住居表示の戸番標と枝番

 貸家のリフォームで玄関のドアを交換することにしました。

 貸家は住居表示実施地域にあって、青地に白抜き文字で住所が書かれたプレート(「戸番標」と呼ぶそうです)がドアに貼ってありました。

 そのドアを交換してしまうのでどうしたものかなぁ……とGoogle先生に訊くと、自治体によっては市役所で新品をくれることが判明。

 貸家がある市のWebサイトにはそのことが書いてなかったので、問い合わせフォームから質問を送ってみると、来庁すれば無料ですぐ交付できますと返事がありました。

DSC03747.JPG サラリーマンが平日昼に役所へ行くのはなかなかハードルが高いのですが、ちょうど午後からの所用で休暇を取った日があって午前中に市役所へ行くと、その場で新品の戸番標をくれました。

 「住居番号設定通知書」はお持ちですか? いまお住まいですか? と聞かれたものの、前の持ち主から引き継いでいないこと、貸家の家主だが現在は空室でリフォーム中である旨を説明して済みました。

 ついでに、同じ住所に何軒も家が建っているのですが、枝番をつけてもらうには同じ住所の人たちが集まって申請しないといけませんか、と訊いてみたら、単独でも受け付けてくれると言います。

 ただ、「住居番号設定通知書」をお持ちでないのと、現在お住まいではないのなら、所有者だと分かるものをお持ちになってください、手続きそのものは20分ほどで終わります、ということで出直すことに。


 なかなかサラリーマンが平日昼に役所へ行くのは難儀なのですが(大事なことなので二度言いました)、「所有者だと分かるもの」って何だろうなぁ……と考えてとりあえず

・登記簿の写し(買ったときに司法書士がくれたもの)
・固定資産税の納付書
・登記識別情報(権利書)

を持って、再度市役所を訪れました。

 そうしたら登記簿の写しで用が済み、「-1」と書かれたプレートと、「住居番号変更通知書」が渡されました。この通知書は、もし今後売却することがあれば次の持ち主に引き継がないといけません。
(しかし登記簿の写しは最新のものでなくてよかったのかな)

 ところで、我が貸家は角から私道に入って数軒目なのに「-1」でした。

 角から「-1」「-2」「-3」……と振らないんですか、と聞くと「申請順に『-1』『-2』……とする決まりで、この住所ではあなたが最初の申請者でした」とのこと。

 ということは、今後もし近隣の人たちが個々に市役所へ行くと、建物の並び方とは関係なしに枝番がついていくということで、それは住居表示の趣旨と違うんじゃないのかな……とは思いました。

 あと、同じ住所にアパートも建っているので、アパートの部屋番号のつけ方によっては「-1」がかぶってしまう気もします。

DSC03755.JPG 通知書とともに渡された「お知らせ」には、「枝番号の申請をお受けできない例」が2つ載っていました。

・アパート名やマンション名で区別ができる共同住宅
・建売物件などで居住者が決まっていない場合

 建物の並び順ではなく申請順に「-1」「-2」…としているなら、大きな屋敷の跡に戸建を何軒も建てるミニ開発では開発事業者が申請しない限り建物の並び順にならないじゃないかと思いますが、あくまで住み始めた人が申請しないといけないようです。

 ……って、これから賃貸募集をする(居住者が決まっていない)貸家なのに私が申請しちゃったよ、と思いましたが、リフォーム工事をするのに電気と水道を契約したことはお話ししたので、その家を使っている人とみなしてくれたのかもしれません。


 それと、30年以上前に、当時入っていた趣味の会で住所録が作られたとき事務局が「マンション名はステータスを表すものであり、省略しても郵便物は届く」という考え方でマンション名を省略していて、その頃から今までずっと、なるほどそうなのかと思って私も郵便などの宛先はマンション名を省いて書いていました。

 でも市役所が「アパート名やマンション名で区別できる」として枝番を付与していないのなら、やはりアパート名やマンション名は郵便の宛先を書くのに必要なのかもしれません。


 いやいやしかし、枝番は付与してもらったものの、入居者が表札でも出さない限り、隣のアパートの1号室(があるのか知りませんが)との誤配があるような気がするなぁ。
author by よんなん
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