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まるでタイムカプセル

 小学校の入学以来ずっと使っていた机を捨てることにしました。

 引出しの中を整理していると、いろんなものが出るわ出るわ。


・ボステッカー
 (高校2年の頃に雑誌の付録についてきた、缶コーヒー柄のシール)

・感熱紙ではない頃のローソンのレシート

・中学生の頃の成績表
 (通知表ではなく、コンピュータで出力された点数と学年での順位の表)

・小学6年生のときの電話連絡網

……最後のものなど、15年以上も机の中で眠っていたことになります。


 全部捨てましたけれども。


 そんな折、「大学に入ってやってみようと思うこと」などと題した紙切れが出てきました。

 たぶん、大学受験浪人中に書いて貼ってあったんでしょう。
 捨てる前にここに写して残しておくことにします。


> ・水泳かバドミントンを本格的に。
> ・ピアノ?
> ・もちろんお勉強も。
> ・鉄道研究+放送(広告)研究
> ・もっと世界を見る(特に欧州)
> ・とにかく人間形成


 なるほどー、こんなことを考えていたのかぁ、と思います。


 今になって振り返ってみると、まぁ鉄道と放送は言わずもがなでしょう。
 ヨーロッパも、在学中2回行きましたから、「もっと」と言えるレベルかはともかく、見るには見ました。

 それと、水泳は本格的と言えるかは分かりませんが体育の授業で履修しましたし、いちおう卒業論文や修士論文らしきもの(よくあんなので学位がもらえたと思う程度のもの)は書きました。

 人間形成が本当にできたかはさておくとしても、その辺の理工生に比べれば、早稲田祭やらキャンパスツアーガイドやら神宮やら早大生ならではの人づき合いをそれなりにしていたはずです。


 かなり拡大的に解釈をすれば、ピアノ以外はすべて手をつけて大学を出たことになるんでしょうか。

 卒業当時はなんだか不完全燃焼気味に大学を出た気分でしたが、「高橋さんはじゅうぶん大学生活を満喫してたと思います」といろんな人に言われたのがようやく分かったような気がしてきました。
author by よんなん
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