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転職活動をしているか

 病気で休職〜復職してからというもの、

「今の状態の自分をこの待遇で雇ってくれる会社はほかにないから、しがみつくしかない」

と考えてやってきました。

 7年前、ある日突然会社を休み始めて1年半も休職するようなマネをしたのにクビにならなかったどころか、復職したあとも始業から終業まで席に座っているのが仕事みたいな状態が1年半ほど続き、それはさすがに、と「今の自分が成果を出せる業務を」と希望したところ埼玉県内の事業場に転勤することになり、以来、倉庫の在庫管理の仕事をしています。

 もっとも、倉庫の在庫管理といっても古き良き時代のように倉庫で1日中座っている倉庫番ではなく、普段は倉庫から離れた事務室にいて簡単な仕訳の入力作業から予算要求時の積算、そのほか庶務関連のお手伝いもするのですが、でもメインの仕事は在庫管理です。

 そういう業務内容でも、休職中の定期昇給が止まっていた+昇進・昇級も同期諸君に比べて5年遅れていたとはいえ、休職する前の賃金水準は維持したままです。……いま会社を辞めてほかの会社に倉庫係なり経理係として転職しても、こんな給料は確かにもらえないだろうと思ってやってきました。


 そんな自分も、通院加療生活が2年前に終わり、1年前にはようやく社内の昇職試験も通って、すべてが順調とは言わないまでも、(少なくとも休職〜復職〜転勤当初に比べれば)それなりにしゃきっとしてきたように思います。

#休職前の水準に戻りつつあるようには感じていますが、この7年間で周囲の方々は7年分の経験を積んで成長しているわけで、道のりはまだ長いと思いますけれども


 そんななか、書店で中公新書の『左遷論』という本のタイトルが気になって買って読みました。(Amazon

 大手生命保険会社(おそらく日本生命?)を定年まで勤めて在職中は人事部門も経験された方の著作です。

 主に旧来型の企業や官僚組織での人事運用にまつわる本で、会社側が明らかに意図した左遷もあれば、会社の思惑とは裏腹に社員が左遷と受け止めてしまう例、そのほかに病気だとか家庭の都合でキャリアの蓄積が停滞してしまう例や、その後の道の進み方などいろいろ書いてありました。

 その中には、社外での居場所(趣味や転職など)に活路を見出す例もありました。


 読み終えてふと考えると、仮に転職をするのだとすれば、ヘッドハンティングでない限り自分で応募して書類なり面接なりで自分をアピールする必要があるわけです。

 はて自分がアピールできることってなんだろうな……と考えたとき、そもそも今の勤め先に自分をアピールしていただろうか、と思い当たるわけです。

 上記の本で、社内での人事運用のミスマッチを招かないように、自己申告の機会を設けている企業が過半、という話がありました。……確かに私の勤務先にも年1回、今後の進路について思うところを書いて上司の面談を受ける機会があります。


 そうした表立った機会のほかにも、会議で支社へ出張したときなど人事担当の方に顔を見せて自分の近況をお話しする機会もあります。(さすがに本社へ行く機会はありませんが)


 そのようなオフィシャル・アンオフィシャルも含めた場で、就職活動のときほどに熱意をもって自分の希望を伝えていただろうか、仮に社外へ転職活動をするとしてこれまで社内でしてきたようなトーンで自分の経歴や希望を述べるのか、といえば、答えは「ノー」といわざるを得ません。


 たまに社外の知人から「高橋君の勤務先ってそういう(病歴があってまともに働けない人は自宅から離れた場所に転勤させて4年近くそのままにする)人事運用をするんだね」という言われ方をするのですが、そもそも社内に自分をアピールしていたのだろうか……とつらつら考えるようになりました。
author by よんなん
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