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特急「スーパー白鳥」の車窓から

DSC06244.jpg 青森駅から10:30発の特急「スーパー白鳥11号」に乗り継ぎます。

 北海道新幹線の新函館(仮称)開業をおよそ2年半後に控えて、マニア的に見どころの多い列車です。

 まずは3線軌条(写真)。……およそ10年前、東北新幹線八戸開業のときにJR貨物が主張してJR東日本が拒否した「新幹線と在来線貨物列車の共用」が、青函トンネルとその前後の区間で実現します。


 JR東日本の駅である蟹田駅でJR東日本の乗務員とJR北海道の乗務員が交代しますが、蟹田駅でJR北海道の車掌がドアを閉めてJR北海道の運転士へ送る出発合図は、JR北海道の「ブザー式」ではなく、JR東日本の「知らせ灯式」。

 熱海駅や直江津駅などのJR境界駅では、駅の所属に関わらず出発合図はそれぞれの会社の方式ですが、ここの場合、境界は蟹田駅ではなく2つ先の(通過する)新中小国信号場なので、蟹田駅場面での運転方式はJR東日本の定めに従うわけです。
(列車によっては青森駅からJR北海道の乗務員が乗務しますが、青森駅でも同じことです)


 ちなみに、Wikipediaによると、運転指令(←国土交通省令上の職制名)は青森駅からJR北海道函館指令センターが担当していて、JR東日本区間でもJR北海道の運転指令から指示を受けるという変則的な運用がなされています。


DSC06245.jpg 青函トンネルを抜けて北海道に上陸すると、来年春のダイヤ改正で駅として廃止が決まっている知内駅も写真におさめることができました。

 さて、JR線を2社以上またがる列車の車内放送で注目するのは「きょうも『JR』をご利用くださいましてありがとうございます」という言い回しです。

 「スーパー白鳥」の電車はJR北海道の車両で、私は自動放送で流れるTOKYO FM出身の大橋俊夫氏の渋いナレーションが大好きですが、そんなことはさておき、青森を発車してまだJR東日本の区間なのに「きょうも『JR北海道』をご利用くださいまして…」などとは言わないわけです。


 じゃぁ、函館に着くときは晴れて自社名を名乗るのかな……と思いきや、ここは「きょうも『JR』をご利用くださいましてありがとうございました」なんですね。


 JR東日本の新幹線・特急の自動放送は、国鉄時代以来フジテレビ出身の堺正幸氏が吹き込んでおり、「本日も『JR東日本』をご利用くださいましてありがとうございます」とやっていますが、北海道新幹線より1年早い北陸新幹線金沢開業のときにどうするか興味のあるところです。
author by よんなん
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