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境川の係留施設

IMGP1557.jpg 「現在あなたが係留している小型船舶(ボート)は河川法(法律第167号)に違反しております。
ついては係留施設を撤去のうえ移動願います
葛南地域整備センター」

 ……浦安市を流れる境川の川沿いに昔からある看板です。看板そのものは(物理的に)新しくなっていますが、小学生の頃からあったように記憶しています。

 確かに、眼下には「係留施設」とともに、クルーザーやら釣り船やらがいっぱい係留されているんですけど、以前は木造のいつ朽ち果てるだろうかと思えるような代物だった「係留施設」が、スチール(?)製の新しいものに作りかえられているじゃないですか。

IMGP1558.jpg こんな出入り口まである「係留施設」、民間の小型船舶のオーナー陣がゲリラ的に造れるような代物ではないはずです。

 だいいち撤去どころか設備更新されちゃって、こんな大掛かりな工事を誰がやるんですかね。

 豊臣秀吉の一夜城じゃあるまいし、違反工事を県が見てみぬふりをするとも思えません。


IMGP1560.jpg しばらく歩いていくと、こんどは

「注意
ここは、出漁準備や漁獲物等を陸揚げする桟橋ですので、関係者以外の船舶の係留は禁止します。
また、船舶の接岸に支障となる釣りは、ご遠慮ください。
浦安市」

って、えー! この「係留施設」、浦安市が造ったの!?

 「関係者以外の船舶の係留は禁止」……つまり、関係者なら係留していいんですよね?


 千葉県の機関が違法だから撤去しなさいと看板を出し、浦安市は堂々と桟橋を置いている、って、「コンプライアンス」があーだのこーだのうるさい昨今、どうなんですかね?

 ……そういえば、河川法違反の築造物を撤去せよという意味のない看板は、北海道の築別炭鉱近くでも見たことがあります。

 看板が立っていたのは羽幌炭鉱鉄道(=廃線)跡にある鉄橋のたもとなんですが、所有者は撤去せよ、って言ったって、会社そのものがもうないんですから。……看板を立てた役所の人だって、これは元の鉄道橋で誰の持ち物か分かってそうなものです。


 河川法の第何条に違反するのか知りませんが、おそらくは罰則がない違反なんでしょう。

 河川管理者としては撤去せよという看板を出してさえおけば「やることはやっている」と言い張れて、使っている側は別に管理者が実力行使に出てくるわけでもなし、ナァナァになって何十年、コンプラナントカが声高に叫ばれるようになっても、わざわざ引っ掻き回すこともないよねぇってところじゃないんでしょうか。(推測)


 JR東日本の発電所が、取水量超過をきっかけに河川法違反の築造物がゴロゴロ露見して会社の偉い人が平身低頭だったように、浦安市も何かの拍子に市長が頭を下げて回ることになるのか、県に逆ギレするか、何もなくこの現状が今後も続くか、さてどうなりますか。
author by よんなん
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