クルマで群馬
2005.03.14 Monday | よんなん的日常
学生時代の友人と、レンタカーを借りて群馬県内で一日じゅう郵便局をまわりました。
帰りに安中にあるベイシアへ寄って買い物を体験して、こりゃぁ便利だなぁと思ったのでその話を。
まず、クルマを駐車場に停めて、買い物をして、会計をして、トランクに積んで、家に帰るまで、重いものを持ち歩く必要がありません。
「スーパーセンター」はすべて平屋建てなので駐車場も含めて「段差」というものもありません。すでに物理的なバリアフリーは実現しています。
私はときどき倉賀野駅近くのMr.MAXへ買い物へ行きますが、牛乳パックですでに1kgありますから、ちょっと買い込めば5kgくらいすぐです。
それを手で持って、歩いて、倉賀野駅の階段を上り下りして、長いときは20分くらい電車を待って、乗って、高崎駅で…なんて、クルマを持っている人はやるわけがないな、と。
ベイシアは思ったほど安くありませんでしたが、この「段差なし」「重いものを持たなくていい」という利便性は、クルマさえ持っていれば中毒になりそうです。
群馬県はかなりのクルマ社会、と、何度も書いています。実際にそうです。
ただ、きょう一日クルマの窓から眺めて感じたのは、別に既存の住宅地が拡散してそうなったのではなく、千葉県と似てもともと農家が拡散して存在していたところへクルマが普及して現在のようになったのではないかということです。
(実際に資料などを調べたのではなく、車窓からの印象でですが)
だとすれば、市街地には市街地に住む人向けの需要が本当はあるのでしょうけれど、それすら郊外型の店舗が取り込んでしまったというのが、いまの群馬の現状であると同時に問題なのかもしれません。
クルマの利便性を体験してみると、いや、果たして問題視すべきことなのか…? という気すらしてきます。
しかしそれは、これからの時代、断じて許されないこと……と私は自分に言い聞かせるのです。
何言ってんだこのバカ、と思われそうですが。
「京都議定書」「1990年比で二酸化炭素排出量を6%削減」
誰もが耳にした言葉のはずです。
ここで、わが国で一番二酸化炭素排出量を増やしているのは、政府でも、大企業でもなく、マイカーだということをご存知でしょうか。
1999年時点で運輸部門の二酸化炭素排出量は減るどころか、1990年比で23%増えています。なかでもマイカーは35%増やしています。
わが国で排出される二酸化炭素量のうち、運輸部門の占める割合は21%。
さらにその中でマイカーの占める割合は56%。影響は大きいのです。
群馬県では1人あたりのマイカー保有台数がここ10年で1.5倍になっています。
おまけにマイカーは、1人の人が同じ距離を移動するのに、鉄道の9倍、バスの1.7倍の二酸化炭素を排出します。市民が日常の足をマイカーに移せば移すほど、雪だるま式に状況は悪化します。
「マイカーでなければ足を確保できない」人がマイカーを使うのはまだしも、「マイカーがなくても何とかなる」人がマイカーに依存するのは、とてつもなく問題なことなのです。
とにもかくにも、マイカーに依存する暮らしがいかに快適なものに感じられるかだけはよくわかった、安中のベイシア初体験でした。
参考リンク (数値のデータはここから)
NHK「クローズアップ現代」2002年6月12日放送分
日本財団電子図書館 「運輸部門環境年次報告書−環境にやさしい交通の創造−」
帰りに安中にあるベイシアへ寄って買い物を体験して、こりゃぁ便利だなぁと思ったのでその話を。
まず、クルマを駐車場に停めて、買い物をして、会計をして、トランクに積んで、家に帰るまで、重いものを持ち歩く必要がありません。
「スーパーセンター」はすべて平屋建てなので駐車場も含めて「段差」というものもありません。すでに物理的なバリアフリーは実現しています。
私はときどき倉賀野駅近くのMr.MAXへ買い物へ行きますが、牛乳パックですでに1kgありますから、ちょっと買い込めば5kgくらいすぐです。
それを手で持って、歩いて、倉賀野駅の階段を上り下りして、長いときは20分くらい電車を待って、乗って、高崎駅で…なんて、クルマを持っている人はやるわけがないな、と。
ベイシアは思ったほど安くありませんでしたが、この「段差なし」「重いものを持たなくていい」という利便性は、クルマさえ持っていれば中毒になりそうです。
群馬県はかなりのクルマ社会、と、何度も書いています。実際にそうです。
ただ、きょう一日クルマの窓から眺めて感じたのは、別に既存の住宅地が拡散してそうなったのではなく、千葉県と似てもともと農家が拡散して存在していたところへクルマが普及して現在のようになったのではないかということです。
(実際に資料などを調べたのではなく、車窓からの印象でですが)
だとすれば、市街地には市街地に住む人向けの需要が本当はあるのでしょうけれど、それすら郊外型の店舗が取り込んでしまったというのが、いまの群馬の現状であると同時に問題なのかもしれません。
クルマの利便性を体験してみると、いや、果たして問題視すべきことなのか…? という気すらしてきます。
しかしそれは、これからの時代、断じて許されないこと……と私は自分に言い聞かせるのです。
何言ってんだこのバカ、と思われそうですが。
「京都議定書」「1990年比で二酸化炭素排出量を6%削減」
誰もが耳にした言葉のはずです。
ここで、わが国で一番二酸化炭素排出量を増やしているのは、政府でも、大企業でもなく、マイカーだということをご存知でしょうか。
1999年時点で運輸部門の二酸化炭素排出量は減るどころか、1990年比で23%増えています。なかでもマイカーは35%増やしています。
わが国で排出される二酸化炭素量のうち、運輸部門の占める割合は21%。
さらにその中でマイカーの占める割合は56%。影響は大きいのです。
群馬県では1人あたりのマイカー保有台数がここ10年で1.5倍になっています。
おまけにマイカーは、1人の人が同じ距離を移動するのに、鉄道の9倍、バスの1.7倍の二酸化炭素を排出します。市民が日常の足をマイカーに移せば移すほど、雪だるま式に状況は悪化します。
「マイカーでなければ足を確保できない」人がマイカーを使うのはまだしも、「マイカーがなくても何とかなる」人がマイカーに依存するのは、とてつもなく問題なことなのです。
とにもかくにも、マイカーに依存する暮らしがいかに快適なものに感じられるかだけはよくわかった、安中のベイシア初体験でした。
参考リンク (数値のデータはここから)
NHK「クローズアップ現代」2002年6月12日放送分
日本財団電子図書館 「運輸部門環境年次報告書−環境にやさしい交通の創造−」