消費税課税事業者のデメリットは廃業に値するのか

 個人事業主ではないサラリーマンの戯言とお聞き流し下さい。

 勤務先で庶務を担当するまで仕入消費税と売上消費税すら知らなかったレベルですが、世で消費税課税事業者になると負担増でやっていけなくなるだのふりまいている人たちには思うところがあります。


 これまで消費税免税事業者が受け取ってきた報酬は、受け取る側と支払う側でそもそも認識が違っていた、という点は確かにあると思います。

 たとえば110,000円の報酬をやり取りした場合、受け取る側はそもそも消費税を取っていないつもりでも、支払う側は消費税込みで支払って帳簿には「外注費100,000円、仕入消費税10,000円」と書くわけです。

 そして消費税は最終消費者が負担するので、成果物を150,000円(税込165,000円)で売ったら、制作の過程で支払った消費税は差し引いて5,000円を納税するしくみです。


 市中の消費者が目にする機会があるものでは、ブックオフで買取をしてもらったときのレシートです。あれにはちゃっかり消費税が含まれています。

 ブックオフで買取金額11円の場合、ブックオフはを持ち込んだ人に11円のうち1円を消費税として支払ったことにしていますが、11円を受け取った人はそんなこと考えてなくて全額を自分のフトコロに入れてしまうのと同じです。


 税当局にしてみれば、こんなけしからんしくみはないわけで、今後、課税事業者に支払った消費税しか仕入消費税を認めない、とするのは当然のことのように思います。
(実は古物商の仕入消費税は今後も認められます……)


 今後は、報酬を支払う側に立てば、免税事業者には「外注費110,000円」、課税事業者には引き続き「外注費100,000円、仕入消費税10,000円」となり、免税事業者に対しては実質的な値上がりです。

 じゃぁ、個人事業主が課税事業者になったとして、これまで110,000円をすべてフトコロに入れていたのが1万円を納税しなければいけなくなるかといえばそんなことはなくて、課税事業者となった個人事業主にも仕入消費税が認められるわけです。

 「トーゴーサン」とか「クロヨン」と言われるように、収入をすべて税当局に把握されるサラリーマンと違い、個人事業主はあれやこれやを経費に計上して所得を圧縮しているのが実情なのですから、当然、納税する消費税も、経費として支払った消費税を差し引いたものになります。


 免税事業者が課税事業者に転換して増える負担があるとすれば、税そのものというよりは、会計ソフト入力の手間なのではないかと推察します。

 ……税負担が多少増えるのは確かでしょうけれど、仕入消費税を差し引いた税負担の金額で、やれ廃業に追い込まれるとか、食うや食わずの暮らしになるとか、本当にそれほどのことなのだろうか、とは思います。


 インボイス反対の声を上げて大騒ぎしている人たちは、何が目的で大騒ぎをしているのか、実は無知な個人事業主が活動家にたきつけられているだけなのではないか、というのが私の感想です。
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郵便局のお役所仕事

 郵便局のはこぽすが自宅最寄駅にあるので、ゆうパックの受け取りに使おうと思い立ちました。

 そうしたら、MyPostへの登録と本人確認が必要なんだとか。ゆうびんIDじゃだめなんですか。

 宅急便はクロネコメンバーズに登録していればPUDOで受け取れますよ。……といっても、宅急便はコンビニ受け取りができるので、ロッカー受け取りは使ったことがないんですが。


 で、MyPostの本人確認には認証コードが書いてある本人限定受取郵便(書留の一種)を受け取らないといけません。

 ……ゆうパックを自宅や郵便局で受け取るのが不便だからロッカー受け取りをしたいのに、まず書留を自宅や郵便局で受け取らないと使い始められないなんて、いったいどこの役所だよ。

 実際に本人限定受取郵便の受け取りに1回チャレンジして失敗しています。

 当時はさいたま市内へ通勤していたので、平日は20時までに帰宅することがほとんどなく(時間指定の最後が20〜21時なので20時には在宅していないといけない)、休みの予定はあらかじめ決まっていませんし、当日の配達申し込みは締め切りが早いですし、さいたま中央郵便局のゆうゆう窓口で受け取ろうとしたら、ゆうゆう窓口っていまは24時間営業じゃなくって8時から19時までなんですね。

 ゆうゆう窓口の24時間営業をやめるなら、書留やゆうパックのコンビニ受け取りぐらいやってほしいものですが、そういう発想にはならないのかしら。


 2回目でようやく受け取って本人確認が済んだので、今後ははこぽすで受け取れるようになりそうです。

 文句があるならゆうパックなんか使わなければいいんですが、送り主がどの宅配便を使うかは、こちらは選べないことがほとんどですから。
author by よんなん
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少子化対策と養育里親とか

 何からどう書けばよいやらまとまりませんが、少子化対策とはつまるところ

「妊娠出産の多様性を認めること」

に尽きるんだろうなぁと思う次第です。


 結婚したカップルのもとに生まれて生みの親に育てられるのが望ましい姿で、そのレールから外れると(たとえばひとり親などは)とたんに経済的に困窮する、あるいは逆に経済的に困窮しているから結婚できなくて子が作れない、という世の中の末路が現在の日本なんだと思っています。

 婚前交渉だろうが、未婚の子だろうが、父親が分からない子だろうが、育てられずに病院に置き去られる子だろうが、なりふり構わず認めて社会で育てていかなくては、もはや国が成り立たない時代になりつつあるのではないかと考えます。

 社会保障制度の維持にも、労働力を確保するのにも、内需を拡大するのにも、子がいないことにはどうにもならないのであって、画一的な家庭のあり方にこだわっていたのでは亡国への道をたどるばかりでありましょう。


 少なくとも、子がいなくて国が滅びる、滅びかねない、いう段になってなお、未成年や未婚の母親が妊娠を隠し通した末に産み落とした子を殺して遺棄するなどという事件が新聞に載るようでは、「終わっている」以外にどう表現するべきでしょうか。


 社会的な制度そのものは実はすでにあって、私は「養育里親」がそれに当たると考えています。

 様々な事情で子を育てられない実の親に代わり、子を家庭に迎え入れて育てると、毎月、迎え入れた児童1人につき里親手当8万円と生活費5万円あまりが支給されます。
(これが養子縁組だと手当や生活費は出ない)

 里親となるには自分自身の生活を自立させる必要はありますが(なので、生活保護世帯や住民税非課税世帯は里親に認められない)、自分の生活は最低限成り立たせたうえで毎月14万円が手元にあったら、子の養育(食費、洋服代、給食費、学用品代等々)にお金が不足することはあまり考えにくいんじゃないかと思います。


 誰の子に生まれるかによって将来の社会的階層が決まる、みたいに声高に言っている人は、毎月14万円もらいながら子を引き取って養育して、一人でも二人でもその子の将来を導いてみたらどうなんだと思います。

 それはそれで、仮に経済的には「親ガチャ」でなくなっても、どんな教育方針の里親に引き取られるかという「養育里親ガチャ」の問題は引き続きあるのかどうか分かりませんが。


 もちろんそう考えるなら隗より始めよではあるのですが、妻に里子を迎え入れたいと話したところ「子育ての手間は一人でもうたくさん」「あなた一人で面倒見てくれるならOK」と、家庭で受け入れるという観点では事実上のゼロ回答です。

 我が家の場合は、まず妻の理解を得るところから年単位で取り組むことになりそうです。
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豊富な中古住宅ストックに感謝

 昭和を生きた先輩方が我々世代の日本に残したものといったら、年金制度や健康保険の現役世代負担に始まって、果ては少子化にによる労働力不足まで、はっきり言って怒りしかわかないものばかりだと思っているのですが、唯一、感謝していることがあります。

 ヴィンテージマンションに代表される、鉄筋コンクリート造の中古住宅群です。


 私が東京メトロの駅から徒歩圏(かつ、JR線も京成線も駅徒歩圏)で80m2近い広さのマンションを31歳で購入して、42歳で住宅ローン(という名の銀行への家賃)を完済して、あとは月3万円弱の管理費と修繕積立金で住めるのは、私が31歳の時に築40年の築古物件が2,000万円を下回る価格で売りに出ていたからです。

 この物件の新築当時、私たちの40年前を生きてきたサラリーマンの先輩方は、マンションに住もうと思ったら、公団住宅の抽選に当たるか、民間分譲の新築物件を定年までかかるようなローンを組んで購入するしか選択肢がなかったはずです。
(ただ、私が買った部屋の売主は新築時に購入されたという士業の方で、登記簿の乙区は空欄でしたが!)

 さすがに築50年となると、21世紀の新築物件とは仕様が違って防音や断熱の面でやや不便なところもあるとはいえ、中庭の手入れは管理会社がやってくれて、川の近くでも洪水や浸水の心配をしないで住めるマンションの利点を享受できるのはありがたいです。

 都心のヴィンテージマンションほどではないですが、新築当時はこのマンションに住むことは周辺で一種のステータスだったそうで、お住まいの方々の雰囲気もよく、築古でも管理は良好です。
(上に書いたように僕が買ったときの売主も士業の方でしたし、いまでもどの部屋の方なのか分かりませんが黒塗りの車が朝晩送り迎えに来るのを見かけます)


 31歳の時点で新築マンションしか選択肢がなかったら、よほどの狭小物件か、地下鉄が走っているエリアの外に求めるか、あるいは家を買うのをあきらめていたんじゃないかと思います。
(当時は未婚だったから社宅には入れなかったですし、いまも妻のほうが収入があるので勤務先の社宅に夫婦では入れません)


 私が家を買うころに手ごろな中古物件が一定数供給されていた、という点だけは、高度経済成長期を作り上げた人生の諸先輩方に感謝しています。
author by よんなん
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3歳の女の子に突撃するおじさん


 女性におじさんが突撃してくる、という話は往々にして聞きます。そうした人たちは男性には向かってこない、という話も同様に聞きます。確かに僕自身、道を歩いていておじさんに突撃された経験はありません。

 さらに僕が娘を連れて出歩いていると、突撃されるどころかモーゼの十戒かってくらい人ごみにサーッと道があいたり、電車に乗れば席を譲られたり、子育てって父親がやるほうが有利なのでは? と思うほどです。

 ……そうはいっても「突撃おじさん」に遭遇することは皆無ではなくて、片手で数えられる程度にはあります。

 突撃されるのは44歳男性の私ではなくて、3歳の娘なんですが。


 エスカレーターは右側を空けずに左右どちらも立ち止まって乗る、とは定着には程遠いとはいえ、鉄道会社はポスターで呼びかけていますし、埼玉県は条例まで作りました。

 成人男性が右側に立っていれば突撃されることはなかろう……と娘を左側に立たせて並んで乗っていたら、「ちょっと通るね」と娘に声をかけて、娘の脇をすり抜けてエスカレーターを上がっていくおじさんが。

 おいこら、「ちょっと通るね」って声をかける相手は僕だろうが。……ただし、僕は声をかけられたって断るんですけど。

 いい歳した大人が、エスカレーターで追い抜くのに3歳の女の子と40代男性を値踏みして女の子に声をかけて割り込んでいるわけです。

 「おいコラァ! エスカレーターは止まって乗るものだろうが!」と声をかけましたが、おじさんは行ってしまいました。

 行ってしまった、というか、女の子なら抵抗されないだろうと割り込んだつもりが横にいた父親から怒声が飛んできたんだから、まぁ逃げますよね。
(ただ、こちらもエスカレーターを駆け上がって追いかけることはしない)


 またある日、新宿から京王に乗って娘と並んで座っていたら、笹塚で乗ってきたおじさんが、なんと僕の隣に座っていた娘の上に座ろうとするじゃありませんか。

「あの、ちょっと、ここ座ってるんですけど?」

僕が声をかけるとおじさんは座るのをやめて、千歳烏山で降りて行きました。

 さすがに意味が分かりませんでした。無言で上から座ろうとすれば、おじさんのお尻を目の前に突き出された女の子は席をあけるとでも思ったのでしょうか。

 気味が悪いし関わりたくないから席を立つ人はいるかもしれませんが……。


 父親が横にいてこのありさまですから、母親が子供を連れているときはなおさらだと思うばかりです。
author by よんなん
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ポイントの代償は誰が払うか


 きのう、生協で買い物をするのにレジで並んでいたら、前の客がd払いをしようとしたら電波が届かないとかで(レジ店員の勧めもあり)店の出口の方へ電波をつかまえに行ったはよいのですが、いつまでたっても戻ってきません。

 別のレジに並び直そうにもレジの列はまぁまぁ長くて参ったなと思いつつ、店員さんが私に「もうしばらくお待ちください」と謝るので待ち続けていたら、その客は店の出入口に出ていた販促ブースのスタッフと何やら話し始めたのが見えたので、ついカッとなって

「早くしろっ!」
「お前だ!」

と大声を出してしまいました。

 
 そうしたらすぐに戻ってきてサングラス越しに「俺が悪いんじゃねぇ、d払いを認めておいて使えない店が悪いんだよ、店に言えや」と言うので、戻ってきたなら目的は達したことですし、そうですか、あとでサービスカウンターで言っておきます、とお伝えしました。「俺は行かねぇよ」と言われました。

 後味も悪いので、結局別のレジに並び直して(→なら最初からそうすればよかった)会計を済ませて、マイバッグに商品を詰めていると、男性の店員が2人駆け寄ってきて「あちらのお客さまと何かトラブルでも……」と聞かれます。

 「俺は行かねぇよ」と言っておきながら自らサービスカウンターへ行ったのかい、と思いつつ、

「あの客はd払いをしようとしたら電波がつながらなくてレジを離れたのだが、いつまでたっても戻ってこない、後ろで待っている人のことも考えてほしいと思った」

と主旨をお伝えしていると、サングラスの男も店員を追いかけてきて

「話があるなら俺んとこ来いや」
「俺が悪いんじゃねぇ、店が悪いんだよ、土下座して謝れよ」
「店員に言われて出口へ行ってたんだ」

とまくし立てるので、

「あなたと話をするのはいいですけど第三者を入れましょう、警察でもなんでも呼んでいいですよ」
「謝る理由はありません、あなたの言うとおりお店に話をします」

とたんたんと返事をすると、店員さん2人が(口論は)やめてくださいと双方をなだめ、サングラスの男は立ち去っていきました。

 立ち去っては行ったものの、隣の100円ショップ店内に立ち止まってずっとこちらを見ているので、店員さんに「あの男がいるうちは怖くて帰れないからしばらく別室にいさせてほしい」「裏から帰らせてほしい」とお願いして、「私から話を聞く」という建前で別室に通されたあと従業員通用口から退店させてもらいました。

 店員さん曰く、NTTドコモには店内に電波の中継設備を置いてもらって、できる限りのことはしている、とのことでしたが、d払いはドコモユーザーでなくても使えるので、トラブルは続くでしょう、たぶん。


 しかし、レジで支払う段になってバーコード決済が立ち上がらないなら、クレジットカードなり現金なり、別の支払い手段があるだろうと思います。

 僕だってレジでお金を払う段になってポイントカードが見つからず焦ることはありますが、そんなときはポイントをあきらめます。

 d払いでどれだけのポイントなりキャッシュバックがあるんだか知りませんが、後ろに並んでいる人を待たせてまでd払いに固執する気持ちが分かりません。それともサイフを忘れてスマホ決済しか手段がなかったのでしょうか。


 視点を変えれば、仮にレジに来た段階で現金がなかったら、ATMでおろしてくるまで後ろの客を待たせるんでしょうか。そんなことはなくて、いったん買い物をキャンセルして出直すはずです。


 衆人環視で大きな声を出した自分も反省するところはありますが、しかしレジを離れて行ってしまった人に早く戻ってこい、と列を離れずに伝えるのには、やはりその人に聞こえる声で言うしかなかったんだよなぁ……。


 とはいえネットニュースで「「キレやすい中高年」が増えている…その理由は“怒りのブレーキ”の衰えだった」(FNNプライムオンライン)という記事を見たのを思い出して、私も今年の誕生日が来れば年齢は四捨五入して50歳なんですし、気をつけないといけません。


 しかし、バーコード決済をするのにレジが圏外、というお店、ほかにも思い当たる節があります。(近隣のダイソーは張り紙をしている)

 冒頭に挙げたツイートのように、クレジットカードや電子マネーがこれだけ普及しているわが国で、バーコード決済を積極的に取り入れる必然性はないのではないかと思いました。
author by よんなん
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行き当たりばったり生きてきて45年

 「私の履歴書」なんぞ読んでいると、歴代のえらい人たちが「目の前の仕事に懸命に取り組んでいたら社長になった」みたいなことを書いているのばかりが印象に残っています。

 たとえば今月の中山譲治氏(第一三共常勤顧問)の第1回目でも「振り返ると私は自分が選んだというよりも自分の置かれた場所で生きてきた」と書かれています。

 そういうものか……と自分も「目の前の仕事に取り組んでいれば、評価は後からついてくる」くらいに考えて、人生設計などというものをまったく考えていなかったのですが、年度末45歳というところまでくると考えなくても「先が見えてきた」ような気がします。

 逆に言えば、もっと早く「バックキャスティング」する視点を持つべきだったといいますか。(過半の人はきっと入社の時点で持ってると思う)


 入社後5年間は「育成期間」でその後おおよそ3年おきに異動を繰り返しながら経験を積む人事運用をしている企業に、25歳で入社をして60歳で定年となると、入社後5年を経過した30歳から定年まで単純に3年で割ると異動は10回の計算です。

 昇進が早い人だと、40歳で課長、50歳を前に部長、その後60歳までに役員になれるかどうかという世界ですが、その他大勢でもまぁだいたい5年遅れくらい(45歳ごろに課長登用)じゃないでしょうか。

 そうすると、主任・係長クラスで経験できる業務分野は、異動のたびに変わるとしても(育成期間後にそんな人事運用もレアケースだと思いますが)

つか3つ程度ということになります。……課長補佐になる段階で未経験の分野に放り込まれることも皆無ではないでしょうが、それこそほとんどないと思います。

 また、課長補佐くらいになるとライフとワークの両立はかなり難しくなるように思いますから、結婚して子を持ちたいなら、40歳くらいまでには子供が小学校高学年や中学生になるように、30歳くらいまでには結婚して子を作って、平社員、主任、せいぜい係長のうちに育児を担っておかなくてはいけない計算です。


 私なぞは、20代を独身で謳歌したばかりか、31歳で病気休職をやって、1年半で復職はしたものの通院を続けながらの勤務で、会社員としてのキャリアは10年近くを棒に振りました。

 ようやく39歳で結婚をして41歳で子に恵まれて、45歳になろうというところで子育てをしながら係長級をやっています。

 出世の先頭を走っている方々の15年くらいあとを追いかけている計算で、今後順調に業務経験を積んだとして管理職(課長)登用は55歳くらい……要は定年までに課長登用してもらえたら御の字のサラリーマン人生を目指してゆくことになりそうです。

 逆に、10年遅れくらいで50歳で課長登用されるとしたら、遅くともその1つ前の異動=47歳の時点で課長補佐ということになり、そのころ子供はまだ小学校に上がるかどうかですから、そんな時期に課長補佐にされても困ります。

 部長のポストは多くなく、その他大勢の面々は部長にまでは昇進することなく定年を迎える計算なので(部長級で他会社へ出向することはあるかもしれないけれど)、こちらはのんびりと「定年までに課長」をめざしてやっていこうと思います。

 夫婦共働きなら、夫婦で最終ポスト課長でも、世帯収入は取締役並みですから。

 
 そんなこと言って、万年係長で終わるかもしれないけどね!
author by よんなん
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感覚で経営する個人事業主など

「加盟店を論破するのが私の仕事」

 先日、大学OB会の席で、大手フランチャイズチェーン本部に勤める後輩君が自身の業務をこう紹介していました。

 こう言ってしまうと誤解を招く向きもあるのかもしれないですが、会社勤めのかたわら個人で貸家など経営していると、なるほどそうだなぁと感じる部分があります。

 私は我が家から徒歩圏で貸家を経営していますが、オーナーチェンジ物件だった貸家を買うにあたってこの地域の賃貸需要を調査したとか、家賃設定に何かデータの裏付けがあるとか、そういうことはありません。

「自分が住んで住みよいと思っているエリアなのだから、きっとこの貸家にも住む人がいるだろう」
「購入時点で入居していた人がこの家賃だったのなら、次の募集時もこの家賃が適切なのだろう」

程度のものです。

 これで成功しようが失敗しようが、自分が儲かるか儲からないかだけの話ですし、本業(会社勤め)の片手間で時間的なソースをそれほどさけるわけでもないので、別にそれで構わないと思っています。


 個人経営の事業体がすべてこんなレベルで経営をしているとは言いませんが、大手のチェーン本部は個人事業主レベルでは持ちえないデータをいろいろ持っていて、そのデータをもとに加盟店へ助言をします。

 ほとんどのチェーン店のロイヤリティは定額ではなくて売上なり利益なりに一定比率を掛けたものでしょうから、加盟店の売上や利益を引き上げるのもチェーン本部の仕事です。
(商品や材料をチェーン本部から仕入れさせるしくみだと、少し複雑になりますが)

 なかには私のようにろくに市場調査もせずに個人の感覚で参入したようなオーナーもきっといて、そのくせにチェーン本部の言うことを聞かない加盟店もあることでしょう。

 そういう場面では、チェーン本部の社員が加盟店をデータで論破することになります。


 ひるがえって、自治体や国家の運営も、データによらず個人の感覚でやっている面があって、少なからず国民の損失になっている部分もあるように考えます。

 行政機関は5年に一度の国勢調査をはじめ、行政運営に関する多くの統計を持っていて、ほとんどのデータは広く国民に公開されているはずですが、どうもこの首長や職員は感覚でモノを言っているんじゃないかと思う場面があります。

 わが国には民主主義という普通選挙で選ばれる人が行政機関の長になったり議会で立法をしたり行政を監視したりするしくみがあって、じゃぁその選挙で一票を投じたり政治家にモノを言っている人はどんな人なのか、というと、上で挙げたような感覚で生きている個人の集まりなわけです。


 もちろん、データだってモノによっては解釈の余地があったり、あるいはデータを押さえたうえであえて「政治判断」や「経営判断」が行われるときもあるわけですが、それだって数字を知らずに判断をするのではありません。

 冒頭の後輩君の一言で、そんなようなことを考えました。
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女性の管理職比率が低いなんて当たり前


 サラリーマンの私でも思い当たるふしがあるなぁと考える次第です。

 我が子の誕生に際して育児休職を取ろうとしたら「男性社員にとって育児休職は一般職のための制度だ」「お前は奥さんのヒモになるのか」とアドバイスをくれた先輩がいました。

 あと数か月で平成が終わるという時代に何を言っているのかと思いましたが、現実として社内でそれなりに会社の意思決定に携われる地位にいらっしゃるのは、専業主婦(夫)のパートナーをお持ちか、DINKSか、はたまた独身の方々がほとんどのように感じます。

 総合職というのはいずれは会社の意思決定に携わる立場での活躍を期待して社内で切磋琢磨させている一面が少なからずあるのでしょうから、「育児休職を……」と言い出したら「その立場からしばらく降りる(けど社員は続ける)」と宣言するも同義であって、上記のようなアドバイスが矢のように飛んでくるのもむべなるかなでありましょう。
(私の勤務先には一般職と総合職の転換制度がない)

 例外的に、家庭を持ち、育児も担い、それでなお社内でそれなりの立場にいらっしゃる方もいますが、スーパーマンの領域の方だと思っています。


 私のような凡人にとって、仕事を手際よく終えて家庭と育児の時間を創出することなど机上の空論であって、実際には残った仕事を周囲の方にお願いして帰宅するか、保育園の送迎は配偶者まかせにして残業に精を出すしかありません。

 保育園の迎えがあるならそれを前提にしたスケジュール管理を云々……だなんて、会社経営に一定の影響がある事柄に携わるには、担当者個人の工夫では限度があります。

 一定の重要度がある案件はスピードも求められますし(案件が降ってきてから締切までのスパンがそもそも短い)、それでいて担当者+課長補佐+課長クラスで内容を詰めたものが部長への説明段階でひっくり返り、翌日の部長スケジュールは朝イチしか空いていないので、再び担当間や補佐や課長クラスと打ち合わせをしてやり直す締切は実質今日中(=終わるまで帰れません)、みたいな場面などざらです。

 運よくその日の晩に部長が残っていて再度説明を入れられたらいいですが、そうでなければ翌朝早く出社して部長をつかまえなくてはいけないので、保育園の送りどころか家で子供と朝食など済ませている場合ではありません。

 当然、そうした業務からは外してもらうよう願い出ることになります。

 また「立場が人を作る」という言葉もあるように、勤務地さえいとわなければ(私の勤務先のようないわゆる大企業なら)多様な業務経験を積むことも可能です。


 やれ「保育園の迎えがあるから残れません」だの「配偶者も正社員をしながら子育てをしているので、遠隔地での勤務はできません」だの言っている人が、人生の時間を仕事に全振りできる人と比べたら、会社員としての経験値に差がつく一方なのは明らかです。

 世の人は、子育ての経験が業務に活かせることも云々……などと言ってくれますが、子供の機嫌を取ってオムツを替えて食事を与えて風呂に入れてハミガキさせて一緒に寝て休日にはレジャーに連れて行く経験が、きょうあすの仕事に具体的にどう活きるのですか。

 だいたい、子育て経験が業務に活きるのなら、(少なくとも私の勤務先では)育児休職期間中に昇給がストップするのはなぜですか。……子育て経験がサラリーマンの業務経験として評価されていない証左じゃありませんか。

 それをも仕事に活かせてしまう人、あるいはそのブランクがあってもなお会社から求められる才能をお持ちの方、というのはやはりスーパーマンの領域かと思います。


 女性の管理職比率が低い? (現実として女親が子育ての過半を担っている世の中では)当たり前だと思いますね。
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2023年船橋市議会議員選挙結果の考察

 われらが日色健人候補は8位当選でした。おめでとうございます。
市選管発表の開票結果

 今回の船橋市議選は定数50のところ73人が出馬して、23人が落選する選挙でした。

 しかも、供託金没収レベルの泡沫候補は結果として7人しかいなかったという結果で、現職も中村静雄(自民)、坂井洋介(共産)、宮崎直樹(無所属)、小川友樹(NHK党)の4氏が落選しました。(得票順)


 高齢の立候補者で自民現職の中村静雄氏(76歳)が落選、七戸俊治氏(76歳)が最下位当選だったのは、県議選でも自民現職の斉藤守氏(70歳)が落選したのと合わせ、自民党支持層が若返っていることを感じさせました。

 自民党がいつまでもジジイの代弁者だと思っていると大きな勘違いになるかもしれません。


 一方、立憲民主党は浦田秀夫氏(73歳)が11位、池沢美千世氏(56歳)が13位と比較的上位の当選をしています。安定した固定票はあるのでしょうが、将来があるのか他人事ながら心配です
(1・2位を独占した津曲俊明氏(45歳)や高橋健太郎氏(42歳)もいるので心配はないのでしょうけれど)。

 ……特に池沢美千世氏は元職・池沢敏夫氏の地盤をそっくり受け継いだ格好で、案外、旧態依然の選挙をやっているのはリベラルなのかもと思ったり。


 リベラルでいえば、大手予備校の生物講師でもある朝倉幹晴氏は今回の選挙期間中一度も見かけなかったのに日色氏を押さえて見事6位の当選で、氏は選挙カーも使わずどんな活動をしていたのか不思議に思っています。
(氏のTwitterを見ると船橋駅の南口を中心に活動をされていたようです……船橋駅の南口の通行人は多くが京成への乗換客=過半が船橋市民ではない気もするのですが)


 そのほかでは、政治家女子48党の甲斐幸氏が初当選したのは、半年ほど前から駅頭に立ち続けるスタイルで順当だったように思います。

 市民ネットから離脱して自力での挑戦となった今仲希伊子氏や、市民ネットで(市民ネットのルールである)2期を務めたあとれいわ新撰組から出た三宅桂子氏がともに当選されたのも、お二人の実力でしょうか。


 落選者のなかでも、立候補73人中唯一ポスターを貼らず、公費負担ゼロを標榜してポスターなし、選挙カーなしで、ツイッターとYoutubeチャンネルの配信を中心に活動した太田康彦氏が1,033票を得て供託金を取り返したのは、4歳の双子と0歳児のパパを全面に押し出す姿勢と合わせて、今後の政治活動のあり方を垣間見た気がします。
(4年後は8歳の双子と4歳の子のパパということになりますが、どのくらい訴求力があるかは未知数です)

 逆に、この太田氏や、ポスターこそ貼ったものの「選挙カーなし・マイクなし」で活動をされた大沢貴成氏(1,562票)などは、まじめに(?)名前を売って投票用紙に名前を書いてもらう選挙活動をしていたら当選の可能性もあったのでは……という気がします。

 個人的には船橋駅北口でお見かけした蘇武飛鳥氏も票を集めるのでは……と思っていたら法定得票数にも届かない849票に沈み、私の見る目のなさを実感しました。


 余談ですが、国民民主党の萩原一樹氏のスタッフが手にされていた「こくみんうさぎ」のパペットがかわいかったです。……聞いたら売っているグッズではなくて党所属国会議員の方のお手製なのだとか。欲しい。
author by よんなん
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