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『34歳無職さん』

DSC03003.jpg 書店で見かけて思わず買ってしまいました。(Amazon

 自分が今年34歳になるのと、今年1月まで病気休職で「(いい歳して)仕事もしないでゴロゴロ」していたのとで、タイトルに何となく親近感がわきました。

 主人公は勤め先の会社がなくなって、再就職先もなくはなかったけど1年間何もせずにいようと決めて無職の生活にはいります。

 読んで真っ先に気になったのは「収入」でしたが、自分が傷病手当金を手にしていたように、彼女は失業手当で暮らしているようです。


 さて、自分の休職生活との大きな違いは2つあって

・精神を病んでない
・本当に何もしてない(ように描かれている)

ということです。


 主人公が精神を病むことなく仕事のない日々を送っているのは、実はちょっぴりうらやましかったりします。

 自分の休職生活はいろいろネタに事欠かない日々でしたが、振り返ってみるとやっぱりどこかおかしかったように思います。(おかしいのは元からという指摘は却下)

 せっかくの1年半くらいの休みだったのにな。


 2番目は、ほんとにこれといった事件もできごとも起こらず(掃除機が壊れるとか、元同僚と飲みに行く程度)、淡々とした日常が描かれています。

 自分は休職中、何もしないでいるために休んでいたのに、1年半のあいだに2回ほど旅行らしい国内旅行をしてみたり、市議会選挙の運動員をやってみたり、鉄道模型づくりに精を出してみたり、部屋を直してみたり、何をやっておったのかと思うのと対照的です。
(もちろん自分も、数えれば何もしないでいた日のほうが多い……と思うんですけども…たぶん)

 あるいは、実は主人公にもいろいろできごとが起こっているのだけども、あえて何気ない場面を選んで描いているのかもしれません。

 たとえば、主人公は失業手当をもらっているなら職業安定所で求職活動(のフリ)をしているはずなのに、職安へ行く、という無職ならではの大事件が作中に出てこない、など。


 ところで、あとがきで作者(♂)が軽くふれているのですが、どうもモデルは作者自身らしく、モデルが男性でも主人公を女性にして作品って成り立つんだー、と作品の作り方、読ませ方として興味深かったです。……え、フィクションでは別にめずらしいことじゃないですかそうですか。

 とにかく、たぶん、主人公が男だったらリアルすぎて深刻すぎて買わなかったと思います。
(↑主人公に親近感ありなどと書いといてこういうこと言う人)


 それと、主人公すごいなーと思うのは、寝間着で過ごさず昼は服を着替えている(しかも部屋着っぽくない)ことと、フトンを頻繁に干していることです。

 ……家にこもる暮らしをしていると、着るものからだんだんだらしなくなっていくと思うんだよな。


 その辺はやっぱり、作者の脳内で補正がかかってリアル過ぎないように描いてあるのかもしれません。

 「淡々とした日々」が描いてあるようでいて、やっぱり実は全然淡々となんかしてないのかな。
author by よんなん
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