背負っているものはあるか

 社員寮の新年会が(いまごろ)ありました。


 こういう場でつくづく思い知らされるのは、よほど親しい人以外とはちっとも会話が続かないことです。

 学生のころはそうでもなかったはずなのに、どうしたことだか。


 最近は、こういう場では誰かと話すより食べるものを食べて飲むものが飲めれば満足、という性分になってしまったので、一人でもぐもぐと寮母さんお手製のオードブルやらビールやら口に運んでひそかにご満悦気分でした。


 ときおり、ほかの人から話しかけられるものの、会話の糸口がありません。

 ありません、というか、また一人で食べて飲みたいとひそかに思っているので見つけようとしないだけなんだろうと自分で分析しているんですけど。


 まぁとにかく、何もしゃべらないというのは楽でいいものです。

 後日になって揚げ足を取られることがありませんし。
 しゃべりさえしなければ失言なんてないんです。


 ……なんてネガティブな。


 たぶん、学生時代との違いは、ここなんではないか、とふと思いました。

 あのころは、考え方の違う相手と衝突しても、「早大生が(研究室の用事をすっぽかして)神宮へ行って何が悪い」「早稲田祭2002を放ったらかしてゼミ合宿なんて行けるか!」なんて強情にタンカを切っていたものです。(←空気を読まない、とも言う)

#こんな学生をきちんと修士課程修了にしてくださった教授には頭が上がりません。


 それが今や、考えが柔軟になったというか、それ以前に何も考えていないというか、長いものに巻かれておけというか、少なくとも表面上だけは波風立てないように…なんて考えるようになったのかもしれません。(←空気の読み方が間違っている)

 自分自身に、ほかの人とは考え方の違う部分があまりにも多いようなので、なおさらです。
 よほど気心が知れていないと安心して話すらできない自分がいたりします。


 でも、最近のこういう場での振舞い方を振り返ってみると、花火が上がるのを恐れて、火をつける前からバケツの水に漬けてしまっているような……分かりにくいですね、すみません。

 普段がそれなので、ロケット級の花火をぶつけていい相手と話す機会があっても、上げるべき花火が全部湿気てて不発に終わる…という気分になるときもありますし。


 要は、もうちょっと、いまの自分の立場や考え方に自信や誇りを持ったほうがいいんじゃないのかな、と。
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貯金が通用するのは3年まで

 最近そんなことを思うようになりました。

 「貯金」は、お金の貯金……というより、知識の貯金。


 仕事の知識は、もともと興味ある業界に進んだこともあって、入社前25年間の蓄積がありました。

 大学・大学院での研究も、それなりに勤務先の業界に関係ありそうな話でしたし。


 で、振り返ると、入社後の3年間は、その知識の貯金でやってこれたのかなぁ、と。

 貯金を食いつぶすだけというのは、表向き、うまくいっているようで、中身は何の進展もなくそのまま停滞しているだけ、ということです。


 4年目になって、そろそろネタの貯金が尽きてきたにもかかわらず、3年間の惰性というのは恐ろしいもので、それに気づかずに過ごしていた気がします。

 結果として、一時期、退職すら考えたり、それ以前に人生を終了させたくなるほどの問題も起こしました。


 一応、それまでの勤務先での上司との面談でも

上司:「最近取得した資格や、取り組んでいるものは?」
自分:「あの、、、すみません、、まったくありません。。。」
上司:「お前、平日の休みと泊まり勤務明けの時間に、何やってんだ」

など、気がつくきっかけはちゃんとあったんですけれども。


 そうはいっても、具体的に何に取り組むか、などを見出せたわけでもなく、そもそもその動機づけがなかったり。


 で、年が明けて、今年は変化の年にしよう、と思ったときに、ようやく、あれこれ今までやらなかったようなことをやってみたくなったわけですよ。

 どちらかというと、仕事に直結する話じゃなくて、趣味とか家事のほうですけど。


 だからといって、あれはダメこれはダメと自分で勝手に決めつけて結局何もしないのでは、今までの停滞状態と同じです。

 そういえば、「停滞は死滅である」ってのは、われらが母校の創立者の言葉でした。
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知ってる人をニュースで見る

 中国の検索エンジンが日本進出したそうで。

 それ自体はどうでもいいんですが、ネット上の記事(たとえばこれ)や昨日の「めざましテレビ」のインタビューに出ていた日本法人の取締役って……、

 私の学生時代に放送研究会の代表だった舛田さんじゃないですか!

 放研の舛田さんというか、新生早稲田祭ネットワークの舛田さんというか。


 すごいなぁ、ソニーの出井さんと一緒に出てるよ。


 ……と、独身寮で朝ごはんを食べながら見ている、まもなく30歳で日々ルーチンワークに従事するサラリーマンの私。

 これでも、鉄道研究会じゃ幹事長だったんですよ?

 放送研究会とか広告研究会とか企画系のサークル出身の人たちは強いなぁ、と、少し引け目を感じたりしてしまう一瞬であります。


 が、単に、自分が目をつけて飛び込んだ業界・商品は、入社して数年で大きく動かせるほどコンパクトなシステムではなかっただけだ、とすぐに気がつきました。
(↑今の勤務先は第2志望だったくせにこんなこと言う奴)

 「入社後5年間は育成期間」と言ってくれて、同業他社でも類を見ない期間の現場経験を積ませてくれる勤務先です。


 で、20年後も、こんな自分も大学時代はああいうのと同じ場所にいたんだ、とか、あいつ「早稲田祭」でちんこ神輿作って担いでたんだぜ、としか言えないようでは話にならんのです。

 いつしかあんなふうに、勤務先の商品の魅力に磨きをかけて、世の中をもっと居心地のよいものにして、で、会社の収益も自分の給料も上げてやるぞ〜、なんて獲らぬ狸の皮算用をやってみたり。


 幸い、事業規模と世間への影響力だけは大きな会社に潜り込めたんだから、可能性はゼロじゃないぞ、と自分に言い聞かせるのです。
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ガソリン税はもっと高くていい

 政権与党は定期的に変わったほうがいいと思っている私ですが、「ガソリン国会」だとか言っている民主党の無節操ぶりにはあきれます。

 民主党は6年前から「炭素税」を掲げていた(参考)から少し期待してたのに。


 2005〜2006年度の比較でようやく、「ガソリン価格の上昇が原因」と思われる、自家用車から出るCO2の減少傾向が現れはじめたっていうのに税金下げてどうするんですか。


 京都議定書の目標達成はほぼ絶望的ですが、CO2排出量を増やしている諸悪の根源は自家用車で、1990年比45%増ですよ(参考)。

 6%減らすんじゃなかったんでしたっけ?


 岩波新書の『自動車の社会的費用』が言うとおり、クルマのユーザーは、公害などに対処するコストを負担していないのです。

 都合の悪いコストを全部他人(=主に行政)まかせにできるんなら、そりゃみんなクルマに乗りますってば。


 ハイブリッド車だの何だの言う前に、マイカーから電車に乗り換えれば、6%どころか、9割近く減るわけです。
参考←単位輸送量当たりのCO2排出量は、自家用車173gに対して鉄道19g)

 そのために、駅のまわりに、密度の濃い、歩行者でにぎわう市街地ができるように税金や規制で誘導して……鉄道が繁盛することは地球環境への貢献、というのが私の持論です。
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変化の年にしたい

 髪形を変えました。

 無性に髪を短くしたくなり、勤務が終わって高崎駅のQBハウスへ寄るなり「スポーツ刈りにしてください」とお願いしました。

 今まで頼んだことがないような髪形に、店員さんがあっけにとられたような顔をしたものですから(←なぜかQBハウスで顔を覚えられている男)、軽く訳を話します。


 髪を切った理由はともかく、今年は始まって半月もしないうちから変化の多い年になりそうな予感です。

 まず、10年以上購読していた新聞を、論調がガラッと異なる新聞に思い切って変えました。(東京新聞→読売新聞)

 電話も、私にしては異例の短さ(1年半)で機種変更しました。

 空気を読めるようになろうと思い始めました。(見込みが薄いとはいえ)

 そして、これまでの悪行三昧を反省して、髪型を変えました。
(…これは1〜2か月もすれば元に戻ると思いますが)


 今年の誕生日がくれば30歳で「魔法使い」ですし、入社5年目ですし、入社以来だらけ放題だった日々を改めようという動機づけだけは今のところ満載です。

 三日坊主になりそうな気もするんですけど。
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空気が読みたいです

 きのう、スキーの帰りに近隣に住む知人Aの家へ招かれていたので、軽井沢駅で共通の知人B(都内在住)と待ち合わせをしました。

 知人Bは軽井沢で買い物をしていたと言うので何を買ったのだろうと思ったら、片手には菓子折りらしき包みの入った袋が。

 聞けば、軽井沢で買ったのではなく、出かける途中に都内で買ってきたのだとか。




……

………

…………なぜ?


 知人Bは私の表情を察するなり、「お前は他人の家に呼ばれて手ぶらで行くつもりだったのか!」とあきれたように言うわけです。

 そして、「あたしはちゃんと空気が読める子だから」と、涼宮ハルヒ並みの勝ち誇った表情でたたみ掛けるように一言追加。

 そうなると、もう私の立場などキョン以下、たぶん谷口・国木田レベルにも届かずに、コンピ研部長と同程度ですよ。
(例えが正しいかどうかは別として)



 残念ながら「人は見た目が9割」でして、こういうところでツボを押さえた振る舞いができるかどうかは、社会人生活を送る上で必要不可欠な要素なのは明らかです。

 どんなに日ごろ堕落していようと、空気を読むべきところでは読む能力の大切さは、織田信長・斎藤道三の正徳寺での会見を例に出せば、まさに歴史が教えてくれる事柄です。

 本来ならこういうのは社会に出る前に培われておくべきなんですよね。


 こうして振り返ると、中学から大学を出るまで鉄道研究部・鉄道研究会という、人生の急坂を転げ落ちるも同然の部活・サークルに軸足を置いていた私には、そういうのを背中で教えてくれる先輩がほとんどいなかったのかもしれません。

 先日も、グリークラブ出身の後輩(←同業他社)と飲んだとき、どちらの言動が社会人としてできているかと考えたら、彼のほうが数段上だと痛感させられて帰りの電車で落ち込んだものです。


 今年の目標は、「空気を読めるようにする」と掲げようと思ったはよいものの、はて、いまさら何(or 誰)をお手本にすればよいのだろう、と途方にくれるのです。
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早稲田ワセメシ名店会

 3日前に有楽町のイトシアへ行ったら、地下に「東京カレー屋名店会」なんて店を見かけたんです。

 都内の5軒のカレー屋のカレーが食べられるんだそうで。

 最初は、「○○博物館」とか「○○ミュージアム」「○○スタジアム」「○○ストリート」みたいに、5軒の支店がそれぞれ集まったスペースかと思ったら、1軒の店が5軒のカレーをメニューにして出している様子です。


 こんなことできちゃうのか! と激しく衝撃を受けました。

 ここでどうしても思い出してしまうのが、大学生時代の先輩(仮に自称Pさんとする)の話。


 妄想癖が私以上に激しく、先輩とはいえ正直なところ少々手を焼いていたお方でした。

 当時、西早稲田キャンパスのすぐ目の前にあった旧第一学生会館(一学)。
 そこに陣取っていた某サークルの溜まり場で、まもなく戸山キャンパスの隣に新築・移転する新学生会館近辺にはこれまで出入りしてきた一学周辺のような店がない、という話になって、自称Pさんは

・将来起業して、新学館向かいのサイゼリヤの2階に店を出す
・メーヤウの激辛チキン、三品の赤ミックス、フクちゃんのチョコとん、ワセ弁…など、いわゆるワセメシが何でも食べられる店にする

と、妄想…よく言えば夢を語りだしたのです。


 後輩の立場の私は、そうですねー、早大生がこぞって出入りして大繁盛しそうですねー、なんて適当に相槌を打ちながら、……明らかにライバル店出現なのにレシピ教える店があるかよ、だいたい、三品で食べるから赤ミックスなんじゃねーか……と内心思っていました。


 それから7年近く経過して2008年。出しているメニューこそ違えど、同じコンセプトの店が目の前にあるわけです。

 実は先見の明があったのは先輩の妄想のほうだったのだろうか……と。


 ……そうはいっても、早稲田界隈のワセメシを早稲田以外の場所で展開して、誰が食べに来るのか、といえばたぶん閑古鳥が鳴くと思うんです。

 ただ、同じ早稲田の地でも日曜日や連休に開かれるオープンキャンパスとかホームカミングデー(その日は三品食堂などが軒並み休み)のようなイベント限定でやったら、少し話が違ってくるのではないか、、、といまさら自称Pさんに便乗して妄想を広げてみたり。


 しかしそれは、自称Pさんじゃなくて、企画サークルの面々に任せたほうがうまくいくのは確実だろうと思いますが。
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クルマを締め出して賑わう街

IMGP4112.jpg 有楽町へ行きました。

 1時間ほどヒマができたので東急ハンズやイトシアへ行ってみると、有楽町駅からイトシアまでの一帯から道路が取り払われて、全部歩道(というか、歩行者用の広場)になっていました。

 ここに路面電車さえ走っていれば、まるでヨーロッパの中心市街地であるかのようです。
(東京なので、JRの高架電車やら地下鉄はあるんですけど)

 ようやく日本もここまできたかー、と思うわけです。


 学生時代の主な研究テーマは、都市中心部に流入するクルマを抑制して公共交通と歩行者で賑わいのあるまちを取り戻す、ような話(←機械工学科なのに)でした。

 が、当時の東京周辺にはこのような具体的な事例がなくて、海外の先進的な事例を(資料で)見てもピンと来なかったんですよね。


 もちろん、電車の駅とクルマが来ない歩行者専用の広場があれば賑わうのかといえば大ウソで、ここにはイトシア、さらにその向こうには銀座という魅力的なコンテンツがあるからなんですけど。

 群馬で似たようなことをやるには、もはや高校生しか来なくなった駅周辺に、どうやって商業的に成立するコンテンツを持ってくるのか、というのが大きな課題になりそうです。

 たぶん、ニワトリが先かタマゴが先かの話で一向に進まないんだろうと思いますけど。

 まぁ少なくとも、高崎駅の中に吉野家とマツモトキヨシとマクドナルドとゲームセンターくらいしかないんじゃ、もっとお金を落としてくれる層は電車に乗って来てくれないでしょう。

 逆に、高校生しか来ないからそういう店を置くしかない、という事情もあるに違いないです。


 それでも、高崎駅周辺にマンションが次々と建って(売れているのかどうか謎ですが)、駅周辺に住む人が増えそうな予兆があるのは、客層の広がりによい影響があるに違いないです。

 …それに、今年の6月にヤマダ電機の都市型店舗が高崎駅東口にオープンすると同時に、大ペデストリアンデッキと高速バスターミナルができるので、期待を寄せてみたいものです。
(本来の繁華街は西口なんですけども)
author by よんなん
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安物125周年

IMGP4100.jpg 写真のマグカップは、早大125周年グッズのひとつで、学生時代にキャンパスツアーガイドか何かのからみで頂いたものです。

 当時、もらった瞬間に「こんな安物ありかよ!」と思いましたっけ。

 えび茶色のマグカップに、プリントで「早稲田ベアー」などをあしらったマークが入っているんですけど、プリントだからいずれ消えてしまう運命です。


 我らが母校、早稲田大学の125周年は今年でしたが、当時から記念グッズ販売などは始めていました。

 それまでの大学グッズは大学生協が(勝手に?)作って売っていたのを、大学当局が版権を整理するなどして、いくつかの生協版グッズがお蔵入りになった記憶があります。
(……で、合ってますか?>関係者)

 そうまでして出てきた「大学公認」グッズがこの程度だったんですよ。


 浦安の家で家族が日常的に使っており、久々に見たら、案の定、プリントがはげて写真のような有様になっていました。
 ……こういうのは「年季が入った」というのとは違うと思います。

 125周年だった今年まで持たない125周年記念グッズだったのか……。orz

 大隈重信の「人生125歳説」から特にアピールしていたはずの早稲田大学の125周年、という重みは、当局にとってその程度だったのだなぁ、と。


 …まぁ、それまでウヤムヤだったらしい権利関係を整理した取り組みは否定しませんが。
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「魔法使い」まであと1年

 29歳になりました。
……といっても日付がそうなっただけで、当該時刻の19時過ぎまであと15時間近くあるんですけれども。

 今日は泊まりの仕事で、去年のように(参考1参考2)誰かさんが誘ってくれたりということはなさそうです。


 誕生日というと、最近特に意識するのは表題のことです。

 いや、趣味の鉄道方面でつるんでいた面々と顔を合わせると、ほぼ全員該当する(はずな)ので、そういう連中と飲んでくだ巻いているうちはいいんですが。


 別な(まともな人達が集まる)方面でこういう話が出ると、たいてい……

「生まれて今まで人を好きになったことがないなんておかしい」

だとかー、

「たかはしくんは男の人のほうがいいんだもんねー」

などとー、言われ放題言われ続けているのであります。


 確かに、他人への思いやりに欠けるという指摘をよくもらったり、「お前は自分の彼女にもそんな態度が取れるのか」と相手を怒らせてもピンと来なかったり、というのは事実です。

 そうすると、↑の「〜おかしい」というコメントは、あながち的を外したものではないということになります。


 社会に出たのは周囲の四大卒と比べても3年遅れだったんですが、こういう面では10年くらい遅れで追いかけている感じ(=19歳レベルかそれ以下)、と考えると妙にしっくりきます。

 といって、ここであわてふためいてどうなるもんじゃないし、ありのまま受け入れるしかないのだよ、と考えてしまう性格は高校生以来直っていません。
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