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『暴れん坊少納言』(全7巻)

DSC03631.jpg 帰りの電車で読んでいて、久々に作品に夢中になって降りる駅を乗り過ごしました。

 全部で7冊あるものの一番面白いのは初刊で、二番目に面白いのが「II」、以降、だんだんストーリーがズルズルしていくのが残念でしたが。


 それはともかく「ツンデレ娘+不器用男子」のドタバタものは個人的鉄板です!


 この作品は、休職をし始めた2010〜2011年の冬に、知人がマンガ本を大量に貸してくれた中に入っていたものです。

 時間だけはやたらあった休職期間でしたが、結局ちゃんと読めたのは『鈴木先生』だけで、この本は袋から出しただけで(少し目を通した記憶もあるような気がするけれど)楽しめないまま積んであったのでした。
(まだ袋から出してすらいないのがいっぱいある……申し訳なす)


 で、初刊を読んで電車を乗り過ごすほど夢中になってしまい、さっそく続きを……と思って知人がくれた本の山を見たら全7巻のうち「II」「III」「V」が欠本!
(休職中のどさくさでどこかやってしまっただけかもしれないのですが、すぐには出てこなかった)

 「II」が欠本とはもどかしい……と、探すのはそこそこにしてブックオフオンラインでポチってしまいました。作者の収入にならない入手方法で申し訳ないですが(元はといえば知人に借りた本ですし)1冊105円は「買っちゃったけど後で埋もれてるのが出てきた」となっても惜しくない値段でした。


 さて、古典なんか中学1年の「今は昔、竹取の翁といふ者ありけり」で挫折した理系人間にとって、マンガで枕草子やら紫式部日記のストーリーが読めるとは興味深い話……と思いきや、調べてみるとストーリーのほとんどがオリジナルだったという罠。

 ただ、歴史をもとにした作品で架空のできごとやら人物やら挿入するのはNHKの大河ドラマもやっていることなので、本当に学習のつもりで読みたかったら学研や小学館の学習まんが読んでろって話ですが。


 清少納言や中宮定子、宰相の君から赤染衛門に至るまでキャラ設定は悪くなかったですし、紫式部は初刊第5話の「同人の 元をただせば 十世紀」のタイトル通り(←このタイトルが作品全体のノリを表している気がする)、「II」以降も宮中の清少納言とは絡まず在野の同人作家である(宮中に入るのは清少納言が去ったあと)という設定でよかったんでは、という気がします。


 それと、初刊の最後に「おわり」とある(何より「1巻」という記載が本のどこにもない)ので、1巻完結のはずがそれなりに人気が出て「II」〜「VII」まで続くことになり、作者と編集者で人気も意識しつつ連載作品として続けていかなくてはいけないぬかるみにはまってしまったかのような印象です。
作者のブログによると終了時期は何度も変更があり、7巻で終えることは5巻の刊行時に決まったらしい…)

 と、あんまりいい印象がないかのような書評になってしまいましたが、本当にストーリーが泥沼にはまってる感があるのは最終巻の「VII」で藤原詮子が出てきて以降なので、大半の部分は楽しんで読める作品ではあります。

 ともかく、きちんと歴史や国語を勉強して「正史ではない」と知っておかないと、楽しめない部分が多すぎるってところでしょうか。……マンガを読むにも学校の勉強って必要なんだね。。。
author by よんなん
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