“ご褒美”もあります。
(断って医師の処方どおり先発薬にしてもらっても取られる)

#厚労省の思惑と裏腹に、後発薬を薬局側から薦める(というか先発薬と両方品揃えしている)ところもあんまりないみたいですが。

 医療費抑制の観点からみれば、院内薬局でがんばっている診療所で先発医薬品をもらったほうが却って安いかもしれません……。
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ICカードだから乗れる

IMGP9302.jpg 大井町駅近くの会議室で夕方から会議・その後飲み会でした。

 新浦安へ帰るのに一番近いのはりんかい線…というわけで、久々に乗りました。

 改札を通る前に運賃表を見たら、新木場まで380円だって!

 JRで東京駅を遠回りしたって290円ですし、地下鉄だったら300円で千葉県の西船橋から埼玉県の和光市まで行けるよ!

 電車に乗るのに、財布から現金を出してその都度キップを買うのではなく、ICカードのチャージ分からピッと引き去られる(おまけに自分のIC定期券はオートチャージにしてある)から、そして、酔っ払っているから(←重要)乗れるんですよね。

 ……もちろん、出て行くお金は同じなんですけど、あれです、クルマに乗るのにその都度ガソリン代を払うのではなくて、満タンにしたら空になるまでお金をあまり意識しないのと同じ感覚です。


 そういえば、ひところは「運賃共通化」を唱える識者がわりといた気がしますが、最近は鉄道雑誌などを読んでもそういう言葉は見かけなくなりましたね。

 たとえば東急の不動前から井の頭線の神泉へは、たった4駅の間に2回も乗換えをさせられた挙句に東急120円、JR150円、京王120円で400円近く取られるんですけど、やっぱりその都度キップを買うたびに「高い!」と意識するのと、クルマのガソリンと同じようにICカードに一定額をチャージしておく感覚の違いでしょうか。

 チャージするときに、なんか今回は前回のチャージから減るペースが速かったな、とか、チャージ分を何に使ったかの細かい内訳ではなく総額で判断することになりそうです。
(あとは、こづかい帳や家計簿を細かくつけるしかない)


 この時代、電車賃が高いの安いのを意識をするのは通勤定期券代を支給する会社の総務部門と、自費で通学定期券などを買っている家庭のほかは、ずば抜けて運賃が高すぎる一部の鉄道沿線の人くらい……なのかもしれません。


 品川シーサイド駅に着くときに「楽天タワー前」とアナウンスがあって(どうやら楽天がスポンサーになったらしい)、ああ、こんなところに本社を移転しちゃって定期代がバカにならないんだろうなぁ……と思ったり。

 京浜急行の青物横丁駅からも歩いて来れるみたいですが。(参照


 どうでもいいですけど、大井町駅のホームの雰囲気って、京葉線の八丁堀駅に似てませんか?
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自分がイヤになる

 どうしてこうも自分っていうのは使えない人間なんですかね。

 ……いや、そんなのは前から分かり切っていることですが、改めてそう思います。


 まず、昨日の飲み会。

 断って研修先からまっすぐ帰ればよいものを、なんで顔を出しますかね。

 いや、自分の島から異動する先輩の送別会なんだから、出るのが普通なんですが。

 まず、例によって最若手の自分が注文係になったものの、相変わらず空気が読めないオーダーぶり。(1回目の注文を途中で遮られて即交代)


 で、帰ったら帰ったで、お酒を飲むと寝付きがいっそう悪くなるので、今朝起きても全然疲れなんか取れちゃいないわけです。

 今日は8時半には家を出るつもりが、結局出たのは13時半。

 5時間もウダウダゴロゴロ。

 休みは今日と明日しかないうえに、明日の午後は所用がある、っていうのに何やってるんですかね。

 そして、IKEAとニトリをハシゴして新居に着いてみれば17時過ぎ。

 カーテンを取り付け、イスを組み立てたらもう19時近くで、残りは放ったらかしてとりあえず夕飯を食べに浦安へ帰ります。

 家を出るときに父親から「帰ってくるのか?」と聞かれて(←おそらく夕飯の用意について聞いていると思われる)、分からないのに「帰ってくる」なんて答えた自分のバカ。

 まぁ、帰ってこないと答えた日に限って用件が早く片づいて、それはそれで夕飯がないのに帰ってきて何か言われるんですが。


 そうしてクルマを運転していたら、マンションの管理人さんから電話がかかってきて

「集合ポストの郵便受けにカギが挿しっぱなしだったって届いてますけど、高橋さんのですよね?」

 ひええー! 抜き忘れてた!

 これじゃ泥棒に入られたって警察は相手してくれないよ!

 今日はたまたま親切な人が届けてくれたけど、自覚なさ過ぎだよ!

 っていうか、住み込みの管理人さんは今日休みのはずじゃないか!


 30を過ぎて、もう、存在自体が迷惑と化している、質量70kg超のただの有機物ですよ。
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神社=町会の集会所

IMGP9081.jpg 先月末に船橋市役所へ行った帰り、船橋駅まで来た道と違うルートで帰ることにします。

 ……知る人ぞ知る近道があるようで、前を歩く人について曲がりくねった路地をいったら駅のほうへ出られました。

 その途中に小さな神社があって、ふと見やると、

「本町一丁目町会」
「本町一丁目百寿会」

の看板がかけられています。


 おお! これが、ときどき新聞紙上を飾ることがある、町内会と事実上一体化している神社ですかっ!

 浦安の中町・新町地域(=埋立地)のような歴史の浅い地域には、神社そのものがないので、自治会の集会所は単なる集会所以外の何物でもないただのハコなんですけれども。

 神社といっても社務所はおろか賽銭箱すら見当たりませんし、宮司さんや神主さんがいるようには見えませんから、神社の建物は何かの名残というだけで、機能上は浦安の自治会集会所となんら変わりはないのでしょう。きっと。
(千葉県庁公式サイトの船橋市内の宗教法人一覧にも載ってない)

 こういうあたりで、まちの歴史のを感じます。


 この広い世の中には、建物の形や軒先にぶら下がっている大きな鈴を指して、特定の宗教や思想を想起させるので気に入らない、という意見があって、それでときおり裁判沙汰になって新聞に載ったりするわけですね。

 とはいえ、じゃぁ、わざわざ取り壊して無難なハコモノに建て替えるほどか……といえば、むしろ現状のほうがいいんじゃないの? という気がします。
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