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おしい! 江差線

DSC06248.jpg 木古内で乗り換えて、来年5月に廃止が決まっている江差線の末端区間に乗ります。

 中学生のとき一度乗ったきり、廃止の知らせを聞くまで乗りにも来ないで表題のようなタイトルをつけるのもアレなのですが、実際乗ってみると、これから追い風が吹きそうなタイミングで廃止というのはなかなかシビアな判断をしたなという気がしました。

 “追い風”というのは、

・2016年3月に木古内駅が新幹線停車駅になる
・DMVの実用化が視野に入ってきている

の2点です。


 江差駅は江差町の中心街からは少し離れた変な場所にあるので、江差から離島へのフェリーや江差町市街の観光へのアクセスに江差線を使う、というのはあまり現実的ではないです。

 道路も走れるDMVというのは、そういう路線に向いている乗り物だと素人目には思うわけです。


 それと、新幹線に直接連絡する鉄道路線が廃止になった例、というのはパッと思い浮かばないです。

 逆に、新幹線が開業して特急が停まらなくなった駅に接続するローカル線が廃止になった例ならいくらでも思い浮かびますが……。(最近だと長野電鉄屋代線、十和田観光電鉄、など)


 新幹線に直接乗り換えられる路線で強いて挙げれば岩日線……とはいえ、岩日線はJRから第三セクターの錦川鉄道に継承されて現在も運行中です。

 それと、新幹線の新岩国駅と錦川鉄道の御庄駅は、徒歩7分・300mの距離にあって「最寄駅」である旨が時刻表の錦川鉄道のページ欄外に小さく書いてあるだけです。
(実際、新幹線開業時に国鉄御庄駅がこの位置関係で「新岩国駅」にならなかった当時の文献などを読むと、この時点でさまざまな憶測を呼んでいたようです)


 とはいえ、JR北海道のプレス発表によると、2010年前後の輸送密度は50(人/キロ・日)未満で推移しているそうなので、いくら追い風が吹いても「鉄道」という「“大量”輸送機関」の特性を発揮するには限度がある、というのが現実というものなのかもしれないです。

 逆に、追い風の材料が揃ってしまってからでは廃止するのに世論や(実質的な100%株主である)国の理解を得られないからかも、という、少々うがった見方もしてみたりしてみなかったり。


 ともあれ、地域振興もろもろを勘案して本当に江差線に存在意義があるなら地元が引き受けるはず(特に上ノ国町)で、地域がそういう選択をしなかった、ということはそういうことなのでありましょう。
author by よんなん
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