下川鉱山

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 下川町の市街地から10kmほど、やはり山奥へ入ったところに下川鉱山跡があります。

 昭和57年に閉山していますが、鉱山の施設にはまだ残務処理か何かの人が勤務しているようで、今までのように無人の山中、というわけではありません。
 鉱山の建物にはわずかながら明かりもついていましたし。

 やはり見どころは、鉱山の施設そのものより、街の跡。

 建物は小学校と幼稚園の跡以外に残っていないのですけれども、山の中に細々と残る舗装道路に描かれた横断歩道が象徴的です。

 ここを歩いて渡って家なり学校なり会社なり買い物なりへ出かけた人がいたわけです。


 夕張でも似たような光景を見たことがありますが、あちらはあたりにまだ空き地が広がっていたのに対し、こちらはもうすでに半分以上自然に還りつつあるような雰囲気が醸し出されています。
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神門の滝

IMGP1590.jpg 名寄で一泊し、大学院1年の夏休みを過ごした美深町仁宇布を訪れ、下川町へ向かって南下します。

 途中にあるのが「神門の滝」。
 途中といっても、下川への道道からダート道を8kmも入った山中にあり、なかなか訪れる人はいません。

 落差30メートルほどの滝は、人里はなれた山奥にあるだけあって、自然そのもの。


 やはりこの日も雨が降っており、薄暗い山道を、大きな水たまりにクルマごと突入しながら進んでゆきます。

 ここで立ち往生しても助けてくれる人などいないな、、、とおびえながらなのは毎度のことです。
 仮に徒歩で助けを呼びに行くとなると、道道に出てから仁宇布まで18km、下川まで25km行かないと、人が住んでいるところへ出ません。この辺りはPHSはもちろん携帯電話も通じませんし。


 駐車場まではクルマで入れ、そこからも滝を見ることはできます。
 でも、ここから見ても写真のような感じで、木がじゃまです。

 滝を下から見ることができる遊歩道もあったのですが、今回はクマ鈴も持ってきていませんでしたし、あきらめました。

 この滝からさらに川を50メートルほど遡ると、「昇竜の滝」というもう一つの滝があるのだそうです。
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築別炭鉱

IMGP1581.jpg 苫前を後にして、築別炭鉱へ向かいます。

 その途中には国鉄名羽線の跡があった場所がありますが、すでに跡形もなく撤去されています。
(山奥へ入れば見事な橋やトンネル群が残っていますけれども)


 羽幌炭鉱鉄道と国鉄名羽線が分岐していた曙という集落から羽幌炭鉱鉄道跡沿いに山奥へ入っていき、やはり道道の行き止まりに築別炭鉱跡があります。

 行き止まりといってもその先は通行止めになっているだけで、舗装もされています。

……が、やはり、現在人が住んでいるのは数km手前までで、そこを過ぎると落ち葉は路面に散乱したままですし、誰も来ない場所だというのは一目で分かります。


 石炭を貨車に積み込むホッパという施設の跡は道路沿いにドーンと建っていますが、ここの見どころは、川を渡った向かい側にあるマンションの跡。

 橋もずいぶんボロボロで、落ちるんじゃないか、とドキドキしながら渡ります。


 前回は3人で訪れたんですけれども、あのときはなぜかバッタの大量発生で窓すら開けられず、もちろんクルマを降りることもできずに引き返していました。

 今回はそのリベンジを……と思ったものの、あいにく雨が降ってきてしまいました。


 熊事件現場に比べて辺りはひらけているものの、無人の山中であることに変わりはなく、散策はあきらめてこの地を後にしました。


 やはりこういうところは複数人で来るべきですね。

……いままで道内をレンタカーで周った経験は、複数人でしかやったことがなく、こうして初めて一人でまわってみると、何人かで来ることの大切さがよく分かります。。
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三毛別熊事件跡地

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 苫前町の古丹別という集落から山奥へ20kmほど入った道道の行き止まりに「三毛別熊事件跡地」があります。

 大正4年の冬、冬眠から覚めてしまったクマが空腹で凶暴化したまま人家を襲って皆殺しにした、という事件で、小説にもなっています。


 「跡地」と言っても当時の家などが復元されて、ある種の観光地になっています。
 が、北海道のガイドブック『なまら蝦夷』には「作らないほうがよかった」とまで書いてあり、作らないほうがよかった史跡なんてあるかいな、と、クルマを山奥へ走らせます。

 人が住んでいるのは跡地の4〜5km手前までで、そこから先は無人の山中ではあるものの、道路は舗装されていますし、センターラインもありますし、気楽なものです。


……が、突如道がダートに。

 ありゃ、道を間違えたかな、と思ったものの、「熊事件現場まで○km」という看板があり、このまま車を進めます。

 そのうち、道幅も狭くなり、高い木の生い茂った森に入ってしまいます。
 無人の山中、しかもこの先は行き止まり、道内の山奥では必ず見かける「ヒグマ注意」の看板。

 しかもこの日は曇っていたので、なおのこと薄気味悪くなってきます。

 こりゃ明らかに道を間違えた……と思っても、やはり「熊事件現場まであと200メートル」という看板はあり、来なきゃよかった、、、と思いつつ、さらに車で進みます。


 たどり着いた現場は、本当にこんなところに人が住んでいたのか、と思うに充分な場所。

 実際に熊に人が殺された事件の現場だけに、今ここでクマに出くわしてもおかしくなく、仮にそうなっても誰も助けてくれる人などいません。


 それでも、せっかく来たのですから、クラクションを盛大に鳴らしてクマよけをしたつもりになり、恐る恐るクルマを降ります。

 再現されている掘っ立て小屋をのぞき込むと、ノートが置いてあり、訪れた人が何か書けるようになっているようです。

 電気もついておらず薄暗い小屋の中に足を踏み入れた瞬間、自分の足音とは違うタイミングで「ガサガサッ」という物音を聞いて、一目散にクルマに逃げ帰ってしまいました。


 できるだけ、複数人で来たほうがよいスポットです。

 命がけの肝試しがしたい人は、一人でどうぞ。。。

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苫前の風力発電

IMGP1573.jpg 日本海側を北上し、苫前町にさしかかります。

 北海道の日本海側は風力発電が盛んで、この苫前の風力発電のプロペラ群はいつ見ても圧巻です。

 バードストライクの問題など、必ずしも“100%環境にやさしい”発電方式ではないことが取りざたされているものの、発電に際しては火力や原子力と違って排出ガスや廃棄物を出さないことは確かです。


 都内でも若洲の風力発電所でたった1つくるくる回っているのが京葉線の電車からも見えますけれども、こういうのを見てしまうと、東京のなんてモニュメント的なものにしか感じられなくなってしまいそうです。

 真下に立つと、意外とプロペラの「ブゥン、ブゥン…」という音はそれなりに聞こえるので、都内でやるにはいろいろと問題の方が多いのでしょうけれども、そう思ったことだけは事実であります。
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ホロピリ湖

IMGP1569.jpg 「明日萌」を後にして、次の目的地を目指します。

 その途中、通りかかったのが「ホロピリ湖」。

 後で調べると平成4年に完成したダム湖なんだそうで、渇水期には炭鉱や鉄道の跡なんかが出てくるんだとか。


 訪れたときはそんなことも知らず、橋の上で車を停めて2〜3分くらいぼけーっと湖面を眺めていました。

 採石場がこの山奥にあるらしく、ときおりダンプカーが背後を走っていく以外は静かなもので、1日じゅう昼寝できたら最高の贅沢だよなぁ、なんて思ったり。
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「明日萌」駅と「萌の丘」

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 旭川駅でレンタカーを借り、道北を3日間ドライブすることにしました。

 さっそく訪れたのは「明日萌駅」。
 NHK朝の連ドラ「すずらん」の舞台になった駅です。放映は平成11年4月〜、ということはもう6年前のドラマなんですね。

 子役の評判はよかったものの、ストーリーも前後のNHK東京制作「天うらら」「私の青空」と比べて暗い感じだったからか、あんまりパッとしなかった印象があります。


 それはさておき、撮影に使われた駅そのものは今でも残されています。
 本当はJR恵比島駅(留萌本線)という現役の駅で、「明日萌」はドラマの中での地名なんですけれども、周辺の道路標識には「←明日萌駅」なんていう表記もあって、すっかりこちらの名前で定着してしまった感じです。
(沼田町公式サイトの観光案内にも「明日萌」として紹介されていますし)


 駅前の「中村旅館」として使われた建物には、沼田町役場関係と思われる方が常駐しており、ちょっとしたお土産も売っています。

 私が滞在している間に観光バスも1台やってきていましたが、なにせ6年前のドラマですし、私は何度も訪れているので駅そのものは15分ほどの滞在であとにしました。


 「←萌の丘 5km」という道路標識が目に入り、このまま次へ行ってしまうのもつまらないので寄り道してみることにしました。

 てっきり、ドラマとは何の関係もないのだけどついでにPRしたくて命名したのか、と思いきや、ドラマに登場した場所なんだとか。


 明日萌(恵比島)を一望できる丘で、むしろこちらの方が訪れる価値ありかな、と思いました。

 まぁ、道内にこの程度の景色が望める丘はいくらでもありますけれども。


 写真ではあまりいい感じに撮れていませんが、曇っていたとはいえ、この見晴らしの開放感に、北海道へ来たなぁ、と思ったのでありました。

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フレンドのイタリアン

IMGP0172.jpg 「みかづき? あんなのはイタリアンとは言いませんよ」

 長岡出身の後輩がいつも言っているのがどうも気になっていました。


 「イタリアン」を考案したのは新潟の「みかづき」ですが、長岡の「フレンド」という店でもイタリアンを提供しています。

 「みかづきのイタリアン」で取り上げた『散歩の達人』によれば、お互いのオーナーが情報交換をする過程で、フレンドでも出し始めたのだとか。


 新潟から電車に乗り、12時半ごろ長岡駅に降り立ちます。

 後で調べてみると長岡駅の比較的近くに「新町店」があったのですが、このときは1時間ほど歩いて本部併設の「喜多町店」へ行きました。

 ちょっとうらぶれたドライブインみたいな感じの店内に入り、イタリアンと、もう一つの主力メニューというギョウザを注文。2つをセットにした「ペア」というメニューもあったものの、単品ずつ頼むより量が少ないというので、別々に頼みました。(ともに294円)

 それと、メニューには「ミート大盛 84円」とあり、「みかづき」では無料だったソース大盛りがここでは有料のようです。

 「みかづき」が注文を受けてから作り始めて7〜8分かかったのに対し、席についてほどなく番号札の番号を呼ばれます。ほぼ作り置きのようです。


 「みかづき」と圧倒的に違うのは、ソース焼きそばが、ソース焼きそばの味付けになっていること。

 トレーを席へ運ぶ時点で、ソース焼きそばの香りがします。
 口へ運ぶと、ミートソースよりも焼きそばの味がします。
 麺も一般的な焼きそばの太さです。
 さらに、「みかづき」はフォークだったのに対し、こちらは割り箸です。


 周囲を見ると、イタリアンよりラーメンを食べている人のほうが目立つ気がしました。
 メニューを見ても、ラーメン、ギョウザ、焼きそば+ミートソースのイタリアンと、ラーメン屋のラインナップに見えてくるような気もします。
 ミートソースのかかっていない、純粋な「焼きそば」がメニューにないのが不思議なくらいです。


 「焼きそばにミートソース」がイタリアンなのだとすれば、確かにこちらの方がそれにぴったりです。
 「フレンド」のイタリアンに慣れた人が「みかづき」でイタリアンを食べれば、違和感を感じること間違いないでしょう。


 「みかづき」が改良に改良を重ねて、「焼きそば+ミートソース」から「イタリアン」という正真正銘の別な食べ物になってきているのに対し、「フレンド」はおそらく考案された当初の味に近いのではないかなぁ、というのが、私の印象でした。



 さて、箸袋に「フレンドのイタリアン フレンドのギョーザ フレンドのソフトクリーム」と書いてあるのを見て、ソフトクリームも主力商品だということが分かり、帰り際にテイクアウト。

 実はソフトクリームはカップに注いだものしか扱っていない模様で、店員さんの説明がフレンド初心者の私には少々要領を得ないところがあり、このメニューの写真にあるコーンに載ったやつを、と頼んで出てきたものは、ソフトクリームの形をした普通のアイスクリーム。
(コンビニでよく売っているものを、さらにソフトクリームらしい形にしたもの)

 再履修が必要なようです。
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みかづきのイタリアン

IMGP0135.jpg 「ムーンライトえちご」に乗って新潟へ行きました。

 先日、千住へ行ったときに買った『散歩の達人』千住特集(2005年2月号)に、千住とは別にミートソースの特集があり、そこに新潟の「イタリアン」が取り上げられていました。それを読んで、今回新潟へ行くついでに食べることに。

 「イタリアン」とは、一言でいえばソース焼きそばにミートソース、という、新潟ではメジャーな食べ物。

 早朝に新潟駅に着き、開店の9時を待って、駅ビルにある「みかづき」へ。

 「みかづき」のイタリアンは2回目です。

 前回は職場旅行で佐渡へ行ったときに新幹線までの待ち時間を抜け出してのテイクアウトでした。
 通常なら注文を受けてから強火で一気に麺を炒めるところを、どうも作り置きしていたようで、新幹線の車内で食べてみると後述の太めの麺がフニャフニャで印象はイマイチでした。

 今回は、『散歩の達人』で紹介されていた「ソース大盛り」(値段そのまま)で注文。310円。

 開店直後でもあり、注文を受けてから作ってくれます。ソースが多めにかかっていたこともあわせ、前回は違和感をもった太めの麺もおいしくいただくことができました。


 イタリアンといえば「ソース焼きそばにミートソース」と説明されることが多いですが、焼きそばの麺はスパゲティ並みに太いオリジナルのもので、焼きそばそのものも味付けは控えめに感じられました。

 ちょうど、今日付けの新潟日報に、「みかづき」の三代目でイタリアンを考案した前社長のインタビューが掲載されており、現在の四代目社長が改良を重ねているという話でした。どうやら、“焼きそば感”は徐々に薄れる傾向にあるようです。


 前回と同じようにサービス券をくれました。イタリアン310円→230円の券があるほか、ソフトクリームが150円→100円というのを見つけてこちらを追加オーダー。
 ファーストフードのソフトクリームはどうもくどい気がしてあまり気に入らないのですが、ここのは同価格帯のソフトクリームにしてはそれがなく、ちょっと固めという感じはしたものの満足でした。

 ちなみにこのサービス券、メニューごとに5個まで値引きされるのは一般的なファーストフードとほぼ同じですが、切り離して使うのではなく店員が「正」の字を書き込んでいくスタイル。同じメニューでも5回までくり返し使えるのが独特です。

 5月下旬に再び新潟を訪れる予定があるので、また使えそうです。
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在来線の旅

 5人で行ったスキーの行き帰りには、青春18きっぷシーズンということもあって在来線の普通列車を使いました。

 行きは、3人が高崎線の始発でやってきた(1人寝坊)のに、高崎から合流。
 水上で乗り換えた長岡行きは2両編成でとても座れず、立ちっぱなしでしたが石打に着いたのは9:03。宿の迎えの車でスキー場へ向かい、午前中からスキーを満喫しました。


 帰りは、早めに宿の車で越後湯沢駅へ送ってもらい、1時間半ほど駅構内の「ぽんしゅ館」で酒風呂に入ったり、お弁当やお酒をみつくろったり。

 「東京行き新幹線の指定席は、20時半ごろまで普通車・グリーン車ともにすべて満席です」というアナウンスを耳にしながら、来たときの状況も合わせて座れるか不安でしたが、17:54発の上越線水上行き(3両編成)では、3人、1人、1人と離れ離れではあったものの席は確保。

 水上で乗り換えた高崎行きは6両編成で、通路をはさんだボックス席に3人、2人で座り、越後湯沢駅で調達したお弁当やお酒を広げて楽しいひとときを過ごせました。

 特に、「ぽんしゅ館」の酒販コーナーで入手した「純米酒 桃色にごり酒」(お福酒造)が見た目もさることながら予想以上に飲みやすく、いっそうの華を添えてくれました。

 新幹線なら高崎までたったの30分ですが、久々に会った友人どうしでの旅だからこそ在来線でよかったのでしょうか。


 スキーの後の心地よい疲労感と、温泉に駅弁においしいお酒。帰りは特に電車での旅の醍醐味を味わえた気がします。
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