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精神科・心療内科の診察(10)

 (9)から間が開きましたけど、次は1週間後の11月4日、それからは診察が2週間おきになって、それをよいことに旅行へ出かけたりなどもしました。

 上司との面会でも、旅行へ行けるくらいならそろそろ復職のめども立ってリハビリも始まりそうなんじゃない? という雰囲気でした……。


 が、きょうは先生にコテンパンにやられました。


 この程度で凹んで帰るようじゃ、実社会じゃまだまだとても通用しない、と身をもって教えてくれたのだ……と思います。

 実は精神科療法ではなく、単に素でしゃべっているだけなんじゃないかと疑念を持たないでもないんですが


 まずは睡眠薬の服用方法。

 睡眠薬を飲んで1時間経っても眠くならない、とお話ししたら、それはおかしいです、短期作用型のレンドルミンに戻しますか? と言われてまず困っちゃいました。

 いや、薬を自分で選んで先生がそのとおり処方するようだったら、先生要らなくなっちゃいますって。患者と薬剤師だけで医療成り立っちゃうでしょうよ。

 と思っても口には出せず、そもそもレンドルミンから中間作用型のサイレースに変えたのは、早朝覚醒(2〜3時に目を覚ましてしまう)が相変わらず治まらなかったからじゃなかったっけ、いまの段階で元に戻したらどうなるんだろうか? というところで思考停止です。

 執筆時点で振り返ってみれば、そもそも自分は「どの薬がどんな効き方をすれば正しい」のか、まったく知らないんです。

 ……唯一知っているのは、レンドルミンという薬が飲んだ途端にコテンといってしまう薬で、なおかつ効き目が切れるのも早い、ということだけです。

 てっきり、サイレースは「中間作用型」と聞いて、レンドルミンみたいに飲んでバタンキューじゃないんだな、と思い込んでたら、「サイレースのほうが効き目は早く出るはずです」だって!! きょう初めて知りましたよ。


 そんな乏しい情報しかないのに、さぁ睡眠薬を選ぶがよいと言われた自分が途方にくれるのも、我ながらむべなるかなという気がします。

 ひとまず、サイレースの処方はそのままに、睡眠薬を飲んだ後はだらだら起きてないですぐに布団に入るものです、というご指導をいただきました。


IMGP1376.jpg それと、傷病手当金請求書の記入方法。

 うっかり今日現物を持ってくるのを忘れた自分も自分なんですが、「労務不能と認めた期間」の「日数」で先生と見解が食い違いました。

先生「何日分ですか」
高橋「8月が3日分、9,10,11月はそれぞれ20日分です」
先生「なぜ20日分なのですか」
高橋「出勤できなかった日が20日間だからです」
先生「高橋さんは日雇い労働者ですか、月給をもらっているなら、たとえば11月は1日から30日まで30日間、となるはずです」
高橋「傷病手当金の計算方法は、標準報酬月額を30で割って3分の2と25%に、出勤できなかった日数分を掛け…」
先生「あなた日雇い労働者ですか」
高橋「勤務先は『1ヶ月単位の変形労働時間制』ですから、そこらの会社とは違います」

 その後も水掛け論的なやりとりがあって、勤務先の総務部門に再度確認する、ということで引っ込めました。……どっちみち今日は書類を忘れてきて出せないんですから。

 ……というかですね、「1日から30日まで30日間」だったら小学校の算数で習う引き算(11月30日-11月1日+1日=30日間)ですから、必ずしも先生の手を煩わせずとも受付係が記入すればよい話じゃないですか。

 その他の「生年月日」や「初診日」等の欄は空欄で出すんですから、そういうルーチンワーク的な欄もクリニック側で記入するんでしょ? きっと。……先日の電話では先生がサインした後で会社へ提出するまでに自分で欄を埋めるように受付係から言われたけどさ。

 それをわざわざ写真みたいに掲示してまで記入して持ってこさせる理由が分かりません。

 そもそも、「氏名が書いてあるか」じゃねーよ。まるで、駅のホームで駅員さんの場所や車掌さんの発車ベルスイッチ付近によく貼ってある「○○よいか!」の係員向けシールみたいじゃないですか。……この時点ですでに「皆様のご協力、お願い致し」てないですって。

 このノリで行けば、JRが駅のそこら中に「タバコの火は消したか!」、電車の車内に「携帯電話マナーモードよいか!」、優先席付近に「電源OFFよいか!」というシールをベタベタ貼っても、お客さまはきっと率先して快くご協力致してくださることでしょう。


 まぁ、後になってよくよく考えてみれば、本来ならクリニックで記入すべき欄なんですから、先生のおっしゃる通りに記入して、まずいところがあれば健康保険組合とクリニックで勝手にやり合ってもらえば済む話でした。ちゃんちゃん。


 まぁ、ちょっと旅行へ行けたぐらいでいい気になって、そんな程度でやり込められるようでは、実社会で通用する日はまだまだ遠いのだな、と先生が親切に思い知らせてくれた診察だった……ということで、おあとがよろしいんじゃないでしょうか。
author by よんなん
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