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Ghosn is gone

 本当は正月のうちに書きたかった話題だったのですが、気がついたらもう2月になってました。


 日本の刑事当局に一時拘束されて保釈中だった自動車会社のフランス人元経営者が、レバノンへ逃げおおせたという事件がありました。

 私の目には、我が国は大手自動車メーカーをフランス政府も出資する外国の会社に吸収されるのは会社の内部関係者と経済産業省と刑事当局も連携して阻止したものの、最後の最後にフランス政府の手先だったスパイもどきの身柄だけは取り逃がした格好に映りました。

 今回の国外逃亡を被告個人だけで手配したのか、フランスやレバノンの当局が一枚かんでいたのか、それは分かりません。

 ただ、自動車会社の経営に関する事件は日本の公安当局が関与するような事件でなかったにせよ、仮に外国政府が関与せずに民間人だけでこんな国外逃亡ができてしまうのなら、国家がバックにいるような隣国のスパイなんて我が国の入国管理体制をすり抜けて出入りし放題、工作活動やり放題ということになります。


 今回の事件を受けて、プライベートジェットでも保安検査をやることにしたのだそうですが、お門違いにもほどがあると思っています。

 プライベートジェットはそもそもハイジャックする必要がない飛行機ですから、保安検査に意味がないことは明白です。……テロリストが自分で飛行機を飛ばしてしまえば、危険物など持ち込まずに飛行機を意のままに操れるのです。


 本来なら、大きな楽器ケースをスルーさせた税関は何をしていたのかと問われるべきで、強化するべきは税関の体制のはずです。

 保安検査は航空会社が行うもので、保安検査の強化に国の直接的な負担はありませんから、国家的事件の被告をみすみす国外に取り逃がしておいて保安検査の強化で終わらせるなど、目くらましもいいところです。


 しかしあれだけの人物に当局の監視ひとつついていなかった(のか、派手に取り逃がしちゃってとても監視してましたなんて言えないのか)なんて、我が国は本当に監視社会とは程遠い平和な国だということだけはよく分かりました。
author by よんなん
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