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傍若無人な人の向こうにいるもっとひどい人

 街を歩いていると、人々に(わざと?)ぶつかりながら歩いている人や、 宇宙と交信 よく分からないことを喚き散らしながら歩いている人をたまに見かけます。

 特に人々にわざとぶつかって歩いている人は、決して自分より強そうな人には向かっていかないので、弱い人だけに痛い思いをさせているひどい人、と映ります。


 ……いや実際にひどい人ですし、許されることではないんですけれども、その人はきっと職場や家庭で(周囲に分からないように)もっと陰湿なひどい目に遭っていて、その陰湿なひどい目に遭わせている人はのうのうと生きているんだろうなぁ、なぜ「弱い者いじめが下手な人」だけ白い目で見られるんだろうなぁ、と気持ちは分かるような気もしています。


 自分もそういう面では非常に弱い人間で、人々にぶつかることはないまでも、扉を思いっきり蹴飛ばして閉めたり、物を置くときにそっと置かず渾身の力で投げつけたり、要は「決して向かってくることのない弱いもの」に思いをぶつけている点では同じレベルのことをやるのです。
(まれに投げつけたものが跳ね返って自分に当たって痛かったり血が出たりすることはあるんですが)

 そういうときってどういうときか、というと、いまの私でいえば職場でストレスを抱えているときで、よくもまぁこんな陰湿なことができるものだと思うくらい、周囲には分からないような声で罵声を浴びせたり、あれやこれや(思い出したくもない)ことをする人とコンビを組んで仕事をしなきゃいけなかったりするわけです。


 で、そうやって社内で下の立場の人にひどい目に遭わせるのがうまい人は、特におとがめもなくのうのうと日々を過ごしていて、弱いものに当たるのがヘタな自分はたとえば扉をドカーンと閉めたり書類をぶん投げたり、あからさまに周囲に分かるマネをして、上司に呼ばれて職場の秩序を乱してはいけないと叱られたりするわけです。なんで俺だけ? と思うわけです。


 そんな経験があると、街中でわめきながら歩いていたり、人々にぶつかりながら突進している人を、その人だけ責めるのってきっと違うんだろうなと思ったりします。
author by よんなん
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