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いいところですよね、門司って

IMGP1711.jpg 前回ここへ来たのは4年前。

 教授のかばん持ち、、のはずが、教授の姿はなく、いっしょだったのは国土交通省の担当官と業務を一部請け負っていたシンクタンクの方。

 当時の国土交通省は、“物流モーダルシフト”……つまり、こんな施策をやってました。

「二酸化炭素を出しまくるトラックから、排出量の少ない鉄道貨物や船舶に切り替える事業者に補助金を出します。でも、国にもお金があんまりないので、補助金あたりの二酸化炭素削減量が多い事業から優先して差し上げます」

で、申請してきた事業者のヒヤリングに、はるばる九州までお供したのです。

 九州運輸局は門司港駅のすぐ裏にあります。

 教授は自動車工学の権威で、シンクタンクから、燃費計算ができる学生をと頼まれたらしいのに、まったく使い物にならない私がなぜか指名され、事前の打ち合わせにはなぜか学生服で登場するし、ヒアリングの席で繰り返し行われた名刺交換では研究室の名前の上に学内でのアルバイトの肩書きが書かれた名刺を差し出しては事業者の方からあきれられる始末。

 さて、1日がかりのヒアリングも終わって、駅へ戻る途中に国土交通省の方が関門海峡を眺めながらおっしゃったのが冒頭の言葉。

 もともと経済産業省の方で、あとでプロフィールを知るとまったくの畑違いのはずなのに専用線の重要性を認識していらっしゃったり、官僚の人はすごいなぁと思うばかりでしたが。

 翌日は大阪でヒアリングだというのに、2人ともこの日じゅうに東京へ戻る、ということもすごかったです。日帰り出張×2というわけです。

 シンクタンクの方は福岡空港から、国土交通省の方は北九州空港から。
 なんでも省内の規定で、不便でも最寄りの空港しか使えないのだとか。


 私は、シンクタンクの方と新幹線でいったん福岡へ戻って別れ、福岡在住だった知人と飲んで、寝台特急で大阪へ向かったのでしたっけ。


 何より驚いたのは、数年後、この担当官の方が経済産業省を辞めて選挙に出馬、某県の県知事になってしまったことでした。

 ひさびさにこの場所に来て、今もそうですけど、当時はさらに輪をかけて未熟だったなぁと思ったのでした。
author by よんなん
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