本を読む気になるまで7年

 2010年に心身のバランスを大きく崩して以降、マンガ以外の本がとんと読めなくなっていました。

 業務用資料のたぐいは読めましたが、それ以外は実用書もライトノベルもほとんど読めませんでした。

 読めないというか、読み進められないというか、1ページを何べん読み返しても書いてあることが頭に入ってこないというか理解できないというか、そんなあんばいでした。

 ようやく小説が読めるようになったのが2015年だったでしょうか。
 箱根駅伝を舞台にした『風が強く吹いている』で、箱根駅伝そのものは正月に中継で楽しんでいましたから、背景も想像しやすくて読みやすかったのかもしれません。

 その後も『火車』のタイトルが気になって読み始めた(中国語で「汽車」の意味なので、きっと鉄道に関するお話だろうと勘違いしていた)のや、『熊嵐』などを読み終えることができました。
(タイトルを個別に挙げられる時点で、その程度しか読んでいない証左ですが)


 しかしビジネス本や実用書のたぐいは、相変わらず読めないままでした。


 ふとした転機は、4月に赴任した新上司から「出張のとき駅の本屋で買って新幹線の中で読み終えた本だから、君くらいの通勤時間(片道2時間)なら片道で読み終えるだろう」と1冊の本を渡されたことでした。

 コミック本といえども1冊読み終えるのに数日かかっていたのにハードル高いぞ……と思ったのですが、昨今書店でよく見かける「マンガでわかる〜」自己啓発本で、元の文字版(?)に比べて内容もダイジェスト版になっていたこともあってか、確かに片道で読み終えることができてしまったのです。


 じゃぁこれの原著を読む気になるかというとなりませんでしたが、書店の店頭でふと気になった新書を買ったら、3日とかからず読み終えてしまって自分でもびっくりです。

# 話は脱線しますが、ecute大宮のリブロに立ち寄ると何かしら本を買ってしまうので危険です……JRのエキナカモールなのにモール運営会社がJR系列の書店ではなくリブロを入れたのがなんとなく分かる気がします

 4月に昇職して、おかげさまで毎日1冊ずつ新書を買ってもお釣りがくるくらいには給料が上がったので、日々1冊は読み切れないにしても、文字で書かれた本をもうちょっと積極的に読んでみようと思ったのでした。


 ……この域に戻ってくるまで7年かかりました。
author by よんなん
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