総武線早起きキャンペーン

DSC09250.jpg 東京都知事の号令の成果か、総武線で早起きキャンペーンが始まりました。

 東西線では何年も前からやっていた、早朝時間帯に駅の端末にIC定期券を一定回数以上タッチすると商品券がもらえる、というオフピーク通勤奨励のキャンペーンですが、総武線や京葉線の混雑は東西線の激しさに比べればはるかにおだやかなので(最混雑区間の混雑率は総武線が首都圏のJR線で一番高いものの、乗っている実感では快速電車と分岐する錦糸町駅から秋葉原駅・御茶ノ水駅までの3〜4駅が瞬間風速的に混むだけのイメージです)、そういう趣旨のキャンペーンをやる動機が鉄道会社にはないに違いないと思っていました。

 今回の総武線のものは、キャンペーン期間(7/1〜7/31)中の朝7時までに駅の売店(NEWDAYSやKIOSK)で200円以上の買い物をSuicaで10回以上すると、Suicaポイントがごっそり当たるかもしれない、というものです。

 今般の時差通勤奨励の取り組みは、田園都市線の「時差Bizライナー」といい、東西線の増発といい、鉄道各社のどの取り組みも期間限定なので今後も継続するかは不透明の様子に見えます。

 総武線のキャンペーンも、東西線のような専用端末を駅に新規設置するのではなく、駅の売店での買い物、という既存の設備を活用したもので、今夏限りで終わりになってもハードとしては特に痛くもかゆくもなさそうです。
(実はシステムの改修などに手間がかかっているのかもしれませんが)


 さて、時差通勤するも何も片道2時間通勤のため8時台に職場に着くように自宅最寄りの総武線の駅から6時台の電車に乗っている身には、普段通り電車に乗りに駅へ行けば参加できるおいしいキャンペーンといえます。
(むしろ、早めの電車に乗ろうとすると売店がまだ店を開けていないのでキャンペーンに参加できなくなってしまいます)

 ところが、よくよく考えてみると、駅の売店で200円以上の買い物をし続けるというのは、案外ハードルが高いことに気がつきます。

 ペットボトルのお茶を1本買うだけでは、200円には到底足りません。

 新聞だって、1部200円以上のものはなかなかありません。日経ヴェリタスとか競馬新聞くらいじゃないでしょうか。

 お茶と新聞をいっしょに買えば確かに200円は超えますけれども、新聞は定期購読で家に宅配されているのがありますから、ほかの新聞によほど読みたい記事が載った(知人が取材を受けた、とか)などの事情がなければ駅で新聞を買うことはなさそうです。

 そのほか、200円以上の品といえば雑誌が思い浮かぶものの、定期的に駅の売店で買っている雑誌は、月2回刊のマンガ雑誌くらいです。


 1か月で200円以上の買い物を10回するには、上記のマンガ誌のほかに(読む習慣がない)週刊誌を2誌、1か月続けて買わなければ達成がおぼつかない計算です。

 ふだん本屋で雑誌を買っているのなら、駅の売店で買うようにすることはできますが、買う用事がないものをわざわざ買ってまでキャンペーンに参加するかどうか……というと難しいところです。


 このご時世、駅の売店でもPOSレジを打っていますから、(夕方以降に酒類やおつまみを買う人を除いて)駅の売店で200円以上の買い物をする人の比率がどのくらいかなんて売店の運営会社(←鉄道会社の系列)は知っていると思うわけです。

 その辺も計算して設定したキャンペーンだとしたら、鉄道会社のやる気は推して知るべし……と考えるのは邪推のしすぎなんでしょうかどうでしょうか。
(個人の勝手な推測です)

 ただ、そう考えるとむしろ「(参加する人が少なくて)当たりやすいキャンペーン」なのかもしれず、お茶といっしょにお菓子のひとつでも週2回ペースで1か月買ってみるくらいなら、やってみてもいいかも……という気もしてきました。


 もっとも、このキャンペーンはSuicaポイントクラブに登録したSuicaでの買い物が参加対象です。……このキャンペーン以前の話として、Suicaポイントクラブは駅ナカの有人店舗では200円の買い物につき1ポイントですから、ポイントを付与されない程度の買い物をキャンペーンの参加対象にすることは、それはそれで公平感を欠くのかもしれません。
(Suicaポイントクラブのポイント付与そのものは、自動販売機での買い物なら100円につき1ポイントなので、自動販売機へ誘導したいのだろうな程度に思ってました)
author by よんなん
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